第34話 黄金の龍装、反撃開始
静寂を裂く声が響く。
「……まだ、終わってねえだろ。」
リアムが立っていた。
全身ボロボロ、鼻血が滝のように流れ、それでも足を前へ出す。
「大丈夫だ……まだ動ける。」
アルトが僅かに目を見張る。
「その身体で、何をする?」
リアムは拳を握り直す。
「お前を──殴り飛ばす。」
「上等だ。……来い、小僧。」
リアムの体が光に包まれる。
「千変万化、形態変化──!」
黄金の糸が爆発するように広がり、金属のうねりが鳴る。
全身を覆う龍の鎧。
鱗が光を反射し、森が金に染まる。
「《龍装形態(ドラグフォーム)》!」
アルトが息を呑む。
「鎧だと……!」
リアムの瞳が燃える。
「お前の拳が──届かない世界を、見せてやる。」
◇ ◇ ◇
セラが腕を組み、ため息をつく。
「……これは、長引くわね。」
レオンが横目で見た。
「どういう意味だ?」
「リアムの魔力量は封印状態で使える魔力は九千。
でも神器がそれを三倍以上引き上げてる。
今の《龍装形態》は防御特化。
破壊よりも持久重視の殴り合い用。」
レオンの口元に笑みが浮かぶ。
「つまり、鬼神と龍が、本気で殴り合うってわけか。」
セラが肩をすくめる。
「ええ。泥臭い、意地と魂のぶつかり合いね。」
金と紅の光が森を裂き、拳が再び交わる。
音が消え、空が震えた。
──予言の八星たちの邂逅は、ここに始まった。
次回:リアム vs アルト── 龍装と鬼神
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