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色彩の世界  作者: 松永煌
第一章・召喚編 動き出す時
6/19

第五話

第五話です。

ここから展開が進んでいきます。。

ーーーーー日影視点ーーーーー


ーーーーーケセド王国の王宮の一室ーーーーー


「……ここは…?」


目が覚めた。全く知らない天井だ。


「…天井?」


おかしい。僕が最後に倒れた場所は外だった筈だ。

そういえば、倒れた時に自分の周りだけ人が集まっていた気がする。

そりゃ僕は指名手配されていて、人が集まっているところで倒れたら捕獲されるのも当然か。

じゃあここは何処だ?

言い方は悪いが、指名手配のやつをベッドの上に寝かすような奴はいないだろう。そんなやつはバカだ。

でも、現に僕は柔らかいベッドの上にいる。


「まずは状況を把握することからだな。」


ベッドから身を起こし、周囲を見渡す。

広い部屋だ。部屋には全身鏡や机がある。まるでホテルの部屋のようだ。

ふと自分の姿が鏡に映る。

…倒れた時と服は同じ、ボロボロの学生服だ。だが一週間の間に負った傷が治っている。

ふとドアの向こう側から足音が聞こえた。

ちょうどいい。もしこの部屋に来たなら、今の状況について聞こう。相手が誰であっても、状況の説明ぐらいしてくれるだろう。

ノックされて、ドアが開く。ドアから入ってきた人影に声を掛けようとして、すぐやめた。

いや、声が出なかったと言うのが正しいだろう。


目が勝手に見開かれる。目に入る情報が信じられなくなる。

僕の理性は嘘だと言うが、本能は本物だと叫ぶ。

腰まである髪。見る人の目を惹く金色の髪。見える表情の全てが懐かしく感じられる。


「晴…?」


つい日本に残してきてしまった自身の恋人の名を呟く。

ずっと僕の側にいてくれた彼女の姿を見間違える筈もない。

そして目が合った時、相手は手に持っていただろうお盆を上の花ごと落とし、立ち尽くした。

陶器が地面に落ち、割れる音がする。


「…日影?起きたの日影?」

「…ああ、おはよう」


かつてのやり取りを交わす。

それだけで彼女は、晴は目に涙を浮かべ、こちらに突進してきた。


「日影…!日影ぇ!本当に良かった!」


そう言ったっきり彼女は僕の胸の中で泣き出してしまった。

正直に言うと、彼女は自分の恋人本人であることしか分かってないが、それだけ分かれば十分だ。

とりあえずこの泣き虫な彼女を泣き止ませるために、全てを受け止めることにしようと思った。


「分かった!僕はこの通り起きてるから!ストップ!泣き止んで!」

「だっでぇ…日影が…!日影がぁ…!」

「待って!腕締めないで!折れる!?なんか力強くない!?

 ギブギブ!落ち着いて!痛たたたたた!?」


訂正、やっぱ無理かも。



〜〜〜10分後〜〜〜


「ごめん、日影…」

「いいってこんぐらい」


何とか泣き止んでくれて落ち着いた晴と話す。なんだか日本にいた頃に戻ったみたいで懐かしい。


「それで、なんでこんなに泣いてたんだ?」

「…だって、倒れた日影を見つけて治療してから、ここに運んでから、日影が丸一日も寝てるから…」

「僕、丸一日も寝てたの?」

「うん………」


どうやら僕は丸一日寝たきりだったらしい。そりゃこんだけ泣くわけだ。


「あの〜、そろそろよろしいでしょうか?」

「「あ、はい。大丈夫です。」」


気づいたら、人がもう一人いた。いつからいたんだろう?

明らかにメイドです。みたいな服なのだが……


「晴様、ジグルド様がそこの客人が起きたらその人も交えて話したいと申しておりました。

 ジグルド様に客人の方が目を覚ましたと報告しても大丈夫でしょうか?」

「うん、大丈夫。お願い。」

「了解しました。では準備が整いましたらまた呼びにきますので。」


そう言うと、その人はどっかに行った。なんだったんだろう?


「晴様?ジグルド様?どう言うこと?」

「あはは…、それについてはまた後で説明するね…」


どうやら、後でそのジグルド様?とやらと話をする時に説明があるらしい。

だがその前に一つ確認しなければならないことがある。

晴との再会のインパクトで吹っ飛んでしまっていたが、真っ先に確認しなければならなかったことだ。


「ところでここって何処?」

「え?あぁそう言うことね。

 ここは………

          王宮だよ。






 ケセド王国のね。」



全く知らない国の名前が言われる。どうやら僕は召喚された国とは全く違う国までたどり着いてしまったらしい。

と言うことで第五話でした。

実は日影君と晴ちゃんは日本からの付き合いの恋人だったんですね!

この小説ではそう言うことで話を進めるので、そこはお願いします。




この後一回曇らせる予定です。(ゲス顔)

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