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最初のメッセージ

 どれくらい時間が経ったのか。僕は目を覚ました。


 暗闇からの闇。一瞬、どこにいるのかわからなくなった。


 カーテンすら閉めていたので外の光は入らないし、風もない。


 けれどすぐに部屋の狭さを肌で感じ、ここが自分の部屋で、寝る前と変わりない事に気づいた。


 ただ時間が何時なのか良くわからない。


 暗闇に腕を伸ばし、勘と手先の感触だけでスマホを探し出すことに成功した。


 僕のスマホは頭がいいから、持ち主の指が触った瞬間に本人を特定し、ご主人様が持ち上げた事もよく知っていた。


 自動でロックが解除されて画面が灯る。僕はそこを見た時に、時刻を知るよりも先に、映し出されている通知に気づいた。


 メッセージアプリの着信だ。連絡先は個人も企業もあらかた消してしまった。非登録者はブロックしてるから、来るとしたら四人の誰かからだ。


 寝ぼけていたし、考えもまとまらなかった。まあ見るだけなら良いかと通知をタップした。ローリングサークルが三周半して、ようやくメッセージが表示された。


 それは一枚の画像だった。一言でいうなら、メッセージの中にあるメッセージ?


 目がおかしくなったかと思った。けれど上下の目蓋(まぶた)を寄せて見てみると、答えが分かった。


 その画像の正体は、メッセージアプリの受信画面をスクリーンショットで保存した物だった。それをさらに添付して来たものだから、アプリの中で、メッセージが合わせ鏡みたいに、重なって見えたんだ。


 画像の上に吹き出しで『変なメッセージ来た』とあった。


 送信者の名前を見ると、トシカズとなっていた。


 それで肝心の画像の中のメッセージはというと……僕はそれを見て、頭を(ひね)った。


――――――


(画像の中のメッセージ)『ワレタ……』


――――――



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