14話 蛍雪
コード入力【4649 手蝶】
『うぉっ』
「危ねぇ……」
拍手でビビらせて何とか抜け出した。
声で攻撃してくる。間合いは取らずに攻めた方がいいだろう。
ナイフで攻め続ける。
『くっ、こいつなかなかしぶといぞ?』
「ほらほら!どうするよ?!」
『ぐっ……落とせ〜♪』
「2度もさせるかよ」
自分が落としたナイフを足で蹴り、相手の足に突き刺す。
『何っ!?』
突き刺したナイフを抜き、また攻めかかる。
『なら別の手段を使えばいいんだろ?』
『自分を刺せ〜♪』
「そんなの簡単じゃねぇか」
俺は自分指で自分の頬を刺した。
「ちょっと血が出たな!」
『お、おい……そ、そんなのズルだ!』
「さあな、それを決めるのは言葉だぜ?」
「お前は音に言葉を乗せただけだ」
「"乗せただけ"」
言葉には意味がある。
それを決めるのはお前じゃないんだ。
『インチキだ!』
『最初から俺は捨て駒だ!どうせならお前を殺して俺も死ぬぞ!』
『死─────
コード入力【1145 シンパシー】
このコードは指定した相手との会話が不可能になり、代わりにシンパシーによる感情共有による意思疎通が可能になる。
<『死ね!』>
<『勝った!お前諸共しねぇーーーー!』>
<「聞かねぇよ」>
<『は?』>
─────ドッ
相手は死んだ。
シンパシーにしたことにより音に言葉を乗せてぶつけることは出来なくなった。
だが音に言葉乗せること自体はできる。
強い言葉を載せたら死ぬことは分かり切っていたことだ。
『あまり強い言葉を遣うなよ。』だっけ?
それは自分自身への言葉だったな。
人生は記憶の積み重ねだ。
目先の事しか考えていないと人生に大事な事を忘れてしまう。
記憶を重ね、重ね続けたものが経験を得て勝利する。
蛍雪の功。とでも言っておこうか。




