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俺は皇帝を辞めました~皇帝を辞めた俺は欲望のまま気の向くまま女とヤリながら生きていきます~  作者: エデンの園の魔界蛇


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10 エリスの夢を訊いてみた



「どう? おいしいかな?」


「は、はい。とてもおいしいです」



 エリスは笑顔で答える。

 俺はエリスとエリスのおばあさんと夕ご飯を食べていた。



 良かった。エリスの口にも合ったご飯ができて。



 俺は自分で作った玉子焼きを頬張った。

 皇帝の時の食事とは比べようがないほど質素な料理だが自分で作るとおいしく感じられる。

 初めて軍の野営地で自分で料理を作った時にはローゼン将軍に「陛下は料理の才能もありますな」と褒められた。


 今の俺にとって少々厄介なローゼン将軍だが彼は嘘を言わない男だ。

 だからこそその褒め言葉が嬉しかった。



 ローゼン将軍はまだ門で見張っているのかな。

 そろそろ門も閉門する頃だから諦めて皇宮に帰ったかもしれないな。



「おばあちゃん! おばあちゃんもおいしいでしょ!」


「ん? ああ、明日も晴れるだろうねえ」



 おばあさんはそう言いながら俺の作ったスープを飲む。



 う~ん、エリスも大変だなあ。

 お年寄りの介護って家族には負担なんだよね。

 そういう家族に何か支援した方がいいかな。



 そこまで考えて俺はハッと気付く。



 そうだった。俺はもう皇帝じゃないんだった。

 今の俺は国の政を考えることはないよな。

 でもセルシオに助言くらいはしようかなあ。



 夕ご飯が終わると俺はエリスにお湯をもらって身体を拭いた。

 その間にエリスはおばあさんを寝かしに奥の部屋に行く。

 俺は荷物の中から寝る時用の少し薄い服に着替える。



 よし、これで寝る準備はできた。

 でも俺ってどこで寝るのかな。



 そこへエリスがやって来た。



「あ、あの、この部屋は夜は冷えますから奥の部屋へどうぞ」


「ん? ありがとう」



 俺はエリスに案内されて奥の部屋に行く。

 ここは小さな家だから奥に部屋は一つしかない。


 中に入るとどうやらそこはエリスとおばあさんが普段使ってる寝室のようだ。

 ベッドは二つ。

 そのうちの一つにはもうおばあさんが寝ている。



 う~ん、空いてるベッドはエリスが寝るんだよね。

 じゃあ、俺は床で寝るかな。



 野宿することを考えれば雨風をしのげる部屋の中であれば床に寝ても俺は文句はない。



「エリス。毛布を一枚貸してくれれば俺は床に寝るよ」


「え? と、とんでもありません! 恩人を床に寝かすなんて。私が床に寝ますからベッドを使ってください」


「え? でもそれじゃあ、エリスが大変じゃん。エリスだってケガしてるし」


「で、でも、ハリーさんを床に寝かすことはできません!」



 エリスはそう言って譲らない。



 う~ん、どうしようかな。

 あ、そうだ! それなら二人でベッドに寝ればいいよね。



「それなら俺と二人で仲良くベッドに寝ようよ。そうすれば二人とも寒くないし」


「え? そ、それは……」


「俺はエリスと二人で寝たいけどエリスは俺と一緒に寝るのは嫌かな?」



 俺は笑みを浮かべてエリスを見つめた。

 エリスの顔が真っ赤に染まる。



「い、いえ、そんなことは……」


「じゃあ、決まり!」


「きゃ!」



 俺はエリスを抱き上げて空いているベッドに運んだ。

 エリスのベッドに寝かすと俺もその隣りに寝転んだ。



「ちょっと二人で寝るには狭いからエリスにくっついて寝ていい?」


「え! あ、は、はい……」



 俺はエリスの身体を抱き締めた。

 エリスがビクンっと身体を震わせる。



「どうしたの? 寒い?」


「い、いえ、そうでは……」



 エリスは俺に抱き締められても抵抗はしない。

 でもエリスが緊張で身体を強張らせているのが分かる。



 う~ん、このままエリスとヤリたいけど無理強いはいけないよね。

 まずはエリスの緊張を解いてあげよう。



「ねえ、エリスは何でおばあさんとこんな森の中に住んでいるの?」



 俺はエリスの緊張を解すために世間話をすることにした。



「えっと、それはお父さんとお母さんが亡くなって私はこの森の中に住むおばあちゃんに育てられたんです」


「そうなんだ。おばあさんはなぜこの森に住んでいたの?」


「なんでも亡くなったおじいちゃんが猟師だったらしくこの森で猟をしながらおじいちゃんとおばあちゃんは生活をしていたそうです」



 ふ~ん、おじいさんは猟師だったのか。

 それなら森の中に暮らすのも納得だな。



「おばあちゃんは三年ぐらい前からボケ始めてきちゃって。町に引っ越すことも考えたんですけどおばあちゃんはこの小屋から離れたくないみたいで」


「おばあさんにとってはここは想い出の小屋だもんね。おばあさんの気持ち分かるよ」


「ええ、だから私はこの小屋でおばあちゃんの面倒を最後までみようと誓ったんです。でもそう思っても、わ、私にも、ゆ、夢があって……」


「ん? エリスには何か夢があるの?」



 エリスの夢ってなんだろう?



「わ、私の夢は、その、あの、え~と……」


「なに?」


「ハ、ハリーさんみたいな美しい男性と一晩でもいいので、あ、愛し合うことです……」


「え?」



 エリスの言葉に俺は目を丸くした。




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