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色彩の世界  作者: 松永煌
第一章・召喚編 動き出す時
10/19

第九話

第九話です。


この二人はとてもピュアなので、言ってることはそのままの意味です。

特に深い意味はありません。

無いったら無いんです。

 朝の会話から数時間後、剣術の訓練が無事に終わった。

 訓練の前に思い出してしまった時はどうなるかと思ったが、訓練が始まって剣を振っているうちにいつの間にか時間が過ぎ去っていた。

 かろうじて将軍さんが「これは…」と呟いていたことが印象的だったということは覚えている。


 あとは、訓練の最後に模擬戦をしたことが楽しかった。

 最初は一緒に訓練してた人たちと戦った。何戦かやったけど、いい勝負が出来た。

 多分手加減してくれている新兵の人と戦ったのだろうか、かろうじて何本か取れた。


 その後に副将軍さんと振り返りをしながら、色々教えてもらった。

 すごく説明が分かりやすく、すぐに課題点だったところが修正出来た……と思いたい。

 その後副将軍さんともやってみたけど、最後の一戦以外は負けてしまった。

 最後だけは副将軍さんが手加減してくれていたのか、なんとか一本取れた。

 副将軍さんにも勝てて調子に乗ったところを将軍さん直々にボコボコにされたのは苦い思い出だ。


 しかし、初めての訓練だったからか、とても軽いメニューだった。次回以降から恐らくもっと厳しい訓練に

 なるのだろうと思うと、少し怖くもあるが、楽しみでもある。


 そんなことを夕食の時に晴とサラさんを話して見た。

 晴は「すご〜い!」と褒めてくれた。サラさんはどこか複雑そうな表情を浮かべていた気がする。

 話しかけたらすぐ元の表情に戻ったから多分気のせいだったのだろう。

 晴の方も順調だったらしい。何でも元の世界には無かった魔術をやってみることが楽しいらしい。

 僕も明日に魔術の訓練をするので、それを聞いてとても楽しみになってきた。


 夕食を食べ終えると、サラさんは額を抑えながら、「おじいさまと話さなければ…」と言って玉座の方向に

 向かっていった。頭痛でもあるのだろうか?今度会った時にそれとなく聞いておこう。

 晴は途中で訓練場に忘れ物をしてしまったらしく、部屋の鍵だけ僕に渡して

「先に行って待っておいて!」

 と言って走っていってしまった。何を忘れてたんだろう?

 ということで何とか迷子にならずに晴の部屋に辿り着き、部屋の椅子に座って待つことにした。

 流石の僕でも、誰もいないとはいえ女子の部屋を物色するような趣味は持ち合わせていない。

 大人しく待っていると、机の上に何かが開きっぱなしで置いてあることに気づいた。

 どうやらノートらしい。


 最初は見てはいけないと思い我慢していた。

 そのうち誰も見ていないのだから見ても良いんじゃねと思い出した。

 自分の中の天使と悪魔が言い争いを始める。永遠とも思える時間で議論し続ける。

 そして僕が出した結論は………


「…ゴメン晴!」


 僕は机の上のノートを覗いた。

 それは晴の日記だった。

 悪いと思いつつ、めくるページは止まらない。



 〜〜〜日記〜〜〜


 一日目


 日本にいた頃は日記とか付けてなかったけど、せっかく違う世界に来たのだからこれを機に日記を付けてみようと思った。

 私は人の名前とかを覚えるのが苦手だから、ここにメモっていつかおぼえられるようにしたいな〜

 あと訓練とかをすることになったからその分の学びとかも書いていきたいな〜

 後は私の愚痴とか。

 万が一にも誰かに見られたく無いから、メイドさんにも言って、念のため日本語で書いておこう。

 そういえば日本語読めるのってもう私だけか…

 暗いことはやめやめ!明るいことを書こう!


 今日は召喚されてからジグルド様に会って、いきなり土下座されて…あれはほんとびっくりした…

 それから大臣の人とか将軍の人とかに挨拶して、自室に案内された

 やばい、ジグルド様以外名前が分からない…また紹介される機会あるかな…




 二日目


 今日はジグルド様の孫のサラ様と挨拶した。

 それからサラ様が王宮を案内してくれて、施設の紹介もしてくれた。

 一番びっくりしたのはご飯の時は身分関係なしで食べるということだ。

 王様とかは運ばれてきたやつだけ食べるのかなと思ったら、普通にジグルド様も食堂に来て食べてたのはびっくりした!

 ただサラ様がいるとはいえ私のとこに急に来ないでほしい。びっくりする。

 普通にガチ悲鳴をあげてしまった。うぅ助けて日影…

 あ、食事はバイキング方式で美味しかった。

 あと国民の人々に紹介もあった。

 紹介と言っても、ジグルド様が私のことを言った後に前に出て話しただけだけど。

 それでもこの国の人たちは私のことを快く受け入れてくれて、最終的に「勇者様万歳」コールが始まった。

 私としては恥ずかしかったけど!




 三日目


 今日から訓練が始まった。と言っても今日は魔術とこの世界についての座学だった。

 魔術とスキルについては理解できたが、この世界の地理については全然分からなかった。

 日本の頃から都道府県とか世界地図はまるで出来なかったし、地理はダメだった。

 まさかこの世界でも地理で引っ掛かるとは思わなかった。

 分からないし、どこがどこかもう忘れてしまった。こんな時日影がいたらなぁ

 明日は剣術らしい…体動かすのは苦手だから大丈夫かな…


 あ、あとサラ様のことは本人の希望もあってサラちゃんになった。

 こっちの方が親しみやすくていいね!

 サラちゃんは今年で十四歳らしい。私より三つも下なのに、あの落ち着きよう……

 私よりも大人っぽいじゃん!!なんで!?



 四日目


 カラダ、イタイ、ウゴクノ、ダメ





 五日目


 正直筋肉痛がまだ治らないがそんな暇はない。

 私はこの国を救うために頑張らなければ…

 今日は午前が魔術の座学で汎用的な魔術を覚えて、午後から実技だった。

 魔術を打つのがとても楽しかった!正直時間だと止められていなければまだまだ出来たのに…

 相性とかもあるらしいし、工夫したら新しいの出来たりしないかな…


 最近何かを考えていないとすぐ日本にいた頃を思い出す。

 正直夜も寝たくない。あの頃の夢を見そうだからだ

 無理やり寝る魔術とかないかな…




 六日目

 今日は図書館で調べ学習と歴史について勉強した。

 昨日探してた寝る魔術「スリープ」はあったが、二十四時間寝続けてしまう効果だったため、使えなかった。

 二十四時間もあったら新しい魔術の一つや二つぐらいは考えられそうだ。

 歴史についてはさっぱり分からなかった。

 覚えれなかったし、覚えられる気もしなかった。それに覚えなくても何とかなる………

 そうだ、日影はいないんだ。じゃあ私が覚えるしかない。次の時はしっかり覚えれるようにしよう


 そろそろ私の精神は限界だ。

 寝ては飛び起きてを繰り返して、ここ二日間まるで寝れてない

 サラちゃんにも気づかれてるようだし、みんなに迷惑かけちゃってるなぁ…

 私がちゃんとしないと…




 七日目


 私がもっと早くしていたら!日影は!

 もし日影が死んだとしたら


 わ 

 た 

 し 

 の 

 せ 

 い 

  だ



(この先涙で判別不可能)




 八日目


 やっと日影が目覚めてくれた!

 そして、早速ジグルド様と日影同伴で話をした。

 そして、日影の事情を聞いた。


 何やねんあんの◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯!!!

 ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯ ◯!!!!



 少し取り乱してしまった。落ち着こう。

 その後、日影にお説教されて、して、偶然あったサラちゃんにお説教されて、

 日影が疲れからか倒れるように途中で寝て、みんなして大慌てして。

 忙しなかったけどどこか満ち足りていたのは気のせいじゃないはず。

 そういえば今日は日本にいた頃を思い出しても何も無かった

 日影がいるってわかったからかな?

 もうあんなことがないように私は強くならなくちゃ

 私が頑張らなくちゃ

 もう日影は

 テ バ ナ サ ナ イ



「晴…」


 僕が思っていた以上に晴は思い悩んでいたらしい。

 …それも生活に支障が出るレベルで…

 そんな晴の本音を救い出せるように、これからは僕が晴を支えられるように…

 いや、僕と晴が一緒にいられるように頑張らないと。そう覚悟を決めた。

 一人の人間として、男として、彼氏として、全力で側にいて助けてあげよう。

 そんな誓いを僕は自分の胸の中で立てた。



 そして顔を上げると、そこには晴の顔が!



「日影?ナニ読んでるのかな?」



 決意のこととかよりも先に、僕は土下座の用意を始めた。

ということで第九話でした。

日影君がいない間の晴ちゃんの行動と心理でした。

思っていたよりも追い詰められていました。

ちなみに日影君と出会っていなければバッドエンドコース直行だったのでやばかったです。

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