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主人公が鈍感(←理由あり)過ぎて、全然進展しないじゃないか!  作者: true177
第七章 修学旅行編(School Excursion)

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060 目覚ましの意味とは

 「間に合ったかな?」


 亮平は、校庭にすでに集まっている同級生の列を見ながら、そう考えていた。


 亮平が家をでたのは七時十五分ごろだ。亮平の家から中学校まで十分ぐらいなので、ゆっくりしない限りは遅れることはない、はずだ。


 「霧嶋、遅いぞ。もっと早く来るように」


担任に注意される。時計の長針は5と6の間を指している。ギリギリで来たのだから当然だろう。


 「こっち、こっち」


 声のした方を見ると、未帆が手で催促していた。亮平は急いで、列に入り込む。


 「えー、では、今から出発式を始めたいと思います。まず初めに、委員長会は点呼をしてください」


 亮平が最後だったらしく、列に入るとすぐに式が始まった。点呼をするために、亮平は急いで前に移動する。見たところ、自分のクラスは欠席がいなさそうだ。


 「次に、お世話になる写真屋の方やガイドの方の紹介です・・・・・・」


 どうでもいい暇な話が続く。起きてきたばかりなので眠い。


 (今日見た夢が正夢になったりしてなぁ)


 まさか、とは亮平も思う。さすがに最初の『いきなり穴が足元に現れる』のはないと思うが、二つ目は実際に起こりそうな気がして怖い。


 可能性があるとすれば、八条学園だ。始業式の週に襲ってきて以来何も起きていないが、いったんは手放した小中学校を再び制圧しようとしているらしい。油断はできない。


 八条学園には、小学校の時に()()()痛い目に遭わされている。()()()だ。八条学園が原因で転校してしまった人は亮平が覚えているだけで5,6人はいる。細川も・・・・・・


 「りょうへーい、ぼっーとしすぎ」


 未帆に激しく肩を叩かれた。暇な話はすでに終わったらしい。周りの全員が立っていた。座っているのは亮平だけだ。急いで立ち上がる。


 沖縄に行くのだから当然徒歩で行くわけではない。飛行機だ。


 しかし、中学校から徒歩で行ける範囲に空港は無いので、貸し切りバスで空港まで行くことになっている。仮に遅れる人がいると、その遅れた人は修学旅行に参加できない。夢の中での亮平のように。


 バスは四台。一クラス一台だ。3-Aは、一号車だ。間違えてもあまり支障はないが、一人だけ孤立してしまう。


 「で、なんで遅れたの?」


 「そうそう、霧嶋、お前最後だったぞ。お前らしくもない」


 バスに乗り込むと、未帆と横岳に同時に言われた。同じ班は席が近くなっている。未帆は亮平の隣だ。


 「えーっとですね、その、目覚ましは一応六時にかけといたんだけど、鳴っても起きずに一時間ぐらい寝てたらしいんデスワ」


 我ながらあほらしい。別に前日に夜更かししたわけではない。亮平の中では、『例の悪夢をみて起きるのが遅れた』と結論付けている。夢の内容が内容なので言うわけにはいかないが。


 しばらくしても返答が来なかったので横を見ると、未帆は窓の外を見ていた。後ろを見ると、横岳が呆れた顔をして亮平を見ていた。


 「目覚ましの意味あるのか、ソレ?」


 (そんなこと自分が聞きたいよ!)


 思わず心の中で突っ込みを入れてしまう亮平であった。

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