あべこべ世界の女は男を見る目がおかしい
人の善性を信じている
人の悪性も信じている
肉食獣ような視線ではないけれど、街中にいたら視線が四方八方からくる。足を止めた瞬間や壁に寄りかかり待ちの態勢の時には声をかけられる。
大してイケメンでもないのにどうしてかと聞いてみたら、優しそうな人は希少種だよって言っていた。世の男性諸君は極度な俺様系か引きこもりになるようだ。
世の女性はできれば伴侶が欲しいらしい。
人工授精でも子は授かるのだが、一度は経験してみたいようだ。
ちなみに風俗店や賭博の類は世にない。概念すらどっかに行った模様。スポーツも前の世界と比べて縮小している。男が接待するわけないし、お金をかけても国からもらえる金があるので無理して働かなくてもいいようだ。
今や伴侶がいなくても寂しくはないらしい。役割が決まっているから生きてて楽しいんだと。良いね。
昔は女性がガツガツしてて男性諸君の悲惨な出来事が後をたたなかったようだ。
けれど、時立つにつれて男性が生まれる頻度が極端な数値になったのを国が重く見て制度を大きく変えた。以来、男の子の出産率は横ばいから少し上向きよくなっているらしい。
だから、女性が表に立ち、男性が内に居る。伴侶がいる家庭でも似たような状況のようだ。性質的には男性性を立てて女性性を愛でるみたいな?
この仕組みはちょっとこんがらがるが、奥深くて面白かった。性別が男でも女でも同じだと言う。
国人口は約6千万人。前世界より五割少ない。
みんな何かしら役割を持って生まれているのがわかるらしく、ある日を境に突如人類は目覚めを経験したという。
お金に対する概念が書き換わり、貯めるものではなく回すもの。回すならばどこに与えるか、意思決定が集団意識で行われるために迷うことなく、お金を使うようだ。
エネルギーと捉えているのに近い。
全国民に給付金あり。自由申告制。
そのうち経済というものがなくなり、お金の概念も綺麗さっぱりなくなるであろうことを専門家が指摘している。
お金は回すものという意識思考があるので、どれだけ欲しいと国に言っても国民は使うから経済は回る。
なお、貯金という概念はない。持ち過ぎては罰則が下る法律が、給付金と同時にできたので、足るを知るのと持ち過ぎて腐り下るのを理解した国民は最適解のように急速に国が回り始めた。
霊性進化の道を辿る人類史。
宇宙史上初の三千世界の大立て替え大立て直し。20XX年。
どの世界でも似たような事象を観測。
前世界でもあっても例外ではない。
もちろん、霊性進化の道を辿らない世界も観測。
個人の自由意思決定が全てを決めた。
一定数の集合意識が基準値に達したため次元上昇を経験する。
過去未来も今に渾然一体。
全ては弥栄に進み弥栄に栄えましますであろう。
ある日、死んで転生した。
前世界とは違う1:5(男:女)のあべこべ世界。
自宅を出れば、世界の違いを肌で感じとれた。
空気に違和感がある。そのうちなれるだろう。




