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守護闇者  作者: 煉龍
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訓練での実力 ~城内にて~

 依頼クエストボードには同じような依頼クエストが並んでいる。「……氏の暗殺」「…への潜入捜査」等・・・理由は軍にはそれぞれの特徴が有って依頼の内容を見て受諾人じゅだくにんがその内容に合った軍の依頼クエストボードに並べていく。

 簡単に説明すると・・・

 第一軍ワン・アームズ・暗殺型の影の軍・主な武器は小型系統・冷酷さが必要とされる


 第二軍ツー・アームズ・正統型の騎士の軍・主な武器は剣、刀・勇敢さが必要とされる


 第三軍スリー・アームズ・演武型の討伐の軍・主な武器は槍、棒・技術が必要とされる


 第四軍フォー・アームズ・スポーツ型の遊戦の軍・主な武器はスポーツ用具・スピードが必要とされる


 第五軍ファイブ・アームズ・殺戮型の後衛の軍・主な武器は銃系統・正確さが必要とされる


 第六軍シックス・アームズ・獣型の前衛の軍・主な武器は爪、素手・パワーが必要とされる


 第七軍セブン・アームズ・回復型の治癒の軍・武器を使う者はほとんど居らず魔力そのもの・治癒能力が必要とされる


 第八軍エイト・アームズ・防御型の守護の軍・主な武器は盾、シールド・ガード力が必要とされる


 第九軍ナイン・アームズ・惨殺型の遠距離系の軍・主な武器は弓、飛び道具・視力が必要とされる


 第十軍テン・アームズ・破壊型の死滅の軍・主な武器は大型系統・筋力が必要とされる


 この機関を守護者総十軍テン・アームズ・ガーディアン、TAGと言われている・・・龍はこの中の第一軍。訳は簡単で彼は冷酷さに長けていた、それに・・・

「わっー!!」

 急に後ろから大きな声がした。

「おいおい、もっと反応しろよ・・。悲しくなるだろーが。」

 龍が後ろを向くと声の正体は武良政将軍だった。いつも通りの笑顔で彼を見ていた。彼は無言で頭を下げた。

「依頼すんのか。決まったか?」

 いつも通りの陽気な声で龍に問う。彼は「いえ、初めてなんで・・・。」と答えると武良政将軍は無造作に一枚の紙を取って、

「これに一緒に行こうぜ。」

 と言ってくれた。何の依頼なのかわからないが(こんなチャンスは滅多にない)と龍は思い、彼は頷いた。武良政将軍と龍は受諾人に許可をもらいに行ったが

「黒風様は今日入ったばかりですね。新人の方は一カ月の経験が必要なので、まだ依頼は受けれません。」

 知らなかった。(まあ仕方ないよな)、とりゅうは思い将軍に謝って部屋に帰ろうとしたら将軍が受諾人の胸ぐらを掴んで何やら問い詰めていた。そして何かを聞き終えると龍の腕を掴んで依頼部屋を出て早歩きで何処かに向かい始めた。

「ちょっと将軍!何処に行くのですか!?」

 龍がそう聞くと「王の間だ。」と答えた。やっと王の間の前に着くと「失礼します。第一将軍の武良政です。」そう言うとドアの向こうから声がした。

「入りなさい・・・。」

将軍は乱暴にドアを開けて再び龍の腕を掴んで中に入った行った。その中には冠を頭に載せた人が他より少し高い位置に座っていた。

「今日は、キングにお願いがあって来ました。」

 王は顔をしかめたが少し考えそして「言ってみよ。」と言った。

「何故新人は一カ月も依頼を受けれないのですか?」

 直球だった。(もう少しオブラートに包んで話せないものか。)龍は頭を抱えていた。王は呆気にとられていた。いきなりこんな事を言われたのだから当たり前だろう。

「将軍!いきなりそんな・・・」

「新人には経験を積ませてその時に応じた対応ができるようにならなければならん。」

 (予想はしていたがやっぱりそういう事か・・・。結局新人は新人なんだな。たとえ実力が有っても認められない。)

「なら・・・、こいつの実力を見て決めてください。」

 将軍はいきなりとんでもないことを言った。(王がそんな無茶な願いを聞くわけないだろう。)龍は心の中でもう諦めていた。

「訓練室に来い。」

 (少しそこで練習してということか。)将軍は断ると思ったが、「分かりました。」承諾してしまった。(この二人は何を考えているのかわからない。)龍は二人の後に次いで<訓練室>といわれるところに向かった。

「さあ。中に入って。」

 機械がある部屋と真っ白な壁がある部屋が二つに分かれていた。龍は言われた通りに白い壁に囲まれた部屋に入って行った。

「じゃあ、今からシュミレーションを行う。君の実力がどれほどのものか見てみよう。」

 意外な展開だった。王は機械の前に座った。そして、その機械を動かし、龍に話しかけた。

「このシュミレーションは1~100までのレベルがある。お前にはまず、十官レベルの25Lをやってもらう。」

 (100まであってたったの25Lかよ。一瞬で終わらせてやる。)王が機械をいじるとシュミレーションが始まった。龍の目の前には下級レベルの魔獣がいた。結構リアルに再現されていて、実際にここにいるのではないかと、錯覚しそうだ。だが・・・「青雅あおが。ぶち殺せ・・・。」龍の声に応えるように青い髪をした男が魔獣を原型が分からなくなるくらいまで、ぶちのめした。

「よくやった。青雅・・。」

 青雅は龍の前に跪いた。「勿体無いお言葉です。」そう言って頭を下げた。龍は青雅に「そういうのはやめろって言ったろ。」と笑みを向けると青雅は微笑み、龍の身体に戻っていった。すると魔獣は画像のように歪んで消えた。

「これは・・・ありえん・・・。」

王は信じられないというような顔で龍を見ると蒼助将軍と何かを話し合い龍の方を見た。

「蒼助の要望に応えて将軍レベルの90Lを受けてもらう。」

 龍は驚いた・・・、まさか蒼助将軍の頼みを聞き入れるとは結構意外だった。そう思ってる間に王はシュミレーションの準備を進めていた。そして龍の目の前には先ほどの5倍以上の大きさのある魔獣が現れ、間発をいれずに腕を振り上げ俺に一撃を喰らわした。頭に直撃したその一撃は龍の頭を揺らし、意識を朦朧とさせた。(やべぇ・・・前がよく見えない。)しかし、魔獣は容赦なく次の一撃を仕掛けてきた。彼はぎりぎりでその一撃をかわしたが、魔獣は爪で俺の体を裂いていた。目の前の床は血で真っ赤に染まっていた。王はここまでというような顔をしていた。(こんなもので終わるものか・・・・。)

ダーク・・・。出て来い。」

 次の瞬間俺の目の前にいたのは赤く輝く瞳に漆黒の身体をしたユニコーンだった。黒は魔獣と俺の間に立ちはだかり、魔獣に向かい威嚇していた。

「黒・・・第二解放・・。」

 すると、ユニコーンの姿は消え、黒い霧のようになり龍を包んだ。そして霧は形をなし、漆黒のコートとなった。

黒き闇の衣ダーク・シールド解放!

 王の顔から一瞬で表情が消えた・・・。

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