表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/10

素材調達.02

路地裏を抜けると明るい表通りに出た。っと…髪の色をそのままにしていた。


ウィッグを被り、しっかりと調整する。


よしよし、さてと…


「先ずは門を抜けるか」


そう、門を抜けるのが一番だ。私はいつも出掛けるときはこっそりだっさたが、今回は流石に無理だ。


何故か?それは今回は素材調達。つまり、その事を申請しないとならない。が、私は本来はここには居ない人物。


なので今回も用意しておきました。テッテレー。偽造パス。


これを使えば通れる。ま、当たり前だな。


暫く歩いていると八百屋のおじさんが話しかけてくる。


「お、嬢ちゃん見たことのない顔だな!なんか果物買ってくかい?」

「じゃあそことそれとそれを」


匂いで好物のフルーツを選ぶと指定した。おじさんははいよっと笑顔で麻袋に詰めて渡してくれた。私は少し多めに払うとお釣りを渡される前にそこを退いた。


さて…と。


私は選んだ果物の中でリンゴを取り出すと齧りながら門へと進む。


と、そこで久しぶりに聞きたくない声が聞こえた。


「か、鍛冶屋⁉︎」


そう、以前ズタボロにしたあの憲兵が居た。


なんで気付くんだよボケ。


「どちら様で?」


取り敢えずここでしばくのはあれだし、誤魔化して逃げるか。


「お、お前だろ!マスハナ・キキョウ‼︎」

「私、メルと申しますが?」

「う、嘘つけ!その帽子を外せ!どうせ盲目…だ…ろ?」


帽子を剥ぎ取るものの、そこには二つの目。義眼をさっき嵌めただろ?


おかげで固まってるのなんの。


「え?目?え?」

「人違いでしたよね?では」


私はそう言ってその場を離れた。が…


「え?でも…何処へ行くんだ?」

「何でそんな事を言わなくてはならないのですか?」

「…この町の名簿で君は見た事が無い」

「最近引っ越しましたので」


一々細かい奴だ。と言うか早く行きたいからどっか行ってくれ。


「…何処にお住まいで?」

「…『転移(エスケープ)

「な⁉︎」


面倒だ。騒がれそうだが、これで門前まで行った方が楽だろう。


何故最初からこれを使わずに門を通ろうとしてるのかと言うと、前述した通りフルトーを討伐した後、正式に町の中に入れる為だ。しっかりとその辺はしておかないと後々面倒だ。


商人に少しは回せるし、仲間のチンピラ達を集めてパーティーも出来るし、良いことの方が多い気がする。


なのでわざわざ門を通るのだ。


本来なら面倒だから転移(エスケープ)で行きたいところだが、仕方がない。


暫く歩くとようやく門が見えてきた。あの憲兵…絶対今度あったらウチのを嗾けてやる。


「はい、パスです」

「…確認した、どうぞ」


門番が何か言う前に偽造パスを見せる。あっさりと通してもらえる。


さっそく向かうか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ