10話 握りの心得②(中編)
「あっちは終わったらしいぜ。」
軽く中田とパンチを交わしていた俺は、語りかける。
「そろそろ本番と行こうや。」
中田が1歩引く。
『あぁ……そうだな。』
中田が自分の体を握りながら縦に絞る。
体の面積を減らしてるみたいだ。
「おいおい、雑巾みてぇだな?気持ちわりぃぞ。」
『あぁそうか、そうかもな!』
まあいい、そっちが攻撃をかわしやすくするって言うなら……。
コード入力【50505 攻撃力増加】
体力の消費が早くなる代わりに攻撃力が上がるコードだ。
一瞬で終わらせる。
コード入力【1130 歓声移動】
フィールドを展開した。音の波紋と同じような形で、能力はフィールド内で拍手をするとフィールド内のどこかへテレポートできる。
ただし一度の展開で5回までしかテレポートできない。
一日にこのフィールドを開けるのは1回のみである。
『なんだこれ?』
「まあ見てな」
牽制の意味も込めて、1度手を鳴らした。
中田の背後にテレポートし、【1234 栄養ドリンク】で栄養ドリンクを出し、相手の頭にぶつけた。
『グッ!』
中田の後ろ蹴りを避け、もう一度拍手して距離をとる。
『あ〜痛てぇよォ!だがよォ……だからなんだってんだよぉぉぉ!』
中田が地面に手を着いた。
『近距離じゃなきゃ不利だ。だがお前は近寄ってこねぇよなぁ、なら地面に運ばせればいいじゃねぇか!』
中田が手に力を込め、だんだん手を閉じていく。
「地面を……握っている?─────」
中田の手の位置に地面にあるコンクリートが集まっていく。
地面が移動するということは乗っている俺も移動するということだ。
「考えたな!」
『口を開くなら頭を動かしな!』
遂には中田のリーチの範囲内に入り、足を掴まれてしまった。
「グッ!」
足を握られ、もう少しで回復できなくなるところでテレポートを使い、距離を取った。
『離れてどうするんだよ!もうどうしようもねぇよなぁ!』
もう地面にあったコンクリートは真ん中に集められた。
さすがに大地を集めることは出来ないだろう。
距離を取れば致命傷は負わないだろう……
遠距離攻撃を仕掛けてくるだろう……
そうか!思いついたぞ!
遠距離攻撃ということは威力が必要だ。
それを利用してやる─────




