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『1』終わりを招く者

執務室に、男が勢いよく飛び込んできた。ドアにぶつかりそうになりながら。


黒いローブの縁は深い青で張り詰めていた。高位の者らしい質素な装い――白いシャツ、暗いズボン、飾り気はない。背が高く、細身で、卵型の顔に輝く白髪。


声が響き渡った。切迫感に満ちて。


「ハガネ! 祭壇を巡る戦争が数分後に始まるぞ! それなのに、お前はここで世界などどうでもいいかのように!?」


中央に座っていたハガネは、脚を組んで、書類が山積みの机の前にいた。ツナシクランの制服を着ている――灰色の非対称ジャケットに金色の装飾と葉のブローチ、機能的なズボン。黄金の髪がダークグラスにかかり、輝く目を隠していた。朝日が彼を神々しいオーラで包み、傲慢な姿勢と対比していた。


頰を掌で支え、退屈そうにため息をついた。


「祭壇の戦争? ふぁあ……サシャも来る?」


手を大げさに上げた。


「それとも、指一本で解決するか?」


男は眉をひそめた。


「ふざけるな! 昇天の祭壇は武器の力を増幅する。我が生徒たちの力が上がるんだ。今すぐ動け!」


ハガネは軽く笑い、拳を上げた。


「武器か……俺の拳だけで十分だ」


流れるように立ち上がり、肩を払った。


「才能のない凡人を救うのに武器を与えるだけか……趣味でも見つけろよ、ジジイ。叫びすぎて心臓発作起こすぞ」


校長は歯を食いしばり、ハガネが去っていく背中に向かって呟いた。


「お前がこれから何を待っているか、知っていたらな……」


ハガネは木製の廊下を歩き、黒い壁と赤い屋根の家々に囲まれ、傲慢な笑みを浮かべていた。下を見下ろし、金色の瞳が輝いた。


「本当だな」


独り言のように嘲るように呟いた。


「サシャにも昇天武器があった方がいい。俺がいない時、敵は狙うだろう。簡単にはさせない」


指を鳴らした。自負たっぷりに。


「それにしても……誰が俺を倒せるというんだ?」


石段を下り、中央の庭へ。家々が円を描いて庭を取り囲んでいる。


目が光に慣れた。愛情深い、古代の呼びかけを感じた。


そこに――白い木。


大きさではなく、重圧で全てを沈黙させる存在。眠れる神の腕のような枝が空に触れ、異次元樹の鏡像だった。


庭は、石の道が苔むした丘を縫い、蔓に覆われた東屋が点在し、滝が山の寺院へとつながる。鳥の声はなく、水のささやきだけ。


生徒たちは質素な制服――白シャツ、ズボンまたはプリーツスカート――を着て歩き、圧倒的な存在に浸っていた。彼らのオーラはハガネの前で萎縮し、本能的に彼に向かって傾いた。


美しさを無視し、古びた藁葺き屋根の家々を見た。


「リフォームが必要だな」


呟いた。


「地球から少し手伝ってもらおうか」


老人の声が爆発した。


「地球だと!? この世界の外の者は誰も我々の存在を知らない!」


ハガネは両手を上げた。


「落ち着け、ボス。ただのアイデアだ」


生徒たちが彼を認識した。


「ハガネ先生! 技を見せてください!」


自信たっぷりに微笑んだ。


「任務中だ、みんな。でも授業で見せるよ」


ウィンクした。


「先生と一緒に出かけるのは禁止だからな」


笑い声が上がった。彼は木に向かって歩き、サシャを見つけた。


彼女は庭の蔓に覆われた東屋の下に座り、膝の上にノートを置いていた。周囲の喧騒や日々の重圧に気づいていないようだった。その静けさはハガネにさえ敬意を強いた。


朝日が葉を透かし、彼女の茶色の髪を優しく照らしていた。シンプルなポニーテール。


細身の体躯と白い肌が場所に溶け込んでいた。


眉をひそめ、戦いよりも難しいパズルを解いているようだった。


「サシャ、一緒に行くか? 超秘密で危険な任務だ」


ハガネは大げさにヒーローポーズを取り、大きく笑った。


サシャは顔を上げた。穏やかで静かな灰色の瞳が彼と出会った。一瞬、ハガネの表情が揺らいだ。彼女は彼の力でも置き換えられない定数だった。


「あ……ごめん、ハガネ。ちょっと用事があって」


声は柔らかく、優しかったが、揺るがなかった。


ハガネは一瞬動きを止め、手を下ろした。そして、気にしていないように頷いた。


「じゃあ、秘密任務は少し……退屈になるな」


いつもの自信たっぷりの足取りで去っていったが、肩がわずかに落ちていた。振り返らなかった。振り返っていたら、サシャも目を逸らしていたことに気づいただろう。言葉では縮められない距離があることを、二人は知っていた。


二人の間に沈黙が残った。張り詰めた、言えないもの。


彼女は彼がもう一度「一緒に来い」と言ってくれるのを待っていた。


彼は「残れ」と言おうかと思った。その日のすべてを後回しにして。


どちらかが折れていたら、もう一方は応えていただろう。


彼は歩き続け、ダークグラスを直し、庭の中心へ。白い木が学院の心臓のようにそびえていた。幹に慎重に触れた。


「大丈夫だよ、小さな子……すぐに休ませてあげる」


老人の声。


「木に愛着があるのは知ってるが、話しかけるのか?」


ハガネはからかうように振り返った。


「お節介か? サシャの面倒も自分の命と同じくらい見ててくれ」


目を閉じ、幹から光る糸が指に絡みついた。温かく、脈打っていた。


「これ、いつまで経っても飽きないな」


微笑んだ。


「特別なつながりだ」


老人は鼻を鳴らした。


「集中しろ」


幹にウィンクした。


「すぐに戻るよ」


幹を握り、囁いた。


「強い感情でエネルギーを合わせれば、宇宙への扉が開く」


光の扉が別の場所に現れた。迷いなくくぐった。


変化は即座だった。巨大な木、枝が世界をつなぎ、葉は動く銀河を映していた。


「相変わらず派手だな」


感嘆と軽蔑を込めて呟いた。幹に手を置いた。


「俺の誕生、覚えてるか? 根源の祝福をくれたよな」


突然、凍りついた。空気が止まり、枝が静止した。エネルギーが包み込む、避けられない抱擁。


なんだこれは?


囁き。女性的で、透き通った声。


「ええ、覚えてるわ」


振り向こうとしたが、動けなかった。声が彼を包み、貫いた。


「ハガネ……私はあなたを愛している」


心臓が止まった。


信じられない思いと脆弱さが彼を襲った。


「私のためだけに来てくれる……? 他の理由じゃなく?」


沈黙が重くのしかかり、木が待っていた。


突然、すべてが静まった。よろめき、激しく息をついた。


「おはよう」


グギが現れた。浮かぶクマのぬいぐるみで、あくびをしていた。


「どうした……?」


頭を振った。


グギが首を傾げた。


「大丈夫? 変なエネルギーに包まれていたよ」


「木が俺の深い美しさに恋したんだ」


グギの頭を撫でて笑った。


「戻れ、時計よ」


グギはためらったが、受け入れ、消えた。


木の枝を進みながら、まだその声が頭に響いていた。「私はあなたを愛している……」


「あれは怖かったな」


胸に手を当て、奇妙な温かさを感じて呟いた。


「この場所、大好きだ」


自分に言い聞かせるように。枝が傾いた。


腕を振ると、ネクロルナの時計が現れた。


「ネクロルナはエネルギーと魔法を制御して、非魔法の者に使えるようにする。俺には必要ない、俺は生まれながらの魔法の存在だから。エゴで使ってる、今は心と同じくらい大事だ」


時計を拭き、互いに触れ合った。


光の扉が形成された。笑い、目が輝いた。


「輝く時間だ」


走り、飛び込んだ。


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