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主人公が鈍感(←理由あり)過ぎて、全然進展しないじゃないか!  作者: true177
第七章 修学旅行編(School Excursion)

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065 ホテルにて①

 「自分の泊まる部屋ってどんな感じなんだろう」


 亮平は、素朴な疑問を漏らしていた。


 全員が飛行機酔いから回復した後は、那覇市の見学になった。とは言っても初日はぶらぶらと見て回るだけなので、『沖縄ってこんな感じなのか』ぐらいにしか感じなかったが。


 「大部屋ってのは聞いてるけどなぁ」


 隣にいる横岳も同じような反応だ。


 修学旅行の冊子で大部屋に泊まる事は事前に分かっている。だが、それ以外の事は何もわかってはいない。このホテルの大きさですら、実物を見て初めて知ったというのに。


 「すでにほかの班は部屋に入っているからな。じゃ、女子は四階、男子は三階に行くように。ちなみに、他の部屋や階に行くことは一応禁止はしていないが、頻繁に自分の泊まる部屋を出るのは避けるように。関係ない階に行くのは禁止。もちろん、消灯時間を過ぎた後は移動禁止だぞ」


 他の部屋や階に移動してもいいというのは、一般のお客さんがいて制限しきれないからということだろう。教師が常時見張っているとは思えないので、良心だけが頼りだということになる。


 (ほかの階に行っても意味がないから行かないんだけどなぁ。一応、好奇心で行くのを防ぐ意味はあるか)


 エレベーターホールに行くと、人が少なからずいた。もっとも、エレベーターの数が多いので乗れないということはなさそうだが。


 亮平の班は他のもう一つの班とともにエレベーターに乗った。エレベーターがかなり広かったので、十五人ぐらいなら乗れる。


 「ピンポン」


 3のランプが光るとともに、エレベーターが開く。亮平は未帆に軽く手を振って、エレベーターを出た。


 「おいおい、ここ、本当にホテルか?」


 横岳が驚いたような声を出したが、本当にその通りだ。部屋の扉の並んでいる間隔が想像していたものと全然違った。普通の三倍ぐらいはあるだろう。大部屋だけしかないとは分かっていたとはいえ、目の前に移っている光景は異様だ。


 部屋番号は若い方から並んでいたので、「302」はすぐ見つかった。中から喋り声が聞こえる。本当に部屋を間違っていないかだけを確認して、扉をノックした。オートロック式らしいので、外から入るにはカギを使うか、中から入れてもらうしかないのだ。冊子には『部屋の扉は極力開けておくこと』と書いていたが。


 「ほーい。あ、霧嶋と横岳かぁ。今開けるから」


 ガチャ、という音がして、扉が開いた。


 「この部屋すごく広くて興奮しちゃったよ、本当に」


 「狭かったらダメだろ。普通。というか、扉開けとけって冊子に書いてなかったか、湊?」


 「あー、そんなこと書いてたような、書いてなかったような・・・・・・」


 「書いてたから今言ってるんだよ」


 「そうですよねー」


 (あ、これどんだけ説明しても全部流されるパターンだ)


 亮平は話をそこで切り上げて、ひとまず靴を脱いで部屋に上がった。


 「俺はいっつも思うんだが、霧嶋と湊って、行動パターン似てると思うんだが?」


 「そうか?」


 「いやいや、もし霧嶋が湊の立場だったら、同じ態度してたと思うけど?」


 「・・・・・・」


 「図星だな」


 (そうなんだよ!)


 亮平が沈黙しているのは、肯定すると湊に反撃されるからだ。


 (性格は全然違うのに・・・・・・)


 湊は目的以外の事はしないか忘れているので結果的に物事をしない、亮平はめんどくさいから物事をしない。思考は全く違うのに行動は同じになるのは、ある意味奇跡といっていいだろう。


 (そのくせ、カウンターだけは強いんだよなぁ・・・・・・)

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