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ー『異常』の4週間目ー

私は田中ひ(以下略


『スミスさん』という人外と同居(以下略


今日は会社にいます。社会人なら当たり前。

働かざる者食うべからず。

しかし業務をこなす以外にも行うタスクがあります。



「田中さーん!今週の土曜日に合コンあるんだけど来るよね?」


ほら来た。次はどんな言い訳をして逃れるか…


………………


ピコン


「すいません、実は最近気になる人が出来て心が悲鳴を上げてるんです。」


バチコリ嘘つきました。無論根も葉もない嘘ってわけではありません。「気になる」っていうか「気にしてしまう」相手ってだけです。


同僚が「…ウッソ。あの田中さんが?」


なんだオイ、失礼だなオイ


すると近くに座っていた男性の同僚も

「マジで?田中さんに興味持たれるとか、どんだけ個性バリバリなん?」


「やめなよ〜田中さんは本気かもしれないんだから〜」


2人で「私の気になる人について」談笑し始めました。


…………イラつきと動悸が出てきます。


1週間前にも似たような事がありました。


誰しもが場の主役になりたいわけじゃない。


しかも『スミスさん』が私のせいで馬鹿にされてるような…感覚が妙に癪に触ります。


頭がクラクラしてきました。依然としてこの同僚達は「私の気になる人」で勝手に色々人物像を作っていきます。

疲れた…


ただの脇役で良いのに…


もう…


ーその瞬間ー


先週の「宅飲み」の場面が出てきました。


限界な私


目と鼻の先に投げ付けられた『白い剣』


私と同僚達の境界になった『剣』


スミスさんとの初乾杯


「……………」


女の同僚が話しかけてきます。

「ねえねえ、じゃあさ!その人も連れて参加しない?」


男性も

「いいねぇー、どんな奴か見てみたいわ!」




「お断りします。」




少し空気が冷えたような感覚


「え?ちょっと…あ…本気にしちゃった?」

同僚の男が少し焦っているようです。


「別に馬鹿にとか、興味だけで言ったんじゃ…」

女も言います。知りませんよそんなこと。



「誠実な方です。私が出会った誰よりも。」

「大事なものは人に見せびらかすものじゃありません。」


誰からも反応はなし。

だけど…良い。これで私は『田中 響』なのだから。


定時を告げるチャイムが鳴りました。

私は「知らん」とばかりにカバンを持って会社を出ました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

帰り道


(やっちまったぁー!!?)

速攻で後悔しました。

私のスキル『八方美人』で作り上げたイメージがー!!


あれ完全に引いてましたよ!私は悪くありませんが!

ンアーッ!!先週みたく自室ならまだしも会社で変になっちまうとは!


ひょっとして呪い?スミスさんの呪い?

誠実そうに見えて訳分かんない塊の呪い!?


…………まあ


いっか。


まったくスミスさんと同居してから地味〜にイベントが発生して嫌でも見つめ直されますね。


あ、着いた着いた。


自宅到着です。しかし鍵が見当たりません。


「えー…マジですかー…」


多分、会社のデスクか引き出しか


めんどくさいですが、一旦戻ります。

なんならタクシーでも呼んで


ガチャ


「……………………ほ?」


あれ?今ドアから音鳴った?


開けた?『内側』から鍵開けた?


「……………………」


私は無言で部屋に入ります。


するとやっぱり部屋の隅にいるのは


『………………………………………………』


スミスさん。黒衣を纏った同居人。

無視・無言・無反応の3点セットの方。


「……スミスさん。」

わたしは彼(多分男性だから)にどうしても伝えなければならない事があります。


「……今の鍵開け」


一拍


「スミスさんって知らなかったらガチホラーもんですよ…」


肝心のスミスさん

『………………………………………………』


はあ…


今日は疲れました…


今日も今日とて

スミスさんはいつも通りです。

スミスさんって物理干渉できるんですね、やっぱ。

皆さんはこれが善意か悪意か分かりますか?

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