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脇役は見せ場がないまま、龍と交代しました

どうも、涼です。

ただいま、絶望的な状態です。

勇者パーティと皇女と近衛騎士団の副団長が来ちゃった。

そして、現在包囲されるような形になっています。

・・・おい、ラグ笑ってんじゃねえよ。

誰にもわからない様に左手で口元を隠しながら薄く笑っている親友をフードで見えないだろうが、睨みつけた。


「あなた、一体何者ですか?」


リーシャが俺を睨みつけながら言った。

・・・答えられるわけが無い。

だって、ラグとの戦闘でローブに付与していた変声魔法が解除されているため、今声を出したら俺だってばれるし。

たぶん、ラグの奴はこの展開を予想してローブに描かれた変声魔法の魔法陣の部分を切り裂きやがったな。

まあ、ばれても問題ないのだが、その後の復讐が恐いんだよ。

健吾なら笑って許してくれそうだがあいつのハーレムメンバーなどは絶対に何かしらしてくる。

いや、それよりもリーシャの復讐のほうが恐いんだよな。



あの時は、マリーナと一緒に戦闘でおもいっきり殺っちゃった時だったな・・・。

たしか、新しい武器の試しも含まれていたことと、前の武器が聖剣(笑)だったため力加減が分からなかったことが主な原因だった。

ちなみに、マリーナは俺と出会う少し前に膨大な魔力の約9割を封印されており、ゴブリンに囲まれていた時は魔力の封印を解呪するために森の奥にある泉に行っていたらしい。

そこは、魔力が溜まりやすい場所だったため、自分が本来持っている魔力よりも大量の魔力を使用することが出来る。

そこなら解呪できると思ったらしい。

だが、その封印の解呪方法は体内の魔力を封印されている魔力と同等以上に高めなければいけないらしい。

まあ、簡単に言えば10分の1の魔力になり、そこから再び10分の10の魔力にするために経験を積んでいかなければいけなくなったのだ。

ちなみに、封印が解けたのは魔王の配下の四天王たちとの3回目の戦いの時だった。

あの時は、凄まじかったよ。

なんせ、封印が解けて、さらにこの旅で高めた魔力もプラスされ通常の下級魔術すら上級に匹敵するほどの威力になったからね。

これが俗に言う、『これは世のメラだ・・・』なのかと思ったよ・・・。

この元ネタを知らない人は某人気RPGの漫画にでてきたラスボスを検索すれば大体分かると思う。

本来は別の台詞だったがいつの間にかネタとしてこの言葉が定着されたんだよね・・。

とりあえず、話は戻すがその時マリーナはは大体10分の3ほどの魔力を取り戻していたため、数は撃てないが燃費のいい上級魔法を使い、俺は力加減を間違い盛大にオーバーキルしたんだよな。

ゴブリン10体を相手に・・・。

うん、使った後は二人して後悔したよ。

なんせ、クレーターが形成されていたんだから。

その後、俺とマリーナは下手すれば焼死体になりかけたんだ。

リーシャが今までのストレスと今回の一件でブチッとなりまして・・・・。

ラグやアリシアに止めてもらわなければ死んでいたと思う・・・。

そして、今回は黙って帰ったこととこんな襲撃をしたことで絶対焼かれるよ。

え、それは成功してても変わらなかったんじゃないのかって?

いや、その場合はアリスにも怒りの矛先は向くはずだから何とかなっただろう。

そして、現在俺が助かるためには何としてでもアリスのところにリーシャを連れて行かなければならない。

逃げるって手もあるが頼まれた以上仕事を完璧にこなさないのは俺の流儀に反するからな。

さあ、そろそろ逃避をやめて現実を何とかするか・・・。


俺は周囲を見渡すとやはりそこには勇者パーティと皇女と近衛騎士団団長と副団長が囲んでいる。

まあ、アリシアからの情報で新しく近衛騎士団副団長になった奴の戦闘スタイルは聞いているし、リーシャとラグの戦闘スタイルは嫌と言うほど理解している。

それに勇者パーティが使っている武器は、元々俺が使っていた武器であるため特性も能力も理解している。

これだけ聞けば、こんな状況でも楽に切り抜けられると思っているだろう。

だが、現実はそんなにあまいわけがない。

だって、ラグの時と同じように武器無しの状態だし、魔力や気の残りも半分よりも少し多い程度しか残っていないのだ。

基本的に無理ゲーだ。

命乞いでもしようかな・・・。

俺がそう思っていると、後ろから黒炎が上がった。

俺が振り向くと、そこにはブリトラのおっさんが俺と同じフード付きのローブを着て立っていた。

リーシャとラグの顔色が変わった。

まあ、健吾たちは知らないようだからあまり驚きはしなかったが、直後にブリトラのおっさんが出した殺気で顔色を変えた。

俺は溜息をつきブリトラのおっさんに近づき、小声で話しかけた。


「殺気を出してどう言うつもりだ」


「いやね、新しい勇者君たちの実力を試してみたいなと思って」


「ほどほどにしてくださいね」


「わかっているよ」


ブリトラのおっさんはそういうのと同時に黒炎の壁でリーシャとラグと近衛騎士団副団長を囲んだ。


「な、ひ、卑怯だぞ。人質を取るなんて」


「戦いに卑怯もないんだよ。お姫様たちを助けたければ僕を倒してみなよ」


ブリトラのおっさんが挑発すると、健吾たちは殺気を一斉にブリトラのおっさんに向けた。

うん、大分鍛えたことがわかるほど殺気は強力なものだった。

だが、この程度では本気になったリーシャやラグ、それにブリトラのおっさんには届かない。

俺や捕まっているリーシャたちもそれは一瞬で理解したようだ。


「団長、早くこの黒炎を何とかして姫様を助け、勇者様たちに加勢するべきです」


副団長はラグに焦りながら、ラグは涼しい顔でそれを拒否した。


「大丈夫だ。どうせ何とかなるだろう。もし、本当に危なくなっても助けてくれる人がいるからね」


「ラグ、どういうつもりだ」


「見ていればわかりますし、私を信用してください」


「・・・・わかった」


俺はもしもの時のために、地面に魔力の回路を黒炎に繋げ、いつでも気孔術で黒炎を消せる用意をし、健吾たちとブリトラのおっさんの戦闘の観戦を始めた。


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