電話の件のご報告でございます
白三プロの劇団「スーパーセンチュリー」の公演会場である、下北沢の元田劇場。あと数時間で今日の公演が始まる。
もう既に何日か公演しているとはいえ、スタッフは気持ちを緩める事なくキビキビと準備を進めている。
そんな会場の中、スタッフロビーで打ち合わせをしている上森のスマホにテキストメッセージが入って来た。
「ちょっと失礼します」
上森はそう言うと、メッセージアプリでテキストのやり取りを始めた。
テキスト送信者/フィジカル野口:上森さん、ただいまターゲットシゲル氏よりフィジカル宛に電話あり、予想通り激怒して元田劇場に向かいました
テキスト送信者/上森:了解しました。こちら本番準備中です。ゲネ終わり、あと1時間で客入れです。タイミング調整します
テキスト送信者/フィジカル野口:よろしくお願いします
テキスト送信者/上森:クーリングオフは?
テキスト送信者/フィジカル野口:Refused*
テキスト送信者/上森:了解です。お疲れ様でした
(注:Refused』:Refuse の過去形。このストーリー中では、シゲルが商品のクーリングオフによる払い戻しを拒否したという事。野口さんはシゲルがあまりにも日本語だの騒いだので、面白がって Refused と書いた思われる)
彼は簡単に情報のやり取りを終えると、せわしなく準備に動くスタッフと共に、公演の最終準備に入った。




