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この空の下、大地の上で  作者: 架音
一章・古血統の少女
21/59

二〇・会談

毎日少しずつ更新するのと、一日おきでも長めのを投下するのとどっちがいいのかちょっと考えています。


本日のキーワード:てぃーたいむ


2012.01.20 本文ちょっと加筆修正

2012/01/23:誤字修正・ご指摘ありがとうございました

2012/01/26:誤字修正・ご指摘ありがとうございます

「初めてお目にかかれることを嬉しく思います兄上様!レザリオ=アイゲン=ヴォーゲンです!」


 目の前で緊張しつつも元気よく挨拶をする弟に、ドゥガは父親の様な微笑みを浮かべた。何しろ最後に顔を見たのはかれこれ一〇年も昔になる。家を出た後あちこちを放浪していた時、弟が生まれたことを人伝に聞き、ふらりと立ち寄った際に初めて会った、この年の離れた弟は三歳だった。

 あの日から一〇年経つのかと、ドゥガは感慨深げに微笑むと、挨拶を返した。


「弟殿にはほぼ初対面になってしまうが、ドゥルガー……一応一番上の兄という事になるが……俺はもう家から出た身だからな。ドゥガと呼んでくれ」

「それは拒否させていただきます兄上。次の兄上は貴方の事を兄と呼んでいるのですから、私にもその権利があるはずです」


 単純に元気がいいだけかと思った弟の、思ったよりも男らしく年齢よりも利発そうな言葉にドゥガは笑みを深くする。


「そうだな。弟殿の好きに呼ぶがいいだろう」

「ありがとうございます兄上。それともう一つ私の事はできれば名前で呼んでいただきたいのですが……」

「……わかった……だが人の目がある所では一応遠慮させてもらうからな、レザリオ」

「はい!」

「まあそんなわけで、またお前にも迷惑をかけることになるだろうが……暫く厄介になると思うのでよろしく頼むぞ、グライフ」


 ドゥガは視線を巡らし、弟の傍らに立つ初老の男に対しそう声をかける。背はやや低いながらもよく鍛えられたがっしりとした体躯の、ヴォーゲン伯爵家家令に声をかける。


 その言葉に男は家令というよりも、将軍に仕える副官のような態度でドゥガに見事に禿げ上がった頭を下げた。


「この屋敷で貴方のお願いを聞き届けられぬ者など御座いません。何なりとお申し付けください」

「……グライフ……お前その態度は嫌味か何かか?」

「はて?私めは伯爵の兄上に対して最大限の敬意を……持っていても確かにこれは自分でも気持ち悪いな」


 家令はそう言うと謹厳そうな表情を崩し、年の離れた戦友に対するそれに態度を切り替えた。


「まぁ、お前さんは家を出た人間だが一応この家の血を引いていることは間違いない。家の中ならば俺も遠慮はしないが、外では適当に体裁を付けるから覚悟しておけよ?」

「お前の気色悪い言葉づかいで吐かないようにか?まあいい。よろしく頼む。ああそれから」

「あの混血の娘の処置なら済ませておいたぞ?耳長どもにしては珍しく、毒を使っていなかったからな。抜いて焼いておいた」

「相変わらず乱暴だな……いくら襲撃者とはいえ女だぞ?」

「血を腐らせて死ぬよりはましだろう?とりあえず一晩寝れば、起き上れるようになるだろう……それにしてもお前が襲撃者を容赦するなんて宗旨替えでもしたのか?」

「さあな。とりあえずあの腕前ではディーにすら軽くあしらわれるぞ。然程害にはならんだろう?……とりあえず俺やお前とは違うんだから、せめて三日くらいは様子を見てやってくれ」

「あのお嬢ちゃんは、お前とは別の意味で色々常識外れだから例えに使われてもよくわからんが……」


 あきれた声でそう言うグライフと、違いないと笑い声を漏らすドゥガ。その様子を驚いたような、興味深そうな表情で伺うレザリオ。


 そしてそれらの様子を綺麗に無視し、優雅な所作で自分の手で畜温板に乗せた湯櫃から杓で茶筒に湯を注ぎ、茶葉が踊るのを興味深げに眺めている妖精種の女性が一人。


 茶葉を取り出す時間を間違えたか茶葉の量を間違えたのか、口に含んだ緑色の液体の渋さに顔を顰めるその女性の姿に、今まで無視を決め込んでいたドゥガは呆れて溜息をつく。

 そして、現在の領主代行である末の弟に体裁を整えるためこの、儀礼的な無関心を装っていた女性の事を問いかけた。


「レザリオ、そちらの女性は?」

「あ、失礼しました兄上こちらの方は第二王女ガレリア様のお使いの方でして、昨日から当家にお泊りいただいております」


 その弟の言葉に妖精種の女性は隙のない所作で立ち上がり、ドゥガに対して優雅な動作で頭を下げる。


「お初にお目にかかります、万騎長ドゥルガー様。私は第二王女殿下の最も御傍近くに仕えさせていただいている者で、ガルティア=イシスと申します。本日は殿下からドゥルガー様への御言付けがあり、こちらへとお伺いしたのですが……まさかご本人様にお会いできるとは思ってもいませんでした」

「殿下からの伝言ですか?」


 女性の白々しい態度にドゥガはやや強く眉を顰め、レザリオは好奇心丸出しのキラキラした瞳で二人を見つめ、グライフは肩を竦めて見せる。ニヤニヤ笑いのおまけつきで。


「ドゥルガー様がいらしているのでしたら、殿下の御言付け以上に詳しいお話ができると思いますので……レザリオ様、申し訳ありませんが暫くの間御人払いをお願いできませんか?」




         ◇     ◇      ◇       ◇      ◇




 ハリツァイはヴォーゲン伯爵領領都フィナーセータの衛星都市であり、その特産物は絹と木綿、及びそれらから紡がれた生糸と織り上げられた各種生地という事になる。

 そのせいで市に集まる露天商も、それらを扱う者が多く集うことになる。無論それ以外の商人も多数商品を並べていたりするが、他の都市では多く見られる飲食物を販売する露天商の姿が一つもないのは、生地が汚れたり臭いが付いたりするのを嫌がる商人が多いせいである。

 故に市は多数の織物商人、養蚕農家、生糸屋などの繊維関連の露天商が多く集まるハリツァイ中央に設けられた“大市”と、フィナーセータ側の西門近辺の空き地に自然発生的に存立した“小市”に大分されていた。


 時刻は中天にかかった太陽がやや西に傾いたころ。お昼を過ぎ、飲食物を販売する屋台がそろそろ店を畳むか考え始めるそんな時間。

 小市の中を歩く二人連れの女性達がいた。


 一人は鮮やかな赤い髪を頭の後ろで束ねている、美しいのだがどこか空気が緩んだ雰囲気を漏らしている女性で、裾のゆったりとした短衣の上になぜか前掛けを身に着けている。

 もう一人は女性よりも大分年齢が低い妖精種の少女で、すれ違う人が足を止め、思わず振り返るほどの美貌を幼さの中に秘めている少女だった。

 長い黒髪をゆったりとした三つ編みにし、袖のある腿丈の白い短衣を飾り帯で締めている。足はちょっとしたおしゃれなのか黒絹のストッキングで覆われており、それを支えているガーターの留め金が、時折跳ね上がるスカートの裾からちらりと顔を見せる。それがどことなく扇情的な雰囲気を、少女から漂わせている。


 無論二人はディーとアクィラの二人であり、ディーはやや少女を気遣うように少女を見やっており、少女は時折すれ違う男性商人や男性通行人から避けるように、ディーにぴったり張り付いている。

 話しかけてきたりする者がいないのは、ディーがこの伯爵領でも有名な商会の関係者であると知られているからであろうか?

 

 ――……我ながら情けないなー……


 少女が陥っている状態は、完全に男性恐怖症だった。

 遠くから見ている分には然程ではないが、手が届く範囲に近づかれると身体が強張り、体臭を感じると軽く吐きそうになる。

 結果ディーの傍で縮こまり、その陰から辺りを見回すという人見知り少女の完成といった形になってしまう。


 ――……大体男の身体って、なんであんなに汗臭いんだよ……


 かつての自分もあんな風に体臭を臭わせていたのだろうか?げんなりしつつも思い出そうと試みてみたが……思い出せないよりもなお悪いことに、想像すらつかなくなっている。


 ――むぅ……でも、なら何でドゥガの匂いはそんな気にならないんだろう?


 汗臭いのは他の男たちとあまり変わらないはずなのに、あの森からこっちあの男の肩に抱えられたり、足にへばりついていたり、抱き上げられたりしていたはずなのだが、その体臭に閉口したという思いは不思議と一度もない。


「気晴らしにでもなればと思ってましたけど……イラちゃん、お買い物は私だけで行ってきますから、お留守番していてもいいんですよ?」


 不意に考え込むように立ち止まってしまった少女に、ディーは心配そうに声をかけた。

 その声にはっとして少女は頭を上げ、続いてフルフルと横に振る。確かに見知らぬ男の事は怖いが、いつまでもそのことに恐怖してばかりもいられない。


 ――世界の半分は男なんだから……


 特訓などと意気込む必要はないが、いつまでも克服できずにいていいわけがない。


 ――大丈夫。我慢できる……


 少女の決然とした表情にディーは少し困ったような表情を浮かべ、それから一転屈託のない笑顔で少女の手を取った。


「わかりました。それではとりあえず装飾品とか見に行きましょうか?使い捨ての攻撃符を転写した耳飾りとかあるんですよ?」


 そう言って歩き出そうとしたディーの脚が不意に止まった。


「?」

「何か御用がおありですか~?」


 いつの間に現れたのだろうか?


 まばらな雑踏の中に佇む、深い青色の外套を着こんだ男が一人、少女とディーの正面に立っていた。

 肩から流れる金色の髪と少女のものより小ぶりな長い耳、そしてよく整っているのにその内面の歪みが現れているかのような表情を浮かべている男は、優雅な一礼を睨みつけるディーと戸惑う少女に対してしてみせた。


「お迎えに上がりました。我らが姫よ……我が名は下等な人間などに知られてはならないため名乗れませんが、第一氏族のサジンとお見知りおき下さい」


 ――……のっけから何言ってんだこいつ……


 少女は男の口から出た、正直頭が悪くて仕方がないセリフに呆気にとられてしまった。もしくはとてつもない馬鹿なのだろうか?


 ――なんていうか、その下等な人間のど真ん中でこんなことをいうとは……


 案の定男の台詞を聞いていた周囲がざわつき始める。

 が、男はそのような一切を無視して火種に油の追加を投げ込み続ける


「このような人の中で過ごされていたとはその心中の苦痛察して余りありますが、我らが参りました以上お気を煩わせることはなくなります。早速ですが我らが国へご案内いたします故大人しくついてきていただければと」


 ――……俺に対しても、別に礼儀的じゃないよなー……丁寧だけど目的隠す気もないのかこいつ……


 少女は驚いた表情のままで、男の言葉を冷静に評価する。


 慇懃無礼……そう評価していい男の口調もそうだったが、むしろ少女の警戒感をあおっていたのはその男の瞳に浮かぶ光の方だ。あの光は少女もよく知っている。あの夜、雷で焼き殺してしまったあの男と同じ光を放っていたのだ。


 自分たちの都合よく少女を使おうとする者の瞳。


「とりあえず私の事はきれいに無視してくれちゃってますけど、どういった了見でしょう?」


 まるっきりディーの事を無視したまま言葉を重ねる男に対して、彼女はそれでもにこやかに問いかける。若干こめかみのあたりがひくついて見えるのはご愛嬌か。

そんなディーの言葉に、憎々しげな表情を隠すこともなく男が言葉を返した。


「黙れ下等種。私は今我らが姫と話をしているのだ」


 ――……どこの三下だよお前……


「相手無視して話進めるのは、貴方がおっしゃる下等種でも下の下がよくやることなんですけどね?」

「話をする必要がない相手と言葉を交わすなど時間の無駄そのもの。さぁ姫、このような輩といてはお耳が穢れますひとまず我らとともにこの国を出ましょう。あのような蛮人の大男といては、姫まで下賤の色の染まってしまいますぞ?」


 ――……ほほう?


 最後の言葉で少女の中の妖精種のイメージが大分悪い方で固まった。なんというか、いわゆる霊感商法とかカルト宗教のようなイメージで。

 特に大男……ドゥガの事を蔑む言葉で悪印象は決定した。


 華奢な体躯でも、妖精種でも男は男であり、さっきから身体が勝手に怯え、僅かばかり震えてはいたのだが、それも少女が意識しないうちに治まっている。


 あの男がいなければ自分は今この場にいない。あの男がいなければ、どこかで心が壊れてしまっていたことは間違いない。


 そんな大切な男を罵られて黙っていられるほど、少女は弱くない。

 しかし、言葉でもって反論することは、今の彼女にはできない。


 ――なら、こういう時女の子がやることは一つだよな


 少女は無意識のまま自分を女の子であると仮定し、行動することを心に決める。

 一つ息を吐くと、ディーの陰から身体を現し、少女はゆっくりと三歩ほど自ら男の前に姿を現した。


「イラちゃん?」


 心配そうにディーが声をかけてくるが、ともかく今は無視。


 いつの間にか周りに人が集まり、ディーと少女、妖精種の男を中心に大きく人垣ができているがそれも無視する。


 その人垣の中心に進み出たで少女は、自分がなるべく魅力的に見えるように、心の中で湧き上がる怖気を我慢して男に微笑みかけた。途端なぜか周りにいる人垣までざわついたのだが今のところはそれも徹底して無視である。

 それから怪訝そうな表情を浮かべる男に向けて、男を上手く嵌める為には仕方がないことと、心の中の怒りは押し隠したままで真剣な表情で視線を投げかけ、しばらくの間を置いた後自分の傍へ来るように手招きをする。


 その仕草を見て少女の事をよく知るディーは、怪訝そうな表情を浮かべた。


 少女が何かをしようとしているのは判ったが、その内容まではちょっと思いつかなかったので、静観した方がいいのかどうか決めあぐねてであるが。

 そんな彼女の表情をどう読み取ったものか、妖精種の男は勝ち誇ったような笑いを浮かべ、颯爽とした足取りで少女の傍らに立ち、少女の顔を覗き込む。


 少女は男の視線を受け、見返してからもう一度花がほころぶ様な笑顔を浮かべた。


 男はその笑顔をどういった意味で受け取ったのか、ともかく少女の思惑通り少女の前で片膝を折り拝跪の姿勢を取る。その顔に浮かぶのは勝利を確信した歪な笑顔。


「ご理解いただいて幸いです姫。これからは私が一の従者とし」


 が、男の口上は、乾いた破裂音で中断された。


 呆気にとられる人々がその目で見たのは、怒りの表情で右手を振り抜いている少女と、その少女の張り手で頬を赤くしている妖精種の男。

 更に少女は男に対する嫌味か、右手の親指で男の事を指先で示し、それを自分の首元に持ってくると横に引くという仕草をしてみせる。

 意味はよくわからないが明らかに挑発と取れる仕草を示した少女は最後に侮蔑し切った表情で男を一瞥すると、保護を求めるかのようにディーの後ろに隠れてしまう。


 途端おこったのは爆笑の大音声だった。


 周囲を囲んでいた商人や人足、通行人までが目の前で起きた出来事に腹を抱えて笑っている。


 笑っていないのは三人。ディーの後ろでというちょっと情けない姿だが、怒りで頬を紅潮させている少女。


「イラちゃんも怒るとすごいのねぇ……」


 などと、いささか場違いな感想を漏らしているディー。


 あまりの展開についてこれず最初呆然とし、ついで怒りと屈辱で顔を憤怒に染めている妖精種の男サジン。


「……貴様……」


 サジンが歯をギシリと噛みしめる音が低く響く。


「古血統の分際で純血種に逆らうというのか!?今ならば寛大にも姫として迎えてやると言っているのに!」

「あなたたち、もう少し本音を抑えるとか、我慢するとか覚えた方がいいんじゃないかなと思うのですよ?」


 怒りのあまりか男の口から飛び出した言葉を記憶にとどめつつ、ディーが突っ込みを入れる。


「とりあえずこの場は引いていただいた方がよろしいかと思うのですよ?」

「下等種の言葉など聞けるか!我らには次を待つ時間がないのだ……連れて行かせてもらう!」


 男の言葉と同時に、市のそこここから突然火の手が上がった。


「イーシェ!ジェネリア!」


 その言葉が響く前に、いつの間にか現れていたヴォイド商会の従業員二人が少女を間に挟むかのように立ち、その手に複数の“符”を構える。それを横目で確認しつつ、抜剣して切りかかってきたサジンの剣撃を避け、どこから取り出したのか一枚の“符”を取り出し、一言口訣を静かに唱えた。


『剣現』


 言葉が終わると同時に“符”は焼失し、代わりに彼女の腕の中に現れるのは一本の大剣。

 女性が持つにしては無骨すぎるようなその凶器を構えつつも足を止めず、体重移動だけで刃に速度を乗せ、微妙な足捌きでサジンとの間合いを詰めると振り下ろし、慌てて受け止めようとした剣を叩き折りつつ左腕を肘から切り飛ばす。


 直後飛来した投剣を、一本はその大剣の柄で、一本は手の甲の部分で弾き飛ばす。

 その間も足を止めることなく、投剣のせいで一度離れたサジンに止めを刺すべく一歩踏み込み、しかし大剣を横なぎに払い、人ごみの中から飛び出そうとしていた襲撃者の身体を両断した。


 イラちゃんに嫌われちゃうかもしれないですねぇ……


 一人を切り伏せた所で攻撃の間に入ったのか、火の手に驚き逃げ惑う民衆に巻かれて身動きが取れなくなったのか、一旦止んだ攻撃の合間でディーはちらりと少女の事を考える。


 あの少女は人が死ぬことを好んでいない。それこそ暴行を受けた正当防衛の結果であっても、相手を殺すことを望んでいない。そんな優しい少女に、人を殺す瞬間を見られてしまったのだ。


 最初は従兄上様からのお願いだからだったはずですのにねぇ……


 今はあの少女に嫌われるかと思うのは少々……というよりも大分堪える。

 が、そのことをどうこう考えるのはまだあとだ。


「まったく火までつけるなんて……また戦争でも起こすつもりなのでしょうか?」


 自分に向けられる、複数の強い殺気の元に問いかけるようにディーは言葉を漏らした。

  

 デイーと少女の周囲こそ、とばっちりを恐れた人々が避けているせいか、ぽっかりと空白地帯のようになっていたが、その周囲、街の中全体に混乱は広がりつつあった。










お気に入り登録してくれる人が一人もいなかったら次の日はお休みするんだ


なんてことを考えていたんですが、微妙なフラグだったみたいです。

少しずつでも読んでくれる方が増えるのは嬉しいのですが……何とか頑張って行こうかと思います。


とりあえず緑茶まで登場しました。

いやまあご飯が出たらお茶ですよね?それが世界の法則ってやつですよね?


そして久しぶりに登場しました新魔法は”符”の中に剣を十本だけしまっておける……また地味だなこれ……

使い終わると焼失してしまうので使い捨てです。

まあ、もともとの発想が戦場へ武器を運ぶ際の輸送費の軽減て所から出てきてるので……だからこその使い捨てですし。


兵站って大事ですよね?


ちなみにディーが一本だけしか剣を入れておかなかったのは、取り出す時全部一緒に出てくるからです。

超危険。


ちなみに一応軍用品なので一般人は普通持っていません。

ディーはあんな感じですがスチャラカ公務員なので持っているという事で……スチャラカは余計か?

でもまあ公務員という割には些かフリーダムすぎるかもしれませんし……


なお、ディーのように手の中で剣を取り出すのは、慣れない人がやると怪我をするので真似をしないように。

符の向きを間違えると柄でなく刃の方が手元に出ちゃいますし、何しろ普通は複数収納ですから。




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