Last LOVE ~2~
「・・・・・・もしもし・・・」
《もしもし!よっ!》
「北原先輩・・・こんにちは・・・」
《明日の祭り一緒行く?》
「はい・・・!」
《今更だけど、俺、なんて呼べばい?》
「えっ・・・」
《下の名前がいいか?》
「えっ・・・と・・・えへへ」
《照れてるな!はっ。下の名前は?》
「利久です」
《じゃあ“りく”って呼ばないとな!俺のことは舜でいいから!》
「しゅんくんって呼びます・・・」
《了解。ははっ。じゃあ明日、三角公園の像の前で待ってるわ!7時な!》
「はー・・・い」
ブチッ・・・―
はぁ・・・
なんかちっとも楽しく無いや・・・
毎年、なおきが家まで迎えに来てくれてた・・・
どうしてだろう・・・今、なおきの事で頭がいっぱいになりそうだ・・・
ホント、今更だ・・・
―翌日―
今日か・・・
「お母さーん。浴衣出してー。」
「あんた今年もなおきくんと行くの?」
「・・・ううん・・・今年は違う・・・」
「そっかそっか・・・じゃあ誰と行くの?」
「・・・北原先輩・・・・・・」
「付き合ってるの?」
「うん・・・ごめんね何にも言わないで・・・」
「りくが元気ならそれでいいわよ」
「・・・うん・・・・・・」
浴衣を着るのは久しぶりだ・・・
「はい!完成!」
「お母さんありがと・・・」
「いいわよ」
「じゃあ行ってくる!」
「いってらっしゃい」
今は6:40だ
歩いていると、三角公園が見えた・・・
6:50だ
先輩はもう着いている・・・
「先輩!」
「りく!よ!」
「しゅんくん・・・」
「ん?」
「私・・・今日ものすごく楽しみ・・・えへへ」
「俺も!」
「あともう一つ聞きたいんだけど・・・」
「ん?何?」
「浴衣・・・どう?」
「・・・・・・可愛い・・・言わせんなよなっ!あはは」
「えへへ」
「お前は可愛いよ・・・」
出店を見て回っていると
「おっすー舜じゃん!」
「おお!」
「アレアレ~?」
なんかもの言いたげな顔でこっちを見ている・・・
「その子誰かな?」
「俺の彼女」
「何ちゃん?」
「勝田 利久です・・・」
「りくちゃんか!えっ・・・勝田・・・勝田・・・・・・あ!」
「?」
「いっつもなおきと一緒にいる子?」
「・・・・・・」
「もうお前らいいだろ!」
しゅんくん・・・―
「一緒に回ろーぜー」
「いや、りくと来てるから」
「ちっ。分かったよー」
「悪かったよ。じゃーな」
「「「おう!」」」
「りく・・・」
「ん?」
「さっきは悪かったな・・・」
「何がですか!」
「いや・・・なんでもないよ・・・チョコバナナ食べるか!?」
「えっ・・・でも・・・」
「俺の奢りだから!」
「あ・・・あ・・・ありがとうございます・・・えへへ嬉しいです」
「ほら!俺も一口~」
「はい。あーんしてあげます!」
「え!ちょい待ち!」
「えっ・・・すっ・・・すいませんでした!調子乗っちゃいました!」
「じゃなくて・・・照れただけ・・・あまりにも可愛すぎて・・・」
「・・・」
「じゃあもっかいしてよ・・・」
「え・・・-」
「いや?」
「いいいいい嫌な訳ないです!」
「ふっ・・・」
「あー・・・ん」
「ありがと・・・美味しい・・・ははっ」
「りく・・・」
「はい?」
「あーん」
「んっ・・・」
「美味いだろ?」
「・・・はい・・・・・・」
「あ、間接チューだ!やり~」
「ちょちょっと!」
「あはは!え?直接してほしかった?」
「・・・・」
「怒んないでよー」
「・・・・・・」
「も~・・・」
「んっ・・・」
私にキスをした。
「どうだった?直接はやだった?」
「う・・・嬉しかった・・・・・・です・・・」
「可愛すぎ!あ、もう9:00だ帰るか!」
「はい・・・」
「ありがとうございました・・・」
「おう!じゃあまたな!」
ものすごく楽しかった・・・
ヴーヴー・・・
メールだ!
《新着メール1件》
誰だろ・・・先輩かな?
〔なおき〕
え・・・
なおきの事忘れてた・・・
『月曜からは学校一緒に行かないでおこう』
私だって彼氏できたんだもんね!
なおきの事忘れさせてくれる最高の彼氏が・・・
しゅんくんにメール送ろう
〔ありがとうございました!〕
『今日はありがとうございました!楽しかったです!月曜から一緒に学校行きませんか?』
ヴーヴー
『おれも楽しかった!じゃあ月曜にりくん家迎えに行くから』
『ありがとうございます!おやすみなさい』
ヴーヴー
『おう。おやすみ』
月曜が楽しみだ・・・