3『可能性』
──ガキィン!
「「!?」」
鎧亜の太刀が刃を捉える瞬間、振り下ろした太刀に何かが直撃してその軌道が僅かにずれる。そしてそのまま地面に突き刺さった。
「貴様っ……!」
鎧亜が見ると、翔矢が自身のI'temである太刀をピンポイントで鎧亜の刀身に投げ当てたのだ。
「行けやぁ、刃!」
このチャンスだけは無駄にできない。刃はありったけを剣に込めて、放った。
「『爆』!!!」
凄まじい爆発は鎧亜を直撃。爆風と粉塵が辺りに舞う。
「……ど、どうなったんや」
「……わからん」
流斗と翔矢も目を凝らして見てみるものの、中の様子がわからない。やったのか?
やがてゆっくり影が見える。崩れる影と、立っている影。
「「刃!」」
「……残念だったな」
そう信じて2人は声をかけるが、その声は刃ではない。
舞った砂がゆっくり収まっていく。そしてその現状が目の前に現れた。
「「……刃!?」」
立っているのは黒道鎧亜。そして、膝をついているのは火野刃だった。
「く……そ……!」
「……これでわかったか。貴様らの希望など、所詮はこの程度だ」
「な、なんでや……刃の『爆』は完璧に捉えたはずやろ!」
「簡単だ。その『爆』では俺の『鎧帝』には傷1つつかなかった、それだけのこと」
見ると確かに鎧亜の黒の衣には傷1つついてない。あの威力でもダメなら、もう突破する方法など──
「……!?」
と、流斗は気付く。鎧亜の衣の変化。
「(……数ヶ所、欠けてる?)」
無傷じゃない。小さくだが、あの強固な衣の数ヶ所が欠けていた。あそこと欠けていない部分の違いはなんだ。
そこに差がある以上、必ず理由があるはず。思い出せ、確かあそこは──
「……!」
そして見出だす、その可能性。
「これでわかっただろう。貴様らが抱く希望など、所詮はこの程度──」
「……それはどうかな、黒道鎧亜」
「なんだと?」
「……確かに俺たちはお前より弱い。しかし、個人は弱くても集まれば思いもよらない力を発揮したりするもんだ」
そして流斗は剣を鎧亜に向けて、いつもの自信満々の様子で。
「……今から、それを見せてやる。刃、立てるか!」
「……あぁ!」




