22話 貼付
さて……1段と戦闘が難しくなるだろうな。
「上池、手を合わせるぞ。」
ミラが右手の拳を上に突き出す。
『今なら……あの技を使える気がする!』
『この技を使えるのは1度きり……1対1にさせてもらうよ?』
ミラが右手を開く。
拳の中から透明な液体が落ちる。
液体がゆっくりと地面へと向かう。
『上池くんばいばーい!』
液体が地面に着いた。
その瞬間辺りが霧に包まれる。
「な、なんだ?」
段々と霧が消え、辺りが完全に見えるようになった時。
「上池が……居ない?」
『久しぶりに使ったから仕留めきれたかは分からないけど、一旦消えて貰ったよ!』
「てめぇ!」
1体1に持ち込まれた……しかし、上池は絶対生きている。
あいつなら生きている。
『サバイバルだからねぇ?しょうがないねぇ!呑気に勇者パーティごっこやってる上池が悪いんだよなぁ?』
「今の霧……お前も周りを見えてないんだろ?」
『何が言いたい?』
ミラはそう言いつつ後ろを振り向く。
『何も無いじゃねぇかって……』
『亀有が居ない?』
あぶねぇ……この勢いだと負けてしまう可能性が高いからな。
一旦、公園の東にあるトイレの影に隠れて作戦を練ろう。
公園の三箇所に新しく見つけたコード
【11253 音の固体化】
を貼っておいた。
このコードは三箇所まで音をシールにして貼ることが出来る。
好きなタイミングで音に戻すことができて、何によって出来た音かによって、音の原因の事象がその場に起きる。
俺はナイフによって「シュッ」という音を貼っておいた。
ミラが貼った音の位置に近づいた瞬間、そこにあるシールを音に戻す。
そしてミラがひるんだ瞬間畳み掛けよう。
ミラが独り言を言っている。
『何処にいるんだろーなー?』
ミラが南にあるゴミ箱の方向に歩き出した。
ゴミ箱の方にはシールが貼ってある。
どんどんゴミ箱に近づいている。
そしてゴミ箱に触れた。
今だ!
シュッ──────────
公園内にナイフの音が響く。
トイレの影から飛び出し。
ナイフを出してミラに向かっていく。
『くっ……ナイフぐらいかすり傷だよ!』
「1回だとな?2回目、3回目、15回目となると話は別だろ?」
俺はナイフでミラにナイフで襲いかかる。
「『さあ、どうなるかな?』」




