目が覚めたら。
【???】勇者アルト
「ん………こ……ここは…?」
目が覚めると俺は、木の幹にもたれかかっていた。
「そ、そうだ!!アーク!メリア!どこに行った?」
俺は仲間達の安否を確認した。
すると、
「あぁ、アルトでしゅか…」
俺の膝元から声が聞こえた。
え……俺の膝元から?
「うおっ!!お前、誰だ!?」
俺の膝元には、2、3才ほどの子供が乗っかっていた!
「俺でしゅ!アークでしゅ!」
「嘘をつくな!!アークはこんな子供ではなかったぞ!さては、魔王からの刺客だろう!!」
こんな子供がアークなわけがない!
アークは俺より歳を取っていたんだぞ!
「違いましゅ!ほんとに、俺がアークでしゅ!ここは、マナの純度が低すぎでしゅ!」
アークの話によると、どうやらアークの体には、数十年前からマナの循環によって歳を取らないようにしていたらしい(ってことは、本当は何歳なんだ!?)だがここは、マナの純度が低すぎて今までの体では、マナが足りなくなってしまうので、極力マナを使わない子供の体になったらしい…
「っとまあ、そんな理由なんでしゅ」
「あ…あぁ、初耳のことが多すぎて、全く飲み込めないがなんとなくは、分かった」
「それで、ここからどうするかでしゅね」
俺たちが少し考えた時、
「「ぐぅぅぅ〜〜〜〜〜」」
腹が鳴った………
ふと気がつくと、目の前に屋台がある。
「まずは、飯を食うか。」
「そうでしゅね、腹が減ってはなんとやらでしゅ!まず、腹ごしらえしてからじっくり考えるでしゅ!」
俺たちは、勢い良く立ち上がった。
「あ……メリアは?」
「あ……完全に忘れてたでしゅ…」