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A house of cards どこに住んでいるの?




――しばらく杉咲が続きます――



 月明かりが綺麗です。


 杉咲は、真っ暗が好きです。


 夜行性なのかもしれません。


 杉咲は、犬を飼っています。


 名前はコロです。


 こんな時、コロがいてくれたら、心強いのですが、今日はコロはいません。


 杉咲だけです。


 〇〇さんに似た人物は、マスクをしていて、顔がはっきりと確認できません。


 どこに住んでいるのですか。


 暫くして、終点まで来てしまいました。


 杉咲はもうタクシーでしか、帰れません。


 タクシーは高いです。


 仕方ないです。


 〇〇さんかどうか、確かめるためです。


 〇〇さんは、あまり頭が良くなかったのですが、突然として、頭が良くなります。キッカケは、わかりません。


 その傾向は、大学生からだと聞いています。本当なんですか?


 杉咲は、電車に乗って、タイムスリップしたのでしょうか?


 それとも、空似の人違いなんですか?


 杉咲に声をかける勇気はありません。


 そんなことができたら、とっくに彼氏はできています。


 杉咲イヤホンを外しました。


 深夜は、静かです。


 待ってください。


 あの靴、〇〇さんのものです。


 間違いないです。


 どうしましょう。


 声をかけたいのですが、不審がられたくありません。


 杉咲は、マスクをしていたので、不審者と思われてもおかしくないでしょう。



「あの、僕にようですか?」



 〇〇さんの声でした。


 

「杉咲ヒマリです……あ」



 ここで、〇〇さんですよね?なんて、聞こうものなら、なんで名前を知っているんですか?と言い返されかねないです。どうしましょう。杉咲考えます。



「杉咲? 誰ですか? 存じ上げないです」



 やっぱり、まだ知らないんですね。


 杉咲と〇〇さんとの邂逅になってしまいました。


 本当は、二十年後だったのですが……


 杉咲、決死の思いで、距離を縮めます。


 

「かっこいいですね」



 杉咲は、一目惚れしません。


 3年間一緒に過ごして、〇〇さんを好きになったのですが、若い〇〇さんは、素敵です。


 言わなきゃ損です。



「え……いや、その、ありがとうございます」


「あの、杉咲さん? でしたっけ?」


「そうだよ? 大丈夫? 〇〇君」



 出会ってはならないのです。


 杉咲は、禁忌を犯しました。


 未来で〇〇さんに叱られてしまいます。


 叱る時もかっこいいのが、〇〇さんです。


 目が潤んでしまいます。


 ですが、杉咲、後には引けません。



「あの……泊まってもいい?」



 杉咲、やらかしました。


 〇〇さんのことを知りたいがために、やらかしました。


 

「あの、危ないんじゃないですか? 男と女が一つ屋根の下で寝るなんて、あなたはおそらく年上だと思いますが、安全だとは、端から見ても思わないのでは?」



 杉咲は、おとなしく帰りました。


 なんで、若返っていたのでしょう。


 疑問は深まるばかりです。




〇〇さんに会えたけど、がっかりした

杉咲より 

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