神殿
いつもに増して(減って?)短いんでさらっと読んでってください
俺は目の前に広がっている光景に足を止めた。厨房のはずだったそこは、神殿のように柱が奥に連なっていた。
「お前ら…これ…」
…返事がない…
振り返るとそこには潤河達どころかさっきのドアすらなかった…。
「う…嘘…だろ…」
俺は辺りを見回した。孤独になった。寂しい。
「潤河…!!!大地…!!!」
俺はか弱い声で叫ぶ。いないのは分かっている。
…冷静になれ…俺…
メインページを解放したときのように息を吸い、はく。
そして俺は神殿の奥へ張り付いた足を床から引き剥がして進んでいった。
思えばなぜあいつらがいないことに寂しいと思ったのだろう。
あいつらに出会ってまだ半日…それなのに親近感を既に抱いている。一人は俺のために涙を流してくれた。
一人は仲間を守ってくれた。一人は仲間のために怒り狂った。そして俺はみんながいないと心細いくらいだ。
そういえば…初めてあいつらを見た瞬間、無意識に居て当たり前と思った。
なぜなのだろうか。
そう思いながら歩いていると、暑く…いや熱くなってきた。
俯いていた顔をすっと上げる。すると奥に紅い光があった。原因は分かっていた。
「フレア・・・・!!!」
それまで張り付いていた足は光に向かって飛んでいった。