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第5話 2人でクエストに挑もう!(1)

翌日、

昨日の疲れを癒した2人は、ガウマ洞窟のダンジョンの中を進んでいた。

ここはどれだけ潜ってもCランク以上のモンスターは現れず、比較的安全な部類のダンジョンだ。


「何かワクワクしますね!」


アーシアが辺りを見渡しながら言った。

パーティーを組んでから初のクエスト、不測の事態も起きるかもしれないが、それ以上にワクワクが大きかった。


そして2人は小部屋ほどの広さの空間に出る。


「ミストさん、あれ宝箱じゃないですか……!」


アーシアがいち早く反応する。

真ん中には、銀色の宝箱が存在感を放っていた。


「まだ踏み込んだばかりなのに、珍しいな」


「開けちゃいましょ、宝箱は開けるためにあるんですから!」


テンションの高いアーシアを尻目に、ミストは【罠探知】を起動させた。


==========


――【DANGER】罠を探知しました!


D8:銀の宝箱(ミミック) Cランク


==========


「やっぱりモンスターか……」


【罠探知】は罠を探知するだけじゃない、物に偽装したモンスターの正体を暴くことが出来る。


「どうしたんですかミストさん?」


「今スキルで確認したけど、あの宝箱はモンスターだね」


「そうなんですか!? 全然分からなかったです……」


アーシアは首を横にして宝箱、もといミミックを覗き込む。


「近付かない限りあのままだからやり過ごすのがいいかも。本当はミミックを倒した時のドロップアイテムが魅力的なんだけどね」


「私、倒してみたいです!」


アーシアは右手を挙げる。

今なら正体がミミックだと分かっている状態だし、元々偽装による不意打ちでランクが上に設定されているモンスターだ。


ここは任せても大丈夫、とミストは判断した。


「分かった、無茶しないでね」


「了解です!」


アーシアは剣を抜き、銀の宝箱と対峙する。


「はあああああ!」


たった一歩で距離を詰める。

ミミックは禍々しい姿を現すが、変異し終わる前にアーシアの剣が両断した。


(すごい…… ミミックを一撃で仕留めた、これが獣人族の力!?)


あっという間の出来事に、ミストは呆気に取られた。


「やったぁ! 見てましたかミストさん、私やりましたよ!」


遠くでアーシアがぴょんぴょん飛び跳ねる。


「すごいよ、ミミックの中身ごと斬り裂いちゃうとは思わなかったよ!」


「ありがとうございます! 私、大人にも腕相撲で負けたことがないんです!」


アーシアはVサインで応える。

ミミックの亡骸からアイテムが出現する。

キラキラと輝く紫色の水晶だ。


「これって、もしかしてダマスカス水晶か!?」


「ダマス、カス……?」


「水晶の中でも価値があるんだ、この大きさなら300ガロンはすると思う」


「300ガロン!? 酒場の全メニュー食べれちゃいますよ!」


アーシアは頭の中で料理に囲まれた自分を思い浮かべる。


「入ってまだ数分なのにこれは凄いや……アーシアがいなかったら手に入らなかったよ」


「いえいえ、ミストさんがミミックだと教えてくれたから私も挑めたんですよ!」


アーシアはミストに笑いかける。

事実、偽装モンスターを見破れるミストに高い攻撃力を持つアーシア、どちらが欠けていてもここまで簡単に倒せてはいなかっただろう。


「ありがとう、この調子で頑張ろう!」


「はい!」


確かな手応えを感じながら、2人は更に進んでいく。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



連携は想定以上の力を発揮していた。


罠を発見したらミストが即解除し、モンスターが来てもアーシアが戦いやすい状況を作る。


ランクが高めのモンスターが現れたら、ミストの罠による援護で確実に仕留める。


==========


――【SET UP】罠を設置できます!


 鎖縛りの罠 ☆

 電磁網の罠 ☆

 黒煙幕の罠 ☆

→トラバサミの罠 ☆

 底無し沼の罠 ☆☆

 etc.


―― トラバサミの罠を設置しました!


==========


バキン!


リザードマンの脚にトラバサミが挟まる!


「ゲギャア!」


「――でぇい!」


アーシアがリザードマンを討伐する。

以前倒せなかったモンスターも、この通り簡単に倒すことができた。


「結構な数倒せたなぁ、やっぱり奥の方はいっぱいいるね」


ミストがリザードマンの魔石を手に取る。

獲得したアイテムは昨日よりもずっと多く、バッグがはち切れんばかりだ。


「まだまだ余裕です、今戦った倍はいけますよ!」


意気揚々とアーシアは言った。


その時、ミストの頭に女性の声が響く。


==========


――【DANGER】隠し通路を探知しました! 


―― 視覚情報で位置を表示します! 


==========


「どうしましたか、ミストさん?」


「この部屋に隠し通路があるみたいだ……」


ミストの罠スキルは、隠し通路の位置も教えてくれる。『欺く』という意味ではこれも罠と分類されるのだ。


何の変哲もない壁、その一部がミストには点滅して見えた。


「ここだな……」


ゆっくりと確かめるように触れると、壁が動き出す。


ゴゴゴ……!


奥へと続く通路が姿を現す、ダンジョンではたまにこのような仕掛けが作り出される。


レアモンスターやレアアイテムが隠されていることが多く、本来なら見つけるのは至難の業だ。


「ちゃんと『隠し通路がある』って思わないと開かない仕組みになってた。ここで隠し通路が見つかった話は聞いたことないから、多分俺達が初だね」


「はわわわ!? ミストさんの罠スキル凄いです! 私、もっと頑張らねば……!」


2人は、隠し通路の奥へと足を踏み込むのだった。



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― 新着の感想 ―
[一言] 元ギルド・・・大変だろうなぁ・・・。 最高難易度ダンジョンで、罠に掛かりまくり、不意打ちを受け、撤退。 依頼を受けては失敗、受けては失敗。 でも気付かない。ミストが居た事で、攻略出来て…
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