私のなろう小説が無断で動画化されてYouTubeにアップされたので弁護士さんの力を借りて削除申請した話
本エッセイは、とある一般なろうユーザーのいち体験談です。
私は法律にも明るくないため、似たようなケースの方がいらしたとしても「自分のケースも支援事業の申請が通るか」などのご相談に乗ることは出来かねますので、予めご了承ください。
なお、本エッセイの投稿に当たり、事前に弁護士さんに開示しても良い範囲を確認しています。ありがとうございました。
※8/27 8:00 他のユーザー様よりアドバイスをいただき、念のため文化庁のURLをあとがきに移しました。
皆さまこんにちは。黒星★チーコと申します。
前書きにも書きましたが、今日は私の体験談を語ります。
タイトルからもう内容はわかると思います。はい。私の小説が無断転載されました。
先にお断りしておきますと。
弁護士さんの力を借りなくても、自分でYouTubeに削除申請は出せます。ですがある理由から、私はそれをしたくありませんでした。
その理由とは、私の本名とメールアドレスを無断転載者に知られたくなかったからです。
理由を知って「なぁんだ。黒星★は心配性だな~」と思われた方には、このエッセイは参考にならないかもしれません。YouTubeの削除申請方法の詳細については、エッセイには特に出てこないからです。
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あら、まだ読んで下さるんですか。優しいですね。ありがとうございます。
では、無断転載を発見した経緯からお話いたしましょう。
経緯は興味ないな~という方は、次の◆ ◆までスクロールしてくださいませ。
私はいろんなジャンルを書いていますが、その中でも比較的多いのは異世界恋愛ジャンルになります。
今年の4月下旬、おととしから細々と書き続けていた異世界恋愛の長編がやっと完結しました。
『実質追放の公爵令嬢、嫁入り先の隣国で「君を愛することはない」と言われて困り果てる』という作品です。
ありがたい事にこの作品を連載中から応援してくださる方もいて、完結ブーストも手伝い異世界恋愛のランキングに乗ることができたんですね。
そして最高では異世界恋愛ジャンルのヒトケタまでランクが上がり、自分の作品の中では一番沢山のポイントをいただけました。とても嬉しかったです。あの時評価してくださった皆様、ありがとうございました。(ぺこり)
ただ、自分の中では予想外にハネたな……というのが連載中からの正直な思いでもありまして。いままでの私の作風だとコメディー色が強かったので、こんなにシリアスな話がポイントを稼げるとは思っていませんでした。
それで、完結から一月以上経ち、ランキングも落ち着いた5月の終わりのある日、ふと思ったんです。
「これは、もしかしてスコッパーさんがスコップしてくれたのでは???」と。
試しにTwitter(現X)で検索をしてみましたが、それらしきものも見つかりません。
それでGoogleで、作品名をそのまま入れて検索してみたんですよ。
……あんなことになるとは予想もせずに。
出てきた検索結果のうちにYouTubeの動画があって「ん?」となりました。
(ちなみに、スコップされた形跡は全くありませんでしたw)
クリックしてみたら、画像生成AIで作られたらしきサムネイル。そして動画が始まると……自動読み上げ機能にテキストをそのまま放り込んだのがまるわかりの、独特の変なイントネーションの音声。
映像は全く関係のなさそうなゲームのプレイ画面をぼかして、ゲームが特定できないようにしているループ。(後に、とある人から教えてもらったのですが、ずっと静止画だとYouTube側に動画だとみなされないので収益が入らないため、わざと動いてるゲーム画面を使ってるのだろう、という見解でした)
変なイントネーションを我慢して聞いていましたが、間違いなく私の作品です。まあ、字幕も出てるし、タイトルもそのまんま(なお、作者名は一切入っていません。このヤロウ!!)なので聞くまでもなかったんですが。
音声の調整も全くせず、そしてサムネイルの画像が……小説を最初の1話(というか冒頭1000文字でも)読んでたら、絶対この男は絵に描かないだろう!という、登場キャラとは似ても似つかぬ男性が描かれていたので(ちなみにヒロインの容姿も全く違いました)、もうこれは私の小説が気に入ったとかそういうやつではないのがまるわかりです。
無断転載していたアカウントは、他にもなろうの商業化作品や人気作品の無断転載動画をいくつも作ってアップロードしていました。
再生数稼ぎ目的だなと思いました。
なぜ商業化もしていない私の作品を無断転載したかは謎ですが、多分ランキングに載っていた時に適当に目に付いたから動画化したんだろうな~と思いました。
※(動画が初めて投稿された日は、ランキングのヒトケタに載った数日後、順位が落ち始めた頃……つまり、この動画のお陰でランキングが上がったわけでもないと思います。)
◆ ◆
さて偶然とはいえ、見つけてしまった以上は当然こんなもの、放置しておきたくはありません。
最初は自分でYouTubeに著作権侵害で削除申請を出そうとしました。ところが。
なんと! 削除の申請画面に自動的に私のGmailのメールアドレスが表示され「メールアドレスが動画のアップロード者に通知される」と書いてあるではありませんか!
このメールアドレス、変更できません。ログインしているGoogleアカウントと紐づいているGmailのアドレスです。
「うわぁ……このためだけに捨てアカを作らないといけないのか……めんどくさいなぁ」
そう思って捨てアカ用Googleアカウントを作って申請を進めようとしたところ、最後の方を見た私の手が止まりました。
なんとなんと!! そこには「本名(戸籍上の姓名)を入力してください」との記載が!!
慌ててヘルプページを見ると、どうも場合によっては本名も動画のアップロード者に伝わるケースがあるようなのです。
わからなくもないんですよ。著作権侵害かどうかが難しいライン、あるいはただの悪戯で削除申請を出された時、相手を逆に訴えたり、話し合いをする際に相手の名前と連絡先が必要ですからね……。
でも! でも!! 今回のように、完全に丸パクリされての無断転載の場合でも本名の入力が必要だなんて!! そりゃあないよYouTubeさん!!!(涙)
そもそも、著作権侵害だとわかってて再生数稼ぎにこんなことをしている連中に、本名とメールアドレスが伝わったら、それをどんなふうに悪用されるかわかりません。
正式な代理人として弁護士さんを立てれば、私の個人情報はYouTubeに提出しなくても済むんですが……なにせ費用面の問題があります。私はただ趣味でなろうに投稿しているだけの一般ユーザーですから、弁護士さんを頼むのはハードルが高すぎます。
しょんぼりして諦めかけていたところに、友人が教えてくれました。
「ねえ、そういえば著作権侵害からクリエイターを守るための支援事業を文化庁でやっていなかったっけ?」
「! ……やってた!」
◆ ◆ ◆
文化庁の支援事業については、以下のページに公式の発表内容があります。
SARTRAS共通目的事業「インターネット上の著作権侵害等に対する個人クリエイター等による権利行使の支援」を開始します | 文化庁
(※URLはあとがきに記載しています)
それの存在は以前から知っていたのですが、私のような商業デビューもしたことのない人間では無理だと思っていたのです。でもダメでもともとで申請してみました。
……幸運なことに申請が通りました!!!
※(本当に運かもしれません。どういう基準で申請が通るかは私には未知なので、ここでは言及できません)
なお、申請が通った場合、クリエイターは自己負担として11000円を支払わなくてはいけません。それ以上の費用は支援してもらえるという仕組みです。
11000円……高い……。
泣く泣くでしたが、支払いました。
なお、この後もデータ上の書類、実際の紙の書類郵送など、いくつか書類を書く必要がありましたし、弁護士さんには個人情報をいろいろ教えなければいけなかったので、すぐには手続きが始まらなかったことを書き添えておきます。
その間に時は流れ7月になり、YouTubeが「一部のユーザーが生成AIで作成した質の悪い動画を沢山投稿しているため、当該動画を一括で削除する」という発表をしまして、実際に一括削除の粛清をしたようなんですが……私が被害を受けていた動画は削除されませんでした。なんでや!!
そんなある日、弁護士さんから電話が来ました。
「YouTubeに削除申請をしました。どうなるかはYouTube次第ですが……」
そして数日後には、当該の動画は全部が(実は長いので、6つくらいに分割して投稿されていました)削除されたのです。
ホッと一安心です……と言いたいところなんですが。
実はアップロード者側では、この削除申請に異議申立てができるそうです。それをすると再度同じ動画をアップロードされてしまうとのこと。
ただまあ、異議申立ての際には向こうも本名と住所をこちらに明かさないといけない仕組みらしいのです。向こうも著作権侵害だとわかってやってるでしょうから、異議申立てはしないと思いますがね……。
でも100%絶対大丈夫と言いきれないのがモヤモヤしますね。
◆ ◆ ◆ ◆
以上が私の体験談です。
私の過去のエッセイをお読みになった方の中には、私が稀有な体験を何度かしているのをご存じのお方もいらっしゃるかと思うのですが。
……まさか自分の作品が無断転載されて弁護士さんに削除申請をお願いする日が来るとは思いませんでした。
もう二度とこんな思いはしたくないものです。無断転載、ダメ! 絶対!!
あ、あと、生まれて初めて自作品のタイトル名でググったらこんな目に遭ってしまったので、私って(ネタを)引き寄せる力を持ってるなぁと思いました。
皆さまの中で「自分の作品も無断転載されてるかも……?」とご心配な方がいらしたら、作品名でググってみることをお勧めします。
※(動画に作者名は使われてないので、作者名でエゴサしても引っかかりません)
それでは!
文化庁の公式発表のURLはこちらです。
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/94152701.html
お読み頂き、ありがとうございました!
もしも本エッセイをきっかけに、無断転載された作品がどんなものかな? とご興味を持っていただける方がいらしたら!……と妄想し、当該作品へのリンクを↓のランキングタグスペース(広告の更に下)に置いておきます。
よろしくお願い致します。












