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サンタ・クロ・-スがやってきて

作者: ぎゃわれ

 下手ですがみてくれたらうれしいです。

 コメントよろ

 皆さんはサンタクロースの存在をどれだけ信じていただろうか。俺は正直言って最初から信じてなかったといえばうそとなる。そりゃ俺だって小さいころは夢があり希望がありプレゼントがきたときにはとてつもない興奮があったことはまだ忘れてはいない。

 だが、みんな知っていくのである。サンタなんていないってことに、正直言って俺は小5のころなんて親に買ってとかねだっていた。

 でも俺は信じなくてはならん、なぜならサンタクロースは本当にいるからである。


 俺は笹山(ささやま) (たけし)、っで高校1年生で特にこれといって部活は入っていない帰宅部だ。入ってない理由を言うと面倒だからである。どちらかというとバイトがしたい。現在6月、あと少しで夏休みが到来するのである。っで俺の部屋

 「なんかつまらんな、この漫画何回目だっけ?」 

 このようなニート症候群みたいな生活を続けていた。

 「つまらんな~、外に出てなんか買ってこようかな」

 コンビニでアイスでも買ってこよう。いやそれともなんだお菓子類かな、でもあんまり金使いたくねーしな

 「ま、とりあえず外でよう」

 俺は外に出てまっすぐ行って5分のコンビニに行く途中だった。

 「ここらへんにもホームレスっているんだな」

 そんなあたりさわりのないことを言っていた。

 「もし・・・」

 声?

 「・・・あの・・・そこ・・おなか・・・死」

 なんだろうか、どこからか声がするではないか、女性の声だ。俺はその声に沿っていった。

 「・・・無理・・だめかも・・・あああ」

 っと声の先には、

 「サンタクロース?」

 そうサンタのコスプレをしていた、おそらく見た目で言えば高校生の女の子が死んでいた。

 「よし、見なかったことにしておこう、遺体なんて見なかったぞ」

 「私はまだしんどらんわーーーー」

 うっわ、びっくりしたー。としたとき

 「だめだ腹が減って、本当に死ぬかも・・・」

 どうしたらいいんですかね。かかわりあいたくねー

 「てか時季はずれじゃね?」

 「おおう、私は時季なんて知らんよ」

 だめだこの人、完全に頭死んでらっしゃる。こういうのは完全無視しておいたほうがいい、絶対いいに決まってる。こういうのは・・・。


 「うまい!うまいよこのメロンパン、ここの会社やるな~」

 と奢ってやった。ホームレスなサンタのコスした俺と同年代くらいの女の子に・・・

 「どんだけ食ってねーんだ?」

 「ん?5年」

 そうか5年か~、そりゃ腹は減るよな~・・・って。

 「5年!?」

 「うん5年も食えなかったよ」

 あんた5年って、餓死して死ぬのが落ちでしょ、人間って何年食わなかったら死ぬの?人間ってそんなに丈夫なの?

 「あのどういうことですか?5年はうそでしょ」

 「うそじゃないさ、私は今800歳だからな、5年はやはりきつかったけど」

 なんでございましょうか?この人は中2病の人なのかな?

 「冗談はよしてくれよ。そんなに人間生きられるわけないよ」

 「ん?あ、そうか教えてなかったね」

 「はい?」 

 「私はサンタ・クロ・オ-ズ、宇宙からやってきたサンタです。800歳といってもここ地球でいえば女子高生くらいかな、あとそうだね~、私は特別な存在であることをしにきたの」

 「あること?」

 「そう、サンタの仕事、子供たちに夢を与える仕事」

 驚いた。ここまで信じるかどうかは別だけど、まさかサンタは宇宙人だったなんて、しかも後ろの家。普通じゃねー、普通のホームレスの家じゃねーよ。もう家だ。家そのものに変形していってる。

 「あ、やばい!逃げて!」

 はい?

 「いいから早く隠れて!」

 俺たちはそこらへんに隠れた。

 「チィ、あいつがここらへんにいるという情報があったのに」

 「ったく、くそガキが!逃がしはしねーぞ、コラァ!」

 見るからにはあの人たちヤクザさんかな

 「あの・・・どういう関係?」

 「しっ、静かにして気づかれる」

 ああなんとなくわかった。

 「お前ヤクザだったんだな」

 「ちっがーう、私はあいつらから金借りて返してないだけ!」

 おいやばいってそんな大声出したら気づかれんだろ!

 「おい!そこに隠れてたんかコラァ!!」

 「逃がさんぞ」

 やばい状況だなこりゃ、ま、選択肢は一つ

 「逃げるぞ」

 「えっ、ちょっ手」

 いつの間にかこのサンタの手を握って逃げていた。

 「兄貴いないっす」

 「くそったれが!」

 何とか撒いたようだな。さっきからかなり疲れてるんだけど疲れが感じないな

 「ありがと」

 「お、おう」

 なんか照れるな。まあ女の子だしな。まじまじ見るとかわいいかも。っていやいやこんなトラブルみたいなもの

はとっとと俺とは縁のゆかりのない俺がかまってどうするんだ。てか6月だぞ、早すぎるぞクリスマスにはあと約6ヶ月もあるんだぞ!それともなんだねその服しか持ってない感じですか。あんな話信じたほうが馬鹿だ。

 「じゃ、俺はこれで」

 「クロちゃんでいいよ」

 「はい?」

 なんですかね~、つまりは今のあの家にいたら借金取りのヤクザさんに見つかって御用だと・・・。しかたない

 「えっと、クロちゃん・・・、ついてきてほしいところがあるんだけど」

 「うん、いいよ」

 そしてこっそり抜け出した俺たちはある場所へ向かった。


「どこここ?」

 「えっと、友達の家・・・」 

 説明しよう、俺の今立っているところは俺の友達の家である。けれどその友達がとてもお金持ちなんですよ。でもでもお金目的では付き合ってないんで。幼馴染なんですよね~。っでお金を借りようというのですよ・・・。やっぱりお金目的で付き合ってるんですがね。

 そしてベルとういうチャイムを鳴らした。そしてお金持ちの家ではおなじみの人が登場した

 「いらっしゃいませ笹山(ささやま)様、ようこそおいでなさいました。こちらにどうぞ」

 「あ、どうも森山さん」

 森山さんというのはここのメイドをしている人だ。そしてここ相川家代々の専属メイドなのである。

 「っで、相川は?」

 「お嬢様ならあそこで死んでますけど」

 そう俺の幼馴染は派手にそこの庭で息絶えていた。って・・・

 「おい!相川何遊んでんだよ!」

 「あれ?たけちゃん来てたの?ひさしぶりだね~」

 この相川玲奈はなんというか変人だ。サンタ以上のな

 「あれあれ~かわいい女の子なって連れ込んじゃって~、不倫?」

 「おいおい俺が誰と結婚してんだよ」

 クロちゃんは結婚できなさそうだしな。失礼だな俺

 「何いってんのさ私が幼女のころ結婚を決めたなかじゃないか」

 「そんなのしてねー」

 「夢で」

 「夢おちかよ!」

 というかさっきからクロのやつ全然口利かなくなってるけどどうしたんだ?

 「おいクロ?」

 「お前もヤクザの仲間だったんだな」

 いやいやなんでそうなるんでしょう。わけがわからん。

 「そうだ我々はヤクザ組織だ」

 お前も何ノリで言ってんだ!

 「やはりそうだったのか」

 信じるなよ!

 「おい男!」

 「剛だよ」

 「剛、お主は私を裏切ったな」

 完全なる勘違いです。

 「違うよ、ここは俺の幼馴染の相川玲奈の相川グループの家だよ。っでこいつがここのお嬢様ってわけ」

 っで相川家って何してるところだったっけ。いかん思いだせん。

 「にゃははは、ドッキリ大成功!!」

 「お前は昔からそうだよな」

 「ノリがいいって言ってよ」

 「っで私は何でここにいるの?」

 そうだったクロちゃんにここに来た用途を話さなくちゃいかんな。不本意だけどこいつにお願いするしかないしな。

 「お前の借金をこいつから借りようと思ってさ」

 本当はこういうのはいやなんだが

 「・・・剛?なにそれ・・・私たちってそういう関係だった?お金目的で付き合ってたんだね・・・」

 やべえ、ってどうせこいつお得意のドッキリだろ・・・。っと思っていたのだが

 「相川?」

 相川の目から滴が流れていたのがわかった。

 「お嬢様!」

 「相川!」

 「??」

 くそ!何とか言わなくちゃ、何か言葉を、「違う!俺はこいつを助けたいだけだ!」なんか違うな「お前のことが好きだ!」告白じゃねーか!えーっと

 「お帰りください」

 「森山さん?」

 「お帰りくださいと言ってるんです」

 その顔からは今まで見たことのない森山家特有の怒りが見えた。

 そして現在もとのポジションの公園

 「お金目的なんて最低だね」

 「うっさい、俺はそんなつもりでやったわけじゃねーよ。そもそも最初はあいつがお金持ちなんて知らなかったし、知ったのは小学校の中学年くらいだったし」

 「サンタの口から言わせると、言い訳かっこ悪いよ」

 はあ、なんか突っ込むのもめんどくさくなってきた

 「大体サンタなのになんで借金なんかしてんの?」

 事の発端がなければこんなことしなくて済んだんだが、やっぱり子供にプレゼント贈りすぎて借金とか?いやこいつはそんなことしないな。でも一応女の子だし、なによりサンタだ。信じよう!

 「ああ、ゲーセンのパチスロで」

 ああこいつが女じゃなかったら即効なぐりてーーー

 「面白いよねパチスロ~」

 「あんた一応サンタですよね?」

 「うん、スリーサイズは・・・」

 ん?って顔してどうしたんだ?

 「スリーサイズ聞きたい?」

 聞きたくねーよ

 「上から・・・」

 「ああああああ、行くぞ相川の家、おっし行こうぜ」

 もう行ってから考えよ。なんだよクロちゃんは?って顔して

 「子供みたいだね」

 一言、言っておこう

 「お前に言われたくない!」

 っで相川家

 「ああ入りずらいな」

 ピンポーン

 「っておまえええ」

 「ほえ?いけなかった?」

 「別にいいけど、まだ心の準備が・・・」

 と話していると森山さんが来てくれた。

 「あ、森山さんさっきはそのすいませんでした」

 「あなたが謝るのは私ではないでしょう?私も先ほどは少し取り乱してしまいました」

 取り乱した?あれは確実に怒っていた顔じゃないのですか?というより入れてくれることに驚いたな。やっぱり信用してくれてるんだな。

 「ではおじゃまします」

 と、俺とクロちゃん、そして森山さんは相川家に入った。

 「と、こちらにサンタちゃんはこちらへ、主はこちらとなりますので」

 「は、はい」

 「じゃーね」

 なんなんだ?まあいいタイミングかな

 そして俺は相川がいつもいる部屋へと向かっていた。何度も来てるこの家なのに今日は廊下がこんなに長く感じてしまう。いつもは走ってるもんだから歩くことに慣れてないのだろうとうそをついていた。本当は怖いんだ。俺にはそんなに友達がいない。あいつもそこまで多くはないので、もし、この関係が終わってしまうと思うと怖いのだ。

 「ならなおさらやらなくちゃならんな」


 そのころ森山さんとクロちゃんは

 「ここなにー?」

 「ふふふ、いい体形している。いいわ、ああいいわこの感じ」

 「ふえ?」

 森山さんはゆっくりクロちゃんの体に手を伸ばして、そのままサイズを測っていく

 「そこでおとなくしててね」


 俺の場合は

 「よ、よう・・・」

 だが相川はこっちを向こうともしなかった。それもそのはず、いままで信じてくれていた俺が裏切ったということになっているからだ。

 俺は相川の馬鹿でかい部屋のドアに近い場所にいて、相川はその奥にいた。そしてよく見れば、

 「あいつイヤホンつけてね?」

 道理で聞こえないわけだ。あいかわらずでかい部屋だな。

 「しょうがねえな」

 だがそのときだった。

 「うげっ、なにやってんだあいつ」

 いきなり着替え始めやがった。俺はとっさに部屋から出た。何でこの状況で着替える必要があるんだよ

 「うへへ~、やっぱりこの曲のにはこの衣装がよく似合うんだよね~」

 コンコン

 「ん?誰~?森山?」

 「俺だよ俺!」

 ったくドア越しでなにやってんだ俺は、あいつもそうだけど、聞こえたが曲に合う衣装ってなに?」

 「あっ着替え中だから入っちゃだめ!」

 「知ってるよそんなこと」

 「へ~、って何で知ってんの!!!」

 しまったうっかり口走ってしまった。あわてて口をおさえてどうごまかすか考えた。

 そうだな~「さっき入ったら着替えそうだったから」不法侵入とされて殺される。「さっき着替えるって聞こえたから」俺は変態か!しょうがないな~、俺の最大限の言い訳で

 「俺にはお前が着替えるタイミングがわかるんだよ」

 「覗いたね、言い訳が下手だよ~」

 人生オワタ、死亡フラグが立ってしまった。もう後戻りできない。謝りにきたのになんでこんなことになった。

 「聞いてくれ!」

 「何も聞きたくない!」

 !!

 「何も聞きたくないよ、剛なんてもう顔も見たくない・・・」

 やばいなまた泣きそうだな

 「私は騙せれてたの?本当は私って友達いないんじゃないかな。みんなお金しか見えてないんじゃないかな」

 「ふざけんな!」

 俺がここまで来てなんでそんなこと聞かなくてはならんのだ。俺はこんなこと聞くためにきたんじゃねーよ。俺はあの罵声が聞きたかった。「お前、ふざけんじゃねーよ~」って感じでSっぽい感じが、俺はMじゃねーけど、そんな感じがよかったんだ。

 「俺は、何年お前と一緒にいると思ってんだよ。お金目当てだったら俺はストーカーじゃねーか!」

 「そうだよ、ストーカーだよ!」

 そうだ!俺はこの声が聞きたかったんだ。これでこそ相川玲奈だ

 「俺が金が欲しいとか思ったことあったか?」

 「さっき」

 しまったああああああああああああああああああ

 「さっきのサンタに脅迫された?」

 「いやあいつは・・・」

 「あいつは?」

 う~んあいつはいわゆる。えっ~と

 「借金サンタでございます」

 「なら金だせ!って脅迫だね」

 「いやちがっ!」

 俺はドア越しでいて、廊下にいた物体がわからなかった。


 「私たちは負けない!」

 「そうよ!いくわよ」

 と変身アイテムを取り出した。

 「マジカル変身!うんちゃくぺろ~ん」

 という「Wマジカル!うんちゃくぺろ~ん」というアニメがある。

 

 「クロさん、なんですかその姿・・・」

 「さあ?」

 まさしくこのサンタさんはサンタコスを脱ぎ魔法少女コスで帰ってきたんだ。何やってたんだろうな森山さんは・・・。

 そこに森山さんがやってきて、グットというサインを送っていた。マジで何してたんだろう。

 「今度はナースがいいわ~」

 「じゃ、行ってくるね~」

 まったくなにしに来たんだろうな。っと、忘れてはいけんな。っとするとドアを開けた相川がいた。

 「あ、相川」

 「剛・・・、ちょっと中に入って」

 一応さっきも入ったんですけどね。言わないことにしておこう。今もコスプレしてるしメイドの、森山さんのじゃないだろうな。何なんだこの家はコスプレ一味か?

 「こんな格好でごめんね、あっ知ってるか(笑)」

 そこの(笑)はいいとしてだ。

 「相川!ごめん!俺はお前にいやな気持ちにしてしまった。友達として本当に悪かった!」

 これが俺の誠心誠意の謝罪だ。

 「ああ、そのことだけど、もういいや」

 「へい?」

 なんで?あんなに怒っていたのに、なんか怖いです・・・

 「考えてみたら、剛が謝りに来るってことは、そういうことだし、それに昔から私には嘘苦手だったの忘れてたよ。あはは~」

 と相川はにやけた顔で言った。ったく元気な笑顔だな。とこっちも笑顔。

 「困ってるんでしょ、私にできることなら何でも言って」

 「ああ、クロちゃんの借金を返したいんだ!」

 俺はそういった。相川は少し悩んだ末

 「いいよ~いくら?」

 「サンキュー、金はあとであいつに払わせるから」

 「いいよ、親友じゃん」

 あいつとは違うでしょ、まあ親友以上の関係だと思いますよ。幼馴染だし。

 「じゃ、ってそういやいくらの借金だったんだ?」

 「1億円だよ」

 「ああクロちゃんか」

 今度は何をなったんですか森山さん、なんでマグロなんですか?コスプレ度が半端なく、すごすぎる。

 「1億円ね、森山~早速用意して!」

 プフフ~と相川が笑っていた。まあこのマグロだからね。でもパチスロに1億円かよ!

 そして森山さんがちょうど1億円と数え始めていた。束ごとに100万円ごと数えられている。今どのくらいいったのだろう。おそらくわからないけど結構な速さで2000万くらいかな?

 「やっぱりあなたサンタが似合うわね」

 「そうかな?でもこれも結構いいかも、動きにくいけどね」

 「あははそうね、たしかに~」

 女子の会話か・・・。なんかさっきとは違うな。

 「っでヤクザじゃないんだね。あのメイドさんも」

 おいおいまだ疑ってたのかよ。相川は俺のこと信じたけど、やっぱり家にでかさじゃな

 「あたりまえじゃん、あなた面白いね!」

 「クロちゃんでいいよ」

 サンタ・クロ・オーズだったな。真ん中だ名前か~、いったいどこ人だよ。そういえば宇宙人でしたね。

 「さてと、森山!数え終わった?そしてクロちゃん元に戻して!」

 「はいかしこまりました。1億円です」

 そういえば思い出した。相川の家は「コスプレ」とかそういったものを扱う会社の会長さんだったのだ。やっぱり売れるんだな。誰が買うんだ?俺は絶対買わないと決めておこう。大体変だろ。職業でもないのに。批判しすぎたな。でも嫌いではないけど、見る側はね。

 「やった。これで・・・」

 その喜びように相川と俺は笑顔がこぼれた。よかったな借金返せて。

 「またパチスロができるーーー」

 お前はまた借金するつもりかい!

 「剛、私クロちゃん信じないわけじゃないけどさ」

 「はい?」と俺は恐る恐る返事をした。マジ怖いなその声。

 「このためだったら、次殺すから」

 死刑ですかああああああ、これはマジでやばい。

 「おいおいおいおいクロちゃん違うだろ!ヤクザさんに借金返すんだろ!それ使っていいって相川が言ってるんだ。だからな!返しに行こうな」

 「ええ~パチスロがしたいよ~」

 こいつは自分の立場がわかってんのか?借金サンタがよくそんなことが言えたもんだな。

 「俺の食費返せって言ったら返しに行くか?」

 「ええ~パチスロおおおお」

 誰か助けてください。

 「クロ様、お着替えですよ~」

 森山さんの時間が始まってしまう。どうにかしないと・・・

 「森山さん!」

 「はい?」

 「この家にパチスロはありますか?」

 「ありますよ1回1万円です」

 そのにっこり笑顔が俺は人生の終わりを感じた。

 そのまま2人は奥のほうへ行った。

 「相川、あいつどう思った?」

 「変な子だなって思った」

 お前が言うか?あえては言わなかった。なぜなら言ったらなんか怖かった。オーラかな。

 「森山さんのあれは何?」

 そう聞いた瞬間胸ぐらをつかまれて、目がぎょろりとした感じで。こっちが言ってはいけない言葉だったらしい。 

 「その質問は絶対だめだよ~、言ったら殺されるよ。森山から」

 「イエッサー」

 二度ととしないとそう心に誓う俺だった。

 そして準備ができたらしく。

 「じゃあ、相川またな」

 「うん学校でね」

 相川は金持ちの癖に公立の高校に進学した。なんで公立かというと本人曰く「私はね~まだ一人では生きていけないんだよね~剛がいるなら私はいいよ~」

 じゃっかん告白みたいだけど、森川さん曰く

 「主は友達ができないんじゃないか心配しているだけですよ」と言っていた。

 そういえば相川はお金持ちでオーラがるから誰も関わらなかったっけ、でも俺だけ馬鹿だったから、近づけたんだ。その話はまた別のときでいいか。今は別にことで頭がいっぱいだしな。

 そうクロちゃんの借金を返しに行くのである。でもさすが1億円、持っているだけでも困るというか、なんかいつ盗られないかが怖い。これはマジで怖い。プレッシャーばっかりしか今はしない。周りに敵ばかりにしか見えない。そこのやさしそうなおばさんもそこのアイスを食べてるヤンキー?も、宇宙の本をみてるJKも変な機械を持ってる高校生も、髭を生やしたダンディーなお兄さんも。

 敵にしか見えない。さっさと借金返して帰りたい。それが本音だね。

 「っでクロちゃん、あいつらのアジトはどこなんです?」

 「ああ、こっちだよ」

 俺は一番信じてはいけない光景だった。なぜならクロちゃんが借金していたところの事務所は、家の隣だあったのだ。前々からなんかの事務所と思っていたが、ヤクザ事務所だったとはな。今夜寝れるといいな。

 「さっさと終わらせようぜ」

 「う、うん」

 と俺たちは、そこの事務所の階段を上り始めたときだった。

 「ちょっとまって~」とアニメみたいな声が聞こえた。

 後ろにいたのは、女警察官だった。しかもポーズまで決めていた。Vサインで。

 「なんか用ですか」

 「おっとこどっこい、失礼カップルさんさんさん」

 なんか厄介な人と会っちゃったかな。

 「斬新な人だねタケちゃん」

  あんたが言いますか?てかタケちゃんはやめてくれ照れるから。

 「ここは危険だよ。女子供が踏み込んじゃいかんよよ」

 とこの場から立ち去りなさ~いといいそうな口調で言った。たまのアニメボイスに違和感を感じながら、一応こくんとうなづいておいた。厄介なことになりそうだ。警察官がいるってことはここは相当やばいのだろう。てか暴力団ってやばいんじゃない?

 「俺たちここから金を借りていて、返しにきたんです」

 「その必要はないがぜよよよん」

 ぜよよよん?

 「私がもらっておくから、とっととまた金持ってきなトビ朗」 

 誰だよトビ朗って、あんたの子供か?見るからにまだ20代だが後半あたりかな。ここまでふざけてるとコスプレーヤー?最近コスプレ好き多いんだな。森山さんに相川、クロちゃん。

 「すいませんが、なんでここに警察がいるんです?」

 「いい質問だよ」

 「いい質問したんだ!すごいすごいよタケちゃん、なんかもらえるんだよ」

 興奮している人はこの場から立ち去ってください。つまり俺以外です。

「私がここにいる理由はひとつです」

 「ほうほう」

 興味関心な人2人、無関心1人。

 「私はここにるやつらを逮捕しにきたんです」

 「おおー」

 そこおおーはいらんけどな。てかここどんな犯罪したんだ?薬とかやっぱり暴力事件とかかな。いやまてまてこの人の言うことだ。どうせ「つまみ食い」とか「赤信号無視して渡った(徒歩で)」とか小さいことに違いない。

 「私はですね~ここにいる約12名の金銭面トラブルが起こったという情報が流れていて。ここ最近公園によく金かえせーとか言ってたりするんやけど~、それで苦情がきてきてきて、それで調べていたらまさかのまさまさか、極悪な金をむりやり押し付けて、無理やり借金させたり~も~、いろいろ犯しすぎてるって言うか~ヤックザだし~暴力団だから逮捕しよ~って感じかな」

 最後は高校生気分で言っていた。誠にすいませんが、あなたが逮捕できそうに見えません。

 「クロちゃん、もうこんな人に関わってないで、さっさと用事済ませちゃおう」

 「う、うん」

 今日はなんて日だ。突然コンビニの前にある公園のホームレスサンタクロースに高校生みたいな気分で警察やってる人、幼馴染とそのメイドのコスプレ祭り。ちょっと出掛けるだけだったのに。どんだけなことになってるんだよこれは。

 と、俺たちは階段を上り始めていた。

 「っと、ここだな」

 クロちゃんがお金を借りたと思われる。借金取りの事務所。名前が「血の穴化すぞ(ちのあなけすぞ)」別の読み方はしないように。っとノックをした。時だった

 「だめだよ~、危ないよ~」

 震えていたあほな警察官が後ろからついてきた。

 「怖いならついてこないでくださいよ」

 「だめだよタケちゃん、この人は警察官なんだから」とクロちゃんはめっ!という顔でそういった。

 そしてこのあほな女今警察官はというと

 「わわわわわわわわわ、わかってるよ~ひ~、いくよ~、ひ~」

 こんな有様だった。てかさっきノックしたんだから開けるか。と俺はもう一度ノックをして

 「すいません!失礼します」と言って開けたら

 「おうおう兄ちゃん!金借りにきたんか?」

 「いえいえ、返しにきたんですよ。なあクロちゃん」

 そしていかにもいかつい男はクロちゃんのほうをぎょろりと見た。そしてクロちゃんは1歩引いた。

 「ああ、いつも金かえさねー譲ちゃんじゃねーか!やっと返す気になってくれてうれしいよ。早く1億だしな」

 そして俺たちに近づいてきたときに気づいてしまったのだろう。このあほ女警官に。

 「なんでさつがこんなところにいるんだよ!てめえら返しに来たとかいって俺達はめやがったな!なめんじゃねーぞ!おいおいそこの姉ちゃん」あほ警官のほうに人差し指をつきだした。そしてつきだされた本人は私?って言う素振りを見せていた。あんた以外に警官がどこにいるんだよ。

 「おうおう、俺達逮捕しようてか。俺達何もしてねーのに逮捕とかふざけんじゃねーぞコラァ」

 「ひーーーーすすすすすすすいままままあせんせんせん」とさっさと逃げていった。

 いったいなんでついてきたんだか。怖いならさっさと逃げればいいのに

 「あのこれ」

 「ああん?」

 と相川からもらった?1億円を出した。

 「ああ確かに本物だな。最初から出しくれればいいんだよ。あの警察官はなんなんだよおい!」

 「えーっと、そこに通りかかっていただけです。まったく知らない人です」と本当のことを俺は言った。

 「ああ、そうなの、じゃあこれはもらっといて。はい借料書ね」借料書なんて始めてもらったと思った。

 とお金を渡して事務所をクロちゃんと一緒にでたら、すぐそこにあのあほな女警官がいた。

 すごく震えている様子でいた。これでも警官なんだろうか。というか女子高生にしか見えないの何でだろうとずっと思っていた。向いてないのである。格好も職ガラも。ふとクロちゃんを見てみた。

 「あれクロちゃんどうした?」

 「えっとね。今日はいろいろな人と出会えてよかったけど、この人とは会いたくなかったな。がっかりだったよ」

 ああそういうことですか。一番目がきらきらしていたのはこの人が現れてからだ。さっきの相川のときよりも何倍も興味津々だったな。特に格好に。メイドよりも警官が好きなんだなこいつ。

 「俺もがっかりだったな。最初からだけど…」

 さてどうしようかな。声をかけようかなと思っていたときにあの警官が動き出した。

 「なにがなにが~~~~ゼット!おっす一号君、私は思うのです。総統!総統はおらぬか!きゃははははは私はねくらだよ~ん。キッスマイ愛」

 相当壊れていたからスルーした。

 「さて帰るか」

 「うん」

 とスルーしてとことこ歩いていこうとしたときに

 「待っておくんなまし」

 どこの人ですか?、まあいいや適当にあしらっといて帰るとしておこう。マジで帰りたいんだ。辺りはもう真っ暗なのである。現在夜の8時くらいになっていたことをさっき気づいた。さっきまで明るかったのに…。

 「なんですか?」

 「私をかわいそうだと思わんのですか?」

 「思いません。さようなら」

 これでいいのだこれで。

 「こっちって君の家だよね。押しかけていいのかな?ま・い・に・ち」

 だめだ。俺の家の敷地をまたがせてたまるか。てかクロちゃんはどうしようか。いつまでもホームレスっていうわけにもいかんだろう。こいつだけは家で面倒見れないかな?母ちゃんに頼んで。

 「おい!おい!おい!無視してんじゃないぞ~」

 ああうざい、でもここでスルーしては迷惑行為されてしまう。ああ面倒だなどっちも。

 「はいはい、なんですか?」

 「私はどうしたらよかですかい?」

 いったい何弁話してるんだろう?意味わからんときがあるな。標準語で話してください。電波もなしです!でも彼女が話していたことは大体わかった。ということは俺は何らかのアドバイスをしなくてはならないのかな。でもどうしたらよいかなんてコスプレしている人に言われても~、正直この人本物の警官かどうかも怪しい。

 「ね~ね~、警察手帳見せてよ」とクロちゃんが積極的に聞き出してきた。俺的には確認にはよかった。

 「ああごめんね。私無免許な警察なんだよね~あはははははははは…」と高笑いをいまだに続けていた。…はそういうこと。ああうざい。でもこれで確定、この人は単なるコスプレヤーさんなのだった。

 「あのひとついいですか?」

 「何かアドバイスくれるのででですすうう母ちゃん!」

 俺は母ちゃんじゃない!

 「警察のコスプレは本物と勘違いされるのでしてはいけないんですよ」

 確か相川に前教えてもらったっけ。公式ではこういった職業が絡むとだめだって。公共だともっとだめだろ。

 「えええええええ、私はこの服しかもってないよ」

 まさかの問題発言をした偽警官である。まさかクロちゃんと同類ですか。ホームレスかい。

 「私の家にはこの服があと100着くらいあるよ」

 こちらも問題発言。大抵はそういう服売ってるかどうかは知らないけれど売ってるのだろうけど。でもこれだけって、どんだけマニアックなんだよ。

 「じゃあ、もう本物の警官になっちゃえよ」

 「無理」

 即答で返ってきた。逆に俺は怖かった。

 「なんで?」

 「ええっと、それが何回も試験受けてるんだけど。ことごとくだめでアリンス」

 「試験?私はサンタの試験しか受けてないよ~。もちろん100回目で合格したけどね」

 クロちゃんはどんだけ不合格食らうのかな。他にサンタがいるのだろうか。サンタ集団。クロちゃんみたいな人がいっぱい。怖い…。

 「なら帰って勉強でもしとけば?」

 「ええええべんきょうだいきらーい。楽して合格~名前で合格~これいいかんじ?」

 だめ人間だーーーーー。何だこの人は屑じゃねーか。

 「どこに住んでるんですか?」とクロちゃんが聞いていた。

 「ええとひ・み・つ」と憎たらしい言葉で言った。

 絶対、この人家ない人だろ。と俺の中に心に止めといた。逃げたい。ここから即効逃げたい。と俺はどうすればいいかわからずにそわそわしていた。俺はこの人に何も言うことができない。と俺の中に相談した。

 「とりあえずがんばって、じゃあ」

 と後ろを向いた。やっぱりかかわらないでおこうかな。それが1番だ。

 「家に迷惑な勧誘の手紙おくううううううるよよ」

 なんでこの人は俺をここに置いときたいんだろう。好きなの?俺のこと。俺は絶対受け付けないけど。

 「あなたは最低な人間だということに気がつかないんだ。さあてと帰るからさ」

 えっえ、とあほな偽警官女のコスプレさんはずっとえっえっ、といってばかりだった。

 「まって~」と後ろからクロちゃんが追いかけてきた。そういえば家なかったなこいつ。だから一緒に住めないかって考えていたとこにあの不審者がでてきたんだっけね。

 「あのクロちゃん」

 「ん?なに?」とまっすぐな瞳で俺を見ていた。1番常識人に見えてきたなこいつ。と思ったら負けである。

 なぜならこいつは宇宙人のサンタと名乗るコスプレサンタでついさっきまで借金があったやつである。でもこいつに何か言ってあげないといけない言葉があった。それは…

 「一緒に高校行かないか?」という言葉であった。とクロちゃんはこう言った。

 「高校っておいしいの?」

 だめだ。俺はついていけないと思った。そして高校に説明をして俺達は俺の家に行った。


 「ということでこのホームレスサンタと同居しようと思うんだけど」

 「いいわよ~、こんなかわいい子私は大賛成だし、むしろこの子を私の子供にしたいくらいだわ~」

 おっとりとした母はクロちゃんとの同居をあっさり賛成というよりも大賛成した。むしろ息子に出て行って欲しいくらいだと言った。もちろん本人は悪気で言っているわけではいない。俺の年齢=母と過ごした日は同じなので大体わかっている。思っていることをぽんぽん言ってしまうのである。まあ天然でもあるけど。

 「よかったなクロちゃん」

 「え、うん」

 おっと、クロちゃんの部屋は。そういえば考えてなかった。そこでいいか。まあお年頃だしな。俺もだけど。

 「じゃあそこ使ってくれて構わないから」物置っぽい部屋である。元はそうだったのだが母さんが物置をなぜか建ててしまった。本人いわく外に物置があったほうがなんかいいと思ったから~とか何とか言っていたけど、こんなときに役に立つとは思ってもみなかった。でも物置といっても結構広い。俺の部屋とほとんど変わらない大きさだ。

 「じゃあ俺寝るな」

 「そっちがタケちゃんのお部屋?」

 「ああそうだよ」

 現在は11時くらい過ぎたくらいだ。いろいろあってようやく寝ることができるにもかかわらず。またなんかあるんですかね?

 「一緒に寝ていい?」

 「はああ?」

 何言っちゃてるのかなこの子は。男と女は一緒に寝てはいかんでしょ。なにホームシック?ってあなた前の家あのヤクザさん達に打ち壊されたじゃないの。

 きょとんとしていたクロちゃんはこう言った。

 「こっちに布団ないよ」

 なんということでしょうか。布団がありませんでしたとさ。


 というわけでひとつにベットと2人で寝ることになりました。

 「狭くない?」

 「うん大丈夫、前に用水路で寝たことがあるから」

 爆弾発言がいちいち怖い。何でそんなところで寝るんだろうかとかもうどうでもいいほど俺は疲れていた。

 「あのさ、今日はありがとうね」

 「ん?ああうん」

 こいつからお礼が出るとはな。まあいいかなそういうのも悪くはないかもしれない感覚だな。今日は本当にコンビに行こうとしたらニートでホームレスの借金サンタに会って、ヤクザに追われて。借金返すために相川の家でいざこざあって、森山さんの変化見て。借金返して不審者と会ってと。大変だったな…。とあっという間に寝てしまった。

 「起きてる?」

 …

 「ふふふ、寝てる。今日はありがとうね」

 

 翌朝起きると体がなんだか痛かった。今日は学校だ。さっとと起きなくては、と思っていたら

 「あれ?クロちゃんは?」

 クロちゃんの姿はなかった。たぶん下にいるんだろう。早起きだな~と思って下に行ってみたが

 「クロちゃん?はて誰だったかしらね~、それよりご飯よ~」

 おかしい、こんだけ昨日疲れていた跡があるにもかかわらず、クロちゃんがいない。どういうことだ。夢落ちではなさそうだし、まさか俺以外の人間がクロちゃんのこと覚えていないのか?

 「はい、ご飯よ~」

 母さんがこんなボケするはずがない。でも念のためだ。

 「いただきます」と言って俺は飯を5分で食った。

 そのあとだ。

 「おい相川、昨日はありがとうなクロちゃんのために」

 「え、昨日?なんのこと?てかクロちゃんって誰よ!」

 おかしすぎるぞこれ。クロちゃんがいない。

 「もしーもーし、剛?ぷぷぷ・・・」

 俺は相川の声が聞こえなかった。


 そして相川は

 「これでよかったかしら」

 「うんOKだよ!」

 「森山!支度させて、学校に行くわよ」

  

 俺は念のため、昨日知り合った警官もどきに電話した。

 「おいあほ警官」

 「あほとはなんぜおか、というかお主だれぜお?」

 だめだ。このままじゃ俺どうにかなりそうだ。もういい、学校に行こう。もう一度相川と話さなくては。

 「も~しぜお、ぷぷぷ・・・、」


 俺は早速学校へ行った。

 「おい!相川どういうことなんだ?クロちゃん覚えてないって」

 「はいはい、今朝の話ね。知らないって言ったら知らないっての」

 何でそんな顔するんだよ。俺に相川はあきれたような顔をしていた。そんな中こんな話が聞こえてきた。

 「今日から転校生が来るんだって」

 「うっそ、マジで!男?女?」

 「しらなーい」

 「いきなりだね」

 というクラスメイトの話。転校生?ああもうどうでもいい。クロちゃんはいったいどこに消えてしまったか。知らないと気がすまない。

 「お~い、笹山!席に着けHRはじめるぞ、転校生の紹介ができないじゃないか」

 「あ、すいません」

 いつのまにかHRが始まっていた。いつ先生が来たかわからなかった。そして転校生がチラッと見えた。

 「入っていいぞ」

 「はい」

 なに!

 「自己紹介して」

 「えっと、私の名前はサンタ・クロ・オーズ、外国から来ましたってことで、えっとそういう設定にしとけって相川さんのメイドさんが言ってたよね」

 「なんだ相川知り合いだったのか」

 「はいきのうからです」

 俺はまだ信じられなかった。だってだって、なんでここに

 「なんでここにクロちゃんがいるんだよ!」

 「あ、タケちゃん!おっは~、ドッキリ大成功!!」

 はい?ドッキリ?なんだそれ。と相川を見た。

 「ごめんね。驚かせようと思って」

 なら母さんも警官もどきも仕掛け人だったのかよ。なんだよかったぜ。もう俺は安心してしまって寝ていた。

 「笹山起きろ~、しょうがないやつだな。あとで連絡事項おしえてやれ」

 「はい」


 俺が目が覚めたときは保健室だった。

 「あ、よかった起きたね」クロちゃんか

 俺はクロちゃんの顔をじっと見ていた。

 「ん?何?なんかついてる?」

 「いや、ドッキリだったんだな~って」

 朝からよくこんなドッキリ思いつくもんだぜと俺は思った。まあいいかな、もう消えることはないだろ。

 「そういえば相川さんから聞いたけど、結構必死に探してたんだって?」

 うわ、相川め。あとで覚えてろよ。正直言って恥ずかしいな。

 「そりゃ、昨日さんざん疲れたのにこれはないだろ。突然消えてるし、みんな覚えてないふりしてるし」

 「確かに怖いね」と考え込むような顔をした。っでにこっとして

 「ごめんね」

 謝るときは人は笑顔にはならんだろ、宇宙人は知らないけど。でも

 「おう、もうするなよ」

 「うん」

 こう言う事にしておいた。


 翌日俺はクロちゃんと登校した。

 「よく学校は入れたな」

 「相川さんがいろいろやってくれたから」

 あいつは結構いいやつなんだよな。まあいろいろひっくるめてもそうだし。

 「まあよかったな。普通の生活ができて」

 もうあんな借金ニートでホームレスサンタに戻らなくていいんだ。

 「うん、でもねサンタの仕事はちゃんとするよ」

 「サンタの仕事?そういえばサンタの姿してないと割と普通だよなお前」

 「そうかな?学校でもサンタがいいんだけど」

 たぶん相川が止めてくれたんだろうな。昨日、森山さんも制服以外着せそうだな。でも一応大人だし。正直言ってあの人がわからん。考えていることがだ。

 「っでサンタの仕事って?」

 「もちろん。世界征服ですよ」

 子供に夢を与えるサンタさんは世界征服をたくらむ宇宙人であった。という終わり方はないかな。

 「あ、そ」

 「え、本気の本気の話だよ」

 「借金してパチスロしてるやつが征服なんて無理だろ」

 「そ、そこは言わないでよーー…」

 これから俺はクロちゃんに世界征服を手伝わされることとなる。でも俺は楽しいと思う。


 「という訳で、世界征服部の結成です」

 部員が俺と相川とクロちゃんというのであってもな。

 「ていうか、これだけじゃだめだろ。てか机から降りろ」 

 「へーい」

 なんだかんだ言って俺は退屈な生活から変わったのだ。そういうことだ。

 



 続きなど続編希望の方がもしいたら、コメントよろ

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