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俺は皇帝を辞めました~皇帝を辞めた俺は欲望のまま気の向くまま女とヤリながら生きていきます~  作者: エデンの園の魔界蛇


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31 子羊にミルクを飲ませてみた



「じゃあ、またね! バーバラ」


「ハリーも気を付けてね。今度勝負する時は負けないわよ♡」



 俺とバーバラはチュッと口づけをしてマルべの町を出た所で別れた。



 え~と、皇都のヒルデはここから西に行った場所だからとりあえず西に行けばいいか。



 俺はヒルデに向かって歩き出した。

 道ですれ違う人々は男も女も剣士が多い。

 このアイデ帝国は「武」を重んじる国なので男でも女でも剣士は尊敬される。



 そういえば以前会ったアイデ帝国のドルデン皇帝は見るからに武人って感じだったよなあ。



 俺は皇帝時代に会ったことのあるこの国のドルデン皇帝のことを思い出す。

 ドルデン皇帝は身体も大柄で50代半ばのあご髭のあるちょっと強面の皇帝だ。


 でも実際に話をしてみると強面からは想像できない優しい感じの人だった。

 年若い俺のことを馬鹿にすることもなくジルヴァニカ帝国とアイデ帝国の今後の関係について真剣に考えてくれていた。



 う~ん、この国で俺の素顔を知ってるのはドルデン皇帝ぐらいだよな。

 そう思うとジルヴァニカ帝国よりは気楽に旅ができるな。



 ジルヴァニカ帝国でも俺の素顔を知っている者は少ないがそれでも日常で世話をする者たちは素顔を知っている。

 国内にいるとその人間たちと偶然出会うこともあるかもしれないが他国になればその可能性はグッと減る。


 ドルデン皇帝との会談ではさすがに顔にベールを付けたままでは失礼なので二人きりになった時には俺は素顔を見せた。

 まだ少年だった俺の顔を見てドルデン皇帝は「神をも魅了する美貌というのは本当だったんですね。将来は女性泣かせの御方になりそうだ」って笑っていたけど。



 う~ん、別の意味で女性を啼かせるようになった気がするからドルデン皇帝の言ってたことは当たったのかな。

 でもヒルデに行ってもドルデン皇帝に会うことはないだろうな。

 だって俺はもう平民だもん。



 平民が皇帝に出会う機会はどの国でもそんなにないだろう。

 俺はゆっくりと辺りを見ながら歩く。

 しばらく歩くと道の横には大きな牧場なのか、草原の中にたくさんの羊の姿が見えた。



 羊かあ。あのもこもこの姿を見てるだけで癒されるよなあ。

 ちょっと近くで見てみようかな。



 俺は足を止めて羊たちの方に少し近付いてみた。



「ちょっと! あなた誰よ!」


「え?」



 俺が声のした方を振り向くと女がいた。

 茶髪に茶の瞳の20代後半くらいの女だ。

 作業着のような男の服に近い服を着ている。



「あんまり羊には近づかないでちょうだい。羊が驚いてバラバラになっちゃったら集めるのが大変なんだから」


「君は羊飼いなの?」


「そうよ。この羊たちを管理してるのよ」



 女はそう言って俺に近付いてくる。



 羊飼いか。そうだよね。羊飼いがいないと羊が狼に襲われることもあるもんね。



「ごめん。気を付けるよ。俺は羊を間近で見たことなくてさ」


「え? そうなの? 羊を間近に見たことないなんて珍しい人ね」


「そうかな。俺は旅をしてるハリーって言うんだけど、お姉さんの名前を教えてもらってもいい?」



 俺がニコリと笑みを浮かべるとその女は僅かに頬を赤くする。



「わ、私はマリーデよ!」


「マリーデさんか、素敵な名前だね。マリーデって呼んでいい?」


「別にいいけど」


「俺のこともハリーでいいよ。ねえ、マリーデ。少し羊を近くで見ちゃダメかな?」



 俺はお願いするようにマリーデの瞳を見つめる。

 マリーデはさらに顔を赤くした。



「そ、そんなに見たいならいいわよ。ただ、大人の羊は突進されたりすると危ないこともあるから私と一緒にね」


「うん」



 マリーデは俺を羊の側に連れて行ってくれた。

 もこもこの毛の羊の方から俺に寄ってくる。

 俺は羊の頭を撫でてみた。

 羊は「メエー」と鳴く。



「うわあ、可愛いなあ。羊がこんなに可愛いなんて」


「ふふ、そうでしょ? 子羊はもっと可愛いわよ」


「子羊?」


「ええ。納屋にいる子羊でも見てみる?」


「納屋に子羊がいるの?」


「ええ。そこに納屋があるでしょ?子羊は狼に襲われないように納屋にいるの」



 マリーデが指さす方向に確かに納屋がある。



「それじゃあ、子羊を見せてもらっていい?」


「ええ。じゃあ、私について来て」



 俺はマリーデの後について納屋に向かう。

 マリーデが納屋の扉を開けて俺を中に入れてくれる。

 納屋の中には何匹かの子羊がいた。



「わあ、可愛い子羊だね」


「ふふ、触ってもいいわよ」



 マリーデは俺に子羊を触らせてくれた。



「ホントに可愛いね」


「でしょ? 私も子羊は可愛いから好きよ」


「でももっと可愛い子羊はいるよね」


「ここの子羊より可愛い子羊がいるの? どこに?」


「ここに」



 俺はマリーデを抱き締めてチュっと唇に口づけをする。



「ななな、何を……」


「子羊はミルクを飲んで成長するんだよね? マリーデ子羊ちゃんが可愛くて俺のミルクをあげたくなっちゃった。マリーデ子羊ちゃんに俺のミルクあげてもいいかな?」



 ニコリと笑みを浮かべながらマリーデの瞳を見つめるとマリーデは顔が真っ赤になった。

 そして小声で呟く。



「わ、私も、ハリーとなら……」


「じゃあ、たっぷりミルクをあげるね。マリーデ子羊ちゃん♡」



 再びマリーデに口づけをすると干し草の上にマリーデを押し倒した。

 子羊が干し草の上で抱き合う俺たちを見て「メエー」と鳴く。




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