Last LOVE~12~
「落ち着いた?」
あやなが、声を掛けてくれる。
「ごめんね」
「だーいじょうぶっ!」
あやな…
「ありがと…」
「じゃあ、俺家まで送ってくわ!」
「そんなんいいよ!」
「俺がしたいから、いいの」
「ありがと…」
「おかーさーん」
「どうしたのー?」
「あやな…くんが、言いたい事有るってー」
「あらあら…どうしたのー?おほほ」
「こんな時間までりくさんを連れ回しちゃってすみませんでした…」
あやなは一礼する。
「いえいえ~…彼氏さん?」
「はい…。」
「この子、なんにも言わないからねえ。あはは。この子をよろしくね!」
「はい。」
「では、失礼しました。」
「よかったら、今度夕飯でも食べに来てね」
「ありがとうございました」
私は手を振る。
「あの子、いい子ね。わざわざ、挨拶だなんて。あははっ」
「でしょ!」
「りくも、そろそろ、なおきくんばなれしないとねえ。あはは。」
ドクン―
「だ…だね…」
「あんな、かっこいい彼氏さんがいるなら、いいきっかけかもしれないわねえ」
「今日晩ご飯いいや…」
「あら、そう?」
「うん…」
「ハァ…」
なおきばなれ…
ブーブー
携帯のバイブが鳴る。
「もしもし…」
「俺だけど」
なおきだ…
「なに?」
「今日はごめんな。つい、カッとして。」
「いや。もういいよ。」
「…」
「それだけ?切るよ」
「ちょっと待ってくれ。」
「なに?」
「……」
「もう!なんなの!?」
「俺、りくのことが好きみたい。じゃあ、おやすみ」
プッ…―
切れた…
なおきが?私を?
意味わかんない…
あやなになんて言えばいいの?合わす顔ないよ…