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主人公が鈍感(←理由あり)過ぎて、全然進展しないじゃないか!  作者: true177
第一章 始業式編(A sudden meeting)
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007 再会は突然に⑦

 未帆視点


 「ええ!?」


 未帆は驚いていた。

 理由は、帰り道が途中から分かれる亮平と別れた直後にさかのぼる。


 「未帆、さっきの事なんだけど。」


 友佳が申し訳なさそうに言ってきた。


 「さっきの事がどうしたの?」

 「実は・・・」


 友佳が訳を話し始めた。

 酒井さんは、特に亮平の周りに関してはとことん追及するらしい。どうやら、酒井さんは亮平の事が好きで、亮平も酒井さんの事が好きらしい。未帆が「じゃあ、友佳も私みたいに追及されたの?」と聞くと、友佳は酒井さんと仲が良くなっていた事もあり、特に何も言われなかったらしい。そして、肝心の「なぜ酒井さんがおとなしく引き下がったのか」について。それは

友佳がアイコンタクトで瞬時に「亮平はそんなこととは思ってない」と伝えたらしい。


(ああ、あの沈黙の間は、そういうことだったのか)


 未帆はその説明に納得した。が、ある一つのことに気付く。


 (友佳はたしか、アイコンタクトで酒井さんに「亮平は」そんなこととは思っていないって言ったんだっけ。でも、それだと私には気があるような伝え方じゃ・・・)


 「そう。だって、私も未帆の気持ちはわあからないもん。だから、どちらとも取れる伝え方をしたの。」


 (それじゃ、酒井さんが私に追及しに来るかもしれないじゃない。もしそうなったら、答えられない...)


 「ま、大丈夫。未帆に気がないなら、きちんと「ない」って言えば済むだけの話でしょ。それとも?」


 「・・・」


 未帆は答えない。いや、答えられない。


 「未帆ー。黙るって事は、肯定してるのと一緒だよー。」


 それでも未帆は黙っていた。何を好きになったのかは未帆自身も分からない。しかし、亮平の「何か」を好きになってしまっていることは事実。それが外見なのか、性格なのか・・・。


 (とにかく答えたくない!)


 「ははーん。そうか、なるほど。」


 友佳に感づかれたらしい。


 「何が「なるほど」なのよ!友佳!」

 「今の声だって、かなり興奮してたじゃん。顔も赤いし。耳の先まで赤くなってるよ。」


 言い返せない。すべて見通されている。         

 そして、あいにく今日は涼しい。

 

 (せめて、今日が夏の暑い日だったらごまかせるのに!)


 「早くしないと、酒井さんがきちゃうかもよ?」

 「ああああああー。友佳、私もう走って帰るね。バイバイ」

 「酒井さんにばったり会わないようにねー。」


 未帆は友佳の返答を待つことなく、家に向かって走り出した。体がまだ、熱かった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 友佳視点


 友佳は未帆と別れた後、こうつぶやいた。


 「しっかし、大変な事になっちゃったなあー。まさか、未帆が亮平を好きになっていたないいて。」


 少し考えて、またつぶやく。


 「でも、未帆は亮平のどこを好きになったんだろう。」 

最後の友佳視点は、友佳視点だけでは話がそっけなくなってしまうので、強引に入れました。(視点が話の中で変わってしまってすみません)

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