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――24日。




この日は朝から雪が降っていた。




小さな白い妖精が空から舞い降りてくるように、


ふわふわふわふわ……






そして夕陽に照らされ、茜色に染まった一面の銀世界を窓から眺め、


私は竹之内くんの事を考えていた。




(竹之内くんのキャラクターて一体……?)




それに今日の夜、『空中庭園』で待ってるって――。










部屋の時計が21時45分を指しても、私はパソコンの電源さえも入れていなかった。




(22時に『空中庭園』にいるのが竹之内くんのキャラってコトよね……?)






21時50分。




(竹之内くん、実は私と同じサーバーだったのかな?)




サーバーが同じじゃないといくら『空中庭園』で待っていても会えない。




私はとりあえず、パソコンの電源を入れた。






21時55分。




(竹之内くんはもうログインしているのかな?)




デスクトップにあるゲームのショートカットアイコンをダブルクリック。


とりあえずゲームを起動した。




(もし……竹之内くんのキャラが本当にライアさんだったら……)




そう思うと、キャラクター選択画面の先へ進めない。






22時。




とうとう約束の時間になってしまった。




(竹之内くん……待ってるかな?)




レイアのキャラクターを選択し、思い切ってログインボタンをクリックした。


いつものローディング画面さえもとても長く感じる。




そして、町の中にレイアのキャラクターが現れ、


一番最初にライアさんをサーチで捜した。




(いない……)




ライアさんはログインしていなかった。




(ライアさんが竹之内くんのキャラじゃないの?)




しかし、時間はまだ22時を過ぎたばかりだ。


少し遅れているだけなのかもしれない。






22時05分。




私は『空中庭園』に向かった。




(竹之内くん、来るかな?)






22時10分。




『空中庭園』まであと少し……心臓が早鐘を打ち始めた。


私は『空中庭園』の手前のエリア・『ユナ神殿』の最後の扉の前、


思わず立ち止まった。




この扉の向こうはもう『空中庭園』だ。




「……」


パソコンのモニターの前、『空中庭園』に繋がる扉を見つめながら進めずにいた。






22時15分。




もう一度、ライアさんをサーチしてみた。


しかし、やっぱりライアさんはログインしていなかった。


それに私が来てからここを通った人はいない。


『空中庭園』へはこの扉を通らないと行けないから


竹之内くんがライアさんだという線は消えた。


それなら竹之内くんのキャラクターは私が知らない全然別の


誰かでもう『空中庭園』で待っているのかもしれない。




(でも、前日にライアさんが『空中庭園』でログアウトしていたら……)




考えていても埒が明かない。


私は、思い切って『空中庭園』への扉をクリックした。




ローディング画面になり、緊張でカラカラになった喉を


ココアで潤しながらパソコンのモニターを見つめていた。






そして、『空中庭園』に画面が切り替わるとそこには……




オーリーがいた――。

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