3.0
外事とマル暴、二課、公安も動いているだろう。
交通の後をつけていたのも、二課だっのか?
PCのフロント中央カメラ録画記録をAIが解析し、龍山の現場に入った時の山野の画像を出力したが、既にスマートウォッチをしていた。この情報は捜査本部には上がってこないが、電子捜査官の先輩からこっそり伺った。
我々は常にペアと一緒に捜査をする。
互いを助けたり、変な動きをしていないか相互監視するためでもある。
しかしスマートウォッチが普及してから、一部そうではなくなった。
警察から支給されたスマートウォッチを装着していた場合、捜査中にペアと離れても良くなったのだ。
もし捜査員が心肺停止になったら、その現場のGPSデータと心肺が停止しているデータが、自動で警察と消防に飛び、緊急車両が急行するようなシステムが組まれているからだ。
時計の外側カメラと内側のベルトカメラで監視も可能だ。
一緒に福岡から来たその他2人も福岡県警察が支給したスマートウォッチをしていた。
山野もしくは、山野の部下、本部の捜査官は1人になった時、殺害された女性と接触することができたということになる。
警視庁の日永管理官が指揮する捜査本部は、その規模を縮小していくことになった。
捜査の本流が、特務捜査に切りわかったのたがら仕方がない。
手柄がない捜査、つまり記録に残されない、もう記者クラブでは話せない捜査になってしまう。残念だが我々には何も現状を変えられない。
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道庭りおの専攻はデータサイエンス。
データから何かを抽出することが得意なはずだ。
「あのひと、捕まったの?」
道庭りおが山野の話を始めたと刑事課の他の捜査員から聞いた。
この話を本社ビルにあげると、道庭りお、近藤勇共に特務捜査本部に吸収され、消されるかもしれない。
八王子署は、本社ビルへ報告しなかった。
意図的に。
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八王子署の捜査本部縮小と共に、道庭りおと近藤勇は、行動確認になり本社ビルが監視する。
重要参考人を一時帰宅させ、その動向を同行をチェックし続けることは、捜査用語で行動確認という。
現場の刑事たちの間では、さらに略して「ぎょうかく」と呼ばれることが多い。
警視庁捜査一課が単独で、ぎょうかくを行うので、八王子署やその他の署の捜査員は2人に近づけなくなった。
行動確認は、重要参考人が逃走したり、証拠を隠滅したりしないよう、自宅周辺や外出先で密かに監視する行為だ。
目的はその容疑を裏付ける証拠を見つけるため、または逮捕状が出るまでの「つなぎ」として行われる。
任意捜査は、強制的な逮捕ではなく、あくまで本人の同意の上で捜査が進んでいる状態で、帰宅を許されているのはこの枠組みのおかげだ。
道庭りおは、専門学校に通い始める。
近藤勇は、バイト先を探し始める。
八王子署では、道庭りおと近藤勇から、引っ掻き傷の真相を聞き出すことはできなかった。
俺たちで挙げたかった
本星を。
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