19話.あの人に勝ちたい
新しい武器の試し斬りに草原へ向かった。早速、犬が見つかったが先ほど子犬を見たせいか狩る気が起きなかった。しかし乙姫がキッチリ燃やしていた、この子シビアだ。猪豚を探すが見つからない。仕方ないので森に行くことにした。途中リラと3人娘を見たが兎に翻弄されまくっている、がんばれ。
森でゴブリンを相手するが刀を抜くまでもなく倒してしまう。熊ならばと思ったら乙姫参入でこちらもあっさり倒してしまった。まぁ隠し武器だからいざという時以外は使わないつもりだからいいか、よし、熊と戯れるか。
乙姫と一緒に熊を蹂躙するとヤツが出てきた。前回は暗くてわからなかったがコイツ青い。まさかと思ったがいや関係ない殺るのみだ。
ヤツは立ち上がり爪で攻撃してくる、しゃがんで避け杖を突き上げよろけた所をチャンスと振り上げた杖で叩くつける。だがしっかりとガードされ蹴り飛ばされてしまった。コイツ熊のくせに前蹴りしやがった。体制を立て直そうと足に力を入れると、ヤツの爪が襲いかかってくる。ヤバいっと思ったが横から乙姫の火の玉がヤツに当たった。ヤツの不意を突く感じになったがあまり効いてない逆にターゲットにされ乙姫に近づいていく。乙姫は次々と火の玉をぶつけるも気にせず近づいていく。コイツ、よけもしないのか。乙姫が危ないと急ぎ立ち上がりヤツの背後から杖で叩きつけると振り向き様に爪が横から頭に飛んでくる。しゃがみ避けて杖を捻り抜刀するとともにヤツの喉元に突き刺した。
ーー抜刀術を覚えましたーー
なんとか殺れた。喉元を突き刺した後もまだ生きてやがり、何度も斬りつけおまけに乙姫の雷撃でやっと倒せた。さって鑑定してみよう。予想通りだな…ランベアー・ラル:青い巨熊の異名を持つ熊。
乙姫が近づいてきたが疲れた様子で肩で息してる。よくやったなと頭になでるとうれしそうに微笑んだ。
「さっきの魔法は新しく覚えたのか?」
「本には書いてあったけど今日はじめてできたの」
ほぉ、魔法はいいな俺も覚えようかな。
乙姫に魔道書を見せてもらったが少しも読めん。他人のだから読めんのか、それとも違う言語で書かれているのか兎に角読めん。
さておき少し休憩をしてからもう少し奥に進むことにした。進むにつれて森が少しずつだが開いていくそんな中新しい獲物を見つけた。大蜘蛛だが見つけた瞬間に乙姫が悲鳴をあげて火の玉を乱射し、あっと言う間に蜘蛛の姿焼きが完成した。涙目の乙姫はまだ火の玉を撃って、炭となり原型を留めなくなった所でやっとやめた。
「…こわかった!グスン」
いや俺はお前が怖い…
その後蜘蛛を見つけては大急ぎで倒しすぐさま剥ぎ取り消した。そんな事をしてると目の前を何かが横切った。何かはいる気配はするが見つけれない。乙姫に声をかけ慎重に移動するが気配はついてくる。木陰に気配を感じ杖で突くがあっさり逃げられた、と思ったが今まで空気と化してた毛玉が凄まじい勢いで体当たりをかました。両者、衝撃でノックアウトしてるが見ると両方毛玉…白いのが兎、黄色っぽいのが狐?わからんから鑑定してみると、ミラーフェネック(幼体):幻狐の幼体。ガキかよ、構わねぇ殺るか。剥ぎ取りをしようとするが先に乙姫が毛玉両方に傷薬をかけている。たぶん2匹目は無理だろうが一様確認するとしっかりテイムされてました。
昨日の敵は今日の友か、2つの毛玉が元気になり乙姫の足元を愉しげに跳ね回っている。乙姫は黄毛玉にるるると名付けていたが、なんでと聞くときつねだから?とかえってきた。まさかあの某ドラマからじゃないよな…るーるるるる
ゴブリンや蜘蛛が出てきたが蜘蛛は俺が担当し、ゴブリンを乙姫が担当するといった役割分担で進む。しばらく進むと森が終わり、草原と小さな村があったので立ち寄ることにした。
村には数軒の民家と宿屋兼酒場と雑貨屋、鍛冶屋があるだけだった。村の規模の割に結構な数のプレイヤーがおり、広場では露店を開いていたり、パーティ募集や素材の買取などガヤガヤと活気のある感じだった。俺達が現れるまでは…
乙姫と露店を見てまわるが、行く先々の露店の店主は俺が覗くとビビり目を背ける、道行くプレイヤーと目が合えば逃げていく。うん、前と同じだな…
少し凹んだが、乙姫が違う露店を見て、カメさんと呼ぶので近づくとアクセサリーや小物を売る露店だった。
「わるいな、ちょっと見せてもらっていいか」
と店のプレイヤーに断りをいれると
「あ、あ、はい、じっくり見ていってください。」
ちょっとビビりながらもそう言ってくれた。乙姫がこれこれと指した先にはサングラスが売っていた。かけてみていいかと聞くとどうぞと鏡も出してくれたのでかけてみる。オォ、イイカンジじゃねーか。乙姫の方を見ると「にあう、にあう」と言うので買うことにしよう。乙姫もサングラスをかけてみるが大きい、すると店のニィちゃんが工具を持ち出しアレコレといじくって乙姫に渡した。もう一度かけてみるとちょっと大きめだが逆に似合ってる。すごく似合ってると言うと俺のと一緒に買うと言い俺の分まで支払ってしまった。
「はい、カメさん、プレゼント〜」
とサングラスを渡してくれた。ありがとなっと頭を撫でてやると照れくさそうに笑った。
そんなこんなしてる間に陽が暮れはじめアラームも鳴っていたのでログアウトすることにした。視界が移り変わる中、村の入り口に熊を背負ったゴリラが見えた気がする…たぶん気の所為だ…たぶん




