石版
「「「「ここはどこなんだ!?!」」
俺を含む4人が叫んだ。
…ともあれまずは状況を確認しよう。俺は再び辺りを見回し、隣に石版があることを確認する。そしてよく見ると、印刷文字のような字が彫り込まれていた。そして三人も隣にあることにも気づいた。
「これはなんですか?」
茶髪少年が聞く。
「いやわからん・・・何か文字が書かれているから読むぞ」
『やあ、お兄さんたちおはよう。そして久しぶり。お兄さんたちはある事情で現代を離れて…そっちの世界では異世界っていうのかな?異世界に召喚されてしまった。お兄さんたちは当分現代に帰ることは出来ない』
「そんな!何が異世界よ!当分帰れないって何?!冗談じゃないわ!!」
「まあ待て続きがある」
『でも、ずっと帰れないわけじゃないよ。お兄さんたちは能力者として生き返ったの。』
…能力者だと…
こういう時は勇者じゃなかろうか、普通。まあ村人Aじゃないだけましか…。
『能力者とは各々の『能力』を持った存在なの。』
だろうなそりゃ。まあ、てことは俺にも『能力』とやらがあるのか。そういやこいつらも能力者なのだろうか。ん…?能力者はまさか俺たちだけ…?ふふふ…かっこいいな。
『能力者は不定期に現れて、長い時に10年間、短い時に3日というようにいつ召喚されるかわからないの。そしてのお兄さんたちは能力者の最初から数えてそれぞれ、73527545091号、73527545092号、73527545093号、73527545094号よ』
………長っ!!!俺の前に735億人もいたのかよ!!ちなみに俺は最後の番号か
『で、さっきも言ったけど帰れないわけじゃなくて人類の天敵を倒してくれれば帰れる…と思うの。』
思うって…ほんと曖昧だなあ。
こういう時は魔王を倒すと決まっている…。そうか俺たちは今から魔王を倒すための冒険をしに行くのか。ゲームみたいだな。
『そしてその人類の敵とは____』
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「「「え?」」」
3人は驚きの声を上げる。俺はというと声も出ないほどに驚いている。あれが人類の敵??馬鹿も休み休み言えってんだ。
『じゃあこの世界のことは伝えておいたからバイバイ。』
ふぅ…何となくこの世界のことはわかった。そして今の状況も。ため息をつきながら他に何か書いていないか石版を見回す。そうすると何か書いてあった。3人も気付いたようで、その単語を読みあげる
「土の能力者…大地へ」
「炎の能力者…フレアへ」
「水の能力者…潤河へ」
そして、、、
「無能力者…夢太へ」