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31話 蜃気
─────カッ……!
心臓は外れたが、腹にナイフが刺さった。
「痛ってぇ!」
「おいおい、亀有早く守備体制を取れ。」
「あぁ、上地……わかったよ」
コード入力【1729 タクシーディフェンス】
この能力は、立方体のバリアを生み出す能力だ。
大きさは自由だが、小さいほど強度が高い。
一旦体全体に貼っておこう。
「ちっ、こうなったら姿見せねぇと戦えねぇなぁ〜。」
「誰だ!?」
─────ツーブロックのスーツを着た若い男がいつの間にか目の前に出てきていた。
「俺の能力はよォ?意識を薄くする能力ってのはわかってるよなあ〜??」
男は身構える。
気づいたら背後に男がいた。
俺は急いでコード入力をする。
タクシーディフェンスの能力は全体にやっているから、強度が低い。
コード入力【1117111 運局点弾】
この能力により、男が俺にナイフを刺そうとして、ナイフが俺の体に触れた瞬間─────
男が弾かれて吹っ飛んだ。
「面白いだろ?この能力。運を局所に集中させることで、天文学的な確率により、気候条件がその部分だけ好きなように操作できる。上手く操作して摩擦を調整することによって、お前を弾いたんだ。」
男が口を開くことはなく、いつの間にか姿をくらます。




