第32話 八星の予言
〈八つの星、世界を照らすとき〉
一つ、炎天星。
黄金の翼、神域を纏いし竜神。
その咆哮、天地を裂き、秩序を呼ぶ。
覇導の力を掲げ、炎をもって王威を示す。
彼の名は守護の誓約、神炎の導き手なり。
二つ、黎明星。
異界より来たる血の継承者。
闇を裂き、黎明を告ぐる光。
その血は万象を縫い、世界を創り変える。
運命を越えし時、希望と滅びは並び立つ。
三つ、大地星。
慈しみの母、大槌を掲げし巨影。
地脈を揺らし、創造と再生を司る。
その涙は命の種となり、荒土に楽園を芽吹かせる。
抱擁の力、その歩みは大地の鼓動なり。
四つ、修羅星。
鬼神の拳、欲を焔と変える者。
その瞳に燃ゆるは渇望か、祈りか。
渇きを制する者、真の勇を知る。
修羅の炎、己を焼き、世界を照らす。
五つ、蒼風星。
妖精の王、蒼翼をもって空を駆ける。
風と星々の声を聴き、天と地を調える。
その槍、天を裂き、嵐を鎮める調律の刃。
心静かなる時、世界もまた穏やかに流れん。
六つ、叡智星。
夜と書を司る半血の賢者。
千の魔を記し、時を越えて輪を紡ぐ。
記録の力、運命を繋ぐ鍵とならん。
感情を失えば、未来もまた凍りつく。
七つ、聖光星。
光の乙女、癒しと命を授ける者。
その涙、枯れし地を潤し、死を退ける。
希望は脆くとも、笑顔は奇跡を呼ぶ。
祝福の光、絶望を穿つ聖の矢なり。
八つ、獣牙星。
獣の王、牙と誓いを掲げる戦士。
血に誓い、絆を力と変える。
その咆哮、仲間を導く道標となる。
魂の誓約、最後に立つ忠義の星なり。
──八つの輝き、再び交わる時、封印されし運命は解かれん。
焚き火の音が、まるでその詩を刻むように響く。
リアムは息を詰めて聞いていた。
胸の奥に、何かが共鳴する感覚があった。
「これが、八人の予言に関する伝承よ。」
セラは火を見つめながら言う。
レオンが頷き、火を枝で突きながら呟いた。
「予言は曖昧だが……俺たちはそれを信じてここまで来た。
今はここの森にいる修羅星を探す。
それがお前の役目でもある、リアム。」
リアムは静かに頷いた。
「──必ず見つける。予言が導く、その仲間を。」
深淵の森の闇の奥で、何かがこちらを見つめていた。
その視線が、次なる運命の始まりを告げていた。
次回:修羅星アルト、襲来
読んでくださって、本当にありがとうございます!
「面白い」「続きが気になる」と感じて下さった方は、ぜひ下の【☆☆☆☆☆】から評価、または【ブックマーク】をお願いします!
あなたの応援が、次の更新の一歩になります!




