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作家なら机に向かって執筆なんぞしてるんじゃねえ!!  作者: 意識低い系健康オタク作家
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作家なら机に向かって執筆なんぞしてるんじゃねえ!!

 日々机に向かい創作に魂を燃やす作家の皆さん、こんにちは。

 時に作家は「命を削って原稿を書いている」というフレーズを使うことがあると思います。


 ですがどうやら作家は()()()()()()()()()()()()()らしいことが最近の医学研究で分かってきました。


 このエッセイはその警告であり、具体的なエビデンスも交えて解説しつつ、最後に解決策をお伝えすることを目的としています。

 途中まで読み中途半端に悪い情報だけ取り入れるのが最も悪影響を与えるため、ここで読めるのを止めるか最後まで読むかの2択しかありません。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。よろしくお願いいたします。


 はい、真面目な序文終わり。はっちゃけ気味な本文スタートです。


 ◆


「作家なら机に向かって執筆なんぞしてんじゃねえ!!」


 ……なんて言われたら、「いや書けねぇよ!!」ってツッコミたくなるよね。机に向かわずしてどうやって物語を紡げと? 魔法か? テレパシーか?


 でもちょっと待ってほしい。私たちアマチュアWEB小説家にとって「机に向かう=努力の証」「ずっと座ってる=頑張ってる」みたいな認識はないだろうか?

 ところがどっこい、その“ずっと座ってる”って行為、実は身体にとんでもなく悪いって知ってた?


Sitting(座る) is the(ことは) new(新たな) smoking(喫煙だ)」なんて物騒な言葉があるほど、座りっぱなしってマジで命を削る習慣らしい。そんなわけで今回は、「座る作家」から「動く作家」へ意識を変えて欲しいと思ってこのエッセイを書いている。


 ◆


Sitting(座る) is the(ことは) new(新たな) smoking(喫煙だ)


 このフレーズ、ちょっと大げさに聞こえるかもしれないけど、言ってることはガチだ。

 長時間座る生活が、喫煙に匹敵するレベルで健康を害する行為だってこと。実際、医学界ではこの「座りすぎ問題」が年々注目を集めてる。


 たとえば、オーストラリアの研究では、1日8時間以上座っている人は、4時間未満の人に比べて死亡リスクが約15%高まると報告されている。

 さらにアメリカ心臓協会は「座りすぎは心血管疾患、2型糖尿病、がん、そしてうつ病のリスクを上昇させる」と警告している。

 つまりあなたが部屋の隅で静かに創作に没頭している間、体は静かにダメージを蓄積しているわけだ。


 根拠レスな戯言を言っていない証拠に幾つか分かりやすく参考になるページのURLを張っておくので、気になる方はそちらへ飛んで閲覧してね。

 ちなみにここで書いてる健康への悪影響はマジで氷山の一角なのである意味グロ注意。


 https://ohata-aaa.jp/life_blog_sitting-is-the-new-smoking/


 https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2013/PA03041_04


 恐ろしいのは、このリスクが「ちゃんと運動してる人」にも当てはまるという点。ジムに通って週3で汗を流していても、普段の生活で長時間座りっぱなしだと帳消しになるレベル。必ずしも運動してるからOKじゃない。ここは気を付けて欲しい。


……とは言っても、作家業なんて基本「動かない競技」だ。たくさん書こうとすればするほど机に縛り付けられる運命にある。

 だからって「創作に集中=健康を犠牲にする行為」のは本末転倒だ。だってその物語をちゃんと完結させるためには自分の体も長生きさせなきゃいけないんだから。


 ◆


 ここまで読んで、「いや、わかるけどさ。それでも書かなきゃ話にならんのよ」と思ったあなた。正しい。その通り。


 WEB小説を書いてると、アイデアは逃げるし、文章のリズムは掴みにくいし、執筆の神様はだいたい夜中にしか降りてこない。そんな中、「30分ごとに立ち上がりましょう」とか言われても、「は?こっちは今クライマックスなんだが?」と叫びたくなる気持ち、痛いほどわかる。


 執筆って、集中が命じゃないですか。いい感じに乗ってきたときに腰を浮かせたら、せっかくの流れがプツッと切れる。キャラのセリフのテンションも消し飛ぶし、なにより自分のテンションが落ちる。だからこそ、「座って動かない」がベストに感じる。まさに“動かざること作家の如し”。


 でも実は、その“集中してると動かない”という状態が、まさに健康リスクの温床なんです。


 問題なのは、「動かない時間」が長時間連続すること。たとえば、30分ごとに少し体を動かすだけで、血流や代謝がリセットされて、健康リスクが大幅に下がるというデータもある。つまり、「ずっと座ってる」のが悪いのであって、「執筆自体」が悪いわけじゃない。


 もし「書けた=座ってた時間の長さ」みたいな変な自己評価をしている人がいたらそれは間違いです、昔の私のように。

 座ってた時間ではなく書いた量で自分を褒めろください。


 ともかく、「書きたい。でも健康も犠牲にしたくない」というせめぎ合いの中で、なんとか“書きながら死なない”方法を模索していく必要があるんです。


 次にまさにその「模索」の答えを紹介します。座りっぱなし地獄から抜け出すシンプルで、でもちゃんと使える対策を。


 ◆


 ここからは「で、どうすりゃいいの?」という話。大丈夫、筋トレしろとかランニングしろとか言わない。小説書きながらそんなの無理です。

 大体の作家が現実的に取れそうな対策を以下に紹介する。

 とはいってもほぼ一択だけど、伝えたいのは「定期的に運動する仕組みを取り入れること」なのでそれが達成できればなんでもいい。極論トイレや飲み物を注ぐタイミングを増やすだけでも実効性のある対策になる。


 ■ ポモドーロ・テクニック×立ち上がり習慣

 集中の味方「ポモドーロ・テクニック」はご存知かもしれない。25分執筆+5分休憩を1セットにして繰り返すアレだ。この「5分休憩」の使い方がカギになる。


 座ってスマホ見るな。5分の間に立つ。歩く。トイレに行く。窓を開けて背伸びするなどなど。

 とにかく休憩の間に立ち上がって身体を動かす。


 別にヨガとかじゃなくていい。おすすめは「肩を回す」「屈伸」「その場足踏み」みたいな雑な動きでも十分効果はある。スクワット5回でも心臓が高鳴って血流が巡る感覚があるよ。

 特に脚の静脈の血流は少し動かすだけで劇的に改善するのでできる範囲でスクワットはお勧め。1回からでいいぞ!


 動くだけで血流が変わるし、頭もスッキリする。逆にぶっ通しで90分書いたらそれはそれで集中力がキレる。


 ちなみに私もこのポモドーロ・テクニックが一番のおすすめ。

 Youtubeで検索すれば幾らでも見つかる手軽さもいいが、集中力アップ効果も実感している。


 少し話がそれるが、ポモドーロ・テクニックの集中力アップ効果は本当に凄い。

 最初は25分で集中力が強制リセットされるのが鬱陶しく思ったもんだが、慣れてくると3時間が”秒”に感じる体験が頻繁にある。

 なんたって夏の編集者クロエ・フォン・アインツベルンのお墨付きなのだ、効果は折り紙付きである。2023年の夏は熱かったよね…。


 個人的に掴んだコツは休憩の5分の使い方。

 上では「何かしら動け」とは言ったが、逆に「何もしない」時間も必ず確保して欲しい。


 座ってスマホは論外、だって()()()使()()()()()()()()()()()()()()()


 脳にとっては執筆もスマホも労働という意味で同じだ。何もするな、休ませろ。


 とはいえ「()()()()()()()()()()()()()()()()()()」という質問も来ると思われるのでシンプルに回答する。


『深呼吸しろ』


 吐いて、吸って。それだけに意識を集中する。途中で物語の展開とか雑念が浮かぶかもだが、深掘りせずまた呼吸に意識を集中。

 吐くのに8秒、吸うのに4秒。時間を数えるのもよし。

 結局深呼吸を”してる”だろってツッコミも来そうだが、深呼吸は医学的に休息や集中力アップに効果があると認められてる方法なのでスルーさせて頂く。



 ■ 立ち机もアリっちゃアリ

(私は買ってないけど)最近は安価なスタンディングデスクも増えてる。全部立ちっぱなしにしなくても、切り替え式の昇降デスクなら「ちょっと立って書く」ができる。

 立っている分、健康への悪影響は間違いなく減る。

 それに立って書いた方が集中しやすい人もいるだろう。私は職場で試して合わずに速攻で机に戻ったけど。

 なので理論上アリっちゃアリだが私には向いてなかったので声高にはお勧めしない。自信がないものをお勧めするって不誠実でしょ。ただ、Googleなど有名企業も取り入れてるので効果はあるはずだ。


 ◆


 小説を書くことは、間違いなく情熱のいる行為だ。時間を削り、集中力を振り絞り、魂をページに叩きつける。その姿勢は美しい。

 だが美しいだけで終わらせるには惜しい。だって続けてほしいから。


 長時間座って書く。それが体に悪いと知ってても、やめられない。それが書き手のリアルだ。でもだからこそ、ちょっとずつでも“体にやさしい書き方”を取り入れていってほしい。


 1日5分立つところからでもいい。肩回し一発でもいい。立って一文書いてみる、でもいい。そういう小さな動きが、10年後のあなたの体を守る。


 作品を書き切るために。次の物語も書くために。なにより、“書き続ける自分”でいるために。


 机に向かうな、とは言わない。ただ椅子と一体化はするな。書いては立ち、座っては動け。作家もまた動物(うごくもの)なのだ。

 

 ルビの文字数制限大分キツイなこれ…。


 創作×健康という組み合わせで面白そうなネタがあったら続きを書くかもしれません。

 お気に入り登録と評価よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
ポモドーロいいっすよね 私は休憩時間では懸垂器にぶら下がってます
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