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私だけじゃない。


「あんなにイケメンなんだから対象になるのは納得出来るけどさぁ…。」



高校生の時に何度も思ったけど、まさか本当に続編で対象になってしまうとは。

前作完全に出てきてないよね?既に設定は作られていたのかな?

貴史さんのプロフィールを見る限り相違は見られない。マスターと向こうの管理人が操作したとか?それこそまさかだ。管理人は介入出来ないはずだし。



「でもヒロインが2人とも転移ってことは、やっぱり何かしらの介入があるってことだよね…?」



手紙にその情報が書かれていないけど、まだ調査中の可能性だってある。後手に回るしか出来ないのはどうしようもないのかな?

全ての資料をもう一度見返す。



来年度から3年のクラスを受け持つ教師ヒロイン。

来年度から3学年に上がるメイン攻略対象者のメインと同じクラスになる生徒ヒロイン。

生徒ヒロインと同じクラスになるぐっちーに憧れて(ぐっちー!?)動画投稿している金持ちイケメン。

テニスのスポーツ推薦で入学し色恋に全く興味のない脳筋イケメン。

元ピアニストのチャラいイケメン。

チャラいイケメンの幼馴染みで生徒会の書記をしている真面目なイケメン。

サボリ魔で卒業が危ないらしいおっとりイケメン。

姉妹校で去年から始まった交流活動の為に訪れる他校の秀才イケメン。


そして、理事長の付き人、紳士(笑)な保健医。



前作は全員がお馬鹿(英司は、まぁ…)な設定だったけど、今作はそうでもないらしい。会話の所々で出てくるお馬鹿発言とか結構面白くて好きだったんだけどなぁ。



「これは厳重に保管しないとか…。」



今回は篠崎さんも貴史さんもストーリーに組み込まれているから、きっとマスターは説明しないはず。となると、この資料が見つかるのはマズイ。

フカフカのソファから本棚に移動して、右端の上から2番目3冊目の本を取り出して鍵を開ける。餞別でマスターから貰った本型のケースだ。特に隠さなきゃいけないものもなかったし、まさか使う日が来るなんて思わなかったけども。このケース、鍵穴に私の指紋を翳すと開くとかとんでも仕様なもので。例え盗まれても中身は絶対に確認出来ないから安心だ。



再びソファに身を沈めゲーム開始時までの動きを考えてみる。

まずはヒロイン2人の観察だろう。ゲームでのヒロインの性格とかは資料で把握出来たから、そことの違いを確認して対処していかなければ。いつぞやの相澤さんみたいに勘違いとかしていないといいんだけど。メイン攻略対象者は別にいいよね。お互い年齢的に恋愛対象には入らないでしょう。

あとは篠崎さんと貴史さんの周囲に気を付けないとか。あの2人、結構頻繁にカフェテリア来るんだよね。ちゃんと仕事してる?同じ家(私も篠崎さんの屋敷に引っ越した)に住んでるんだから、別に学校でまで一緒にいなくていいじゃん?



まぁ色々思うところはあるけども。



「全てがゲームの通りに進むわけがない。」



ほんの少しの違いで大きく変わってくるこの世界に私という異物。ほぼ100%ゲームのシナリオ通りにならないだろう。



「私以外にも異物はいるしね。」



ちょっと早いけど、NEW GAMEを選択して始めようか。




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