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棒立ちの彼女

作者: 黒白

今日は、いつもより早く仕事が終わった。この時間なら同棲中の彼女も、まだ帰って来ていないだろう。玄関のドアを開けると電気が付いている。しかし彼女の靴はない、コンビニにでも行っているのだろうか。


「ただいま」


居間のトビラを開けながら言う。誰もいないのだから当然返事はない。喉が乾いたお茶でも飲もう。キッチンの方を向くと


「っ!なんだいたのか。返事してくれよ」


彼女がキッチンに立っていた。背中をこちらに向けているので顔は、見えない。話掛けているのに返答がない、何か怒らせる様な事をしただろうか……


「なぁ、黙ってないで何か言ってくれよ」


着信音が鳴り響く。俺は、少し驚きながらもスマホを取り出し画面を見る。画面には、彼女の名前が表示されている。ばっ!とキッチンを見る。キッチンに立っている()()は、微動だにしてない。ただ俺に背中を向けて立っている。目戦を外さない様にしつつ電話に出る。


「ねぇ、今買い物してるんだけど夜ご飯なにがいい?」


スマホから彼女の声が聞こえる。目線を外さない様にしていたのにキッチンに立っていた何かは、消えていた。すると直ぐに聞こえた。耳元でハッキリと


「ちっ」


と言う舌打ちが。俺は、脇目もふらずに玄関に向かって走り出した。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いやーっ! 怖いです! 間一髪で助かって良かったと思う一方でもし彼女から電話掛かってこなかったらどうなってたんだろうと思うとめちゃくちゃ怖いです。
2019/07/16 22:39 退会済み
管理
[一言]  黒白 様。  なに? 『何か』の正体ってなに!?  と、少し固まりました。明るい部屋で見てしまった怪異は、暗い場所で見てしまうそれとは違った怖さがありますね。  もう部屋には戻れない、戻…
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