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14話.魔法?

 夜、ヘッドギアを被りネットで魔法について調べようとすると、またメールが届いていた。メールは乙姫からだった。お礼と明日またいっしょに遊んでくださいと書いてあった。

 しゃあない、明日も遊んでやるか


 昼メシ後にログインするが乙姫はまだきてなくどうしたもんかと思っていると乙姫がログインしてきた。辺りをキョロキョロし俺を見つけると、ヒョコヒョコと近づいてきた。

「カメさん、こんにちは」

「ああ、夜だけどな」

「こんばんは?」

「どっちでもいいは、それより腹減ってないか?」

「お腹はなんで……減った」

「とりあえずメシ食いに行くか」

「うん、食いに行く」

 ごリラの屋台に行くことにした。相変わらず客らしき影は見えず、暖簾をくぐると

「あら、いらっしゃい〜」

 メイド服のバケモノが声をかけてきた。

 乙姫はバケモノを唖然としてまじまじと見つめているとごリラが乙姫に気づき

「あら、可愛いお嬢ちゃんもいらっしゃい〜」

 と笑顔で言うが、この世のものとは思えない笑顔だった。案の定乙姫は今にも泣き出しそうな顔で俺を見るので助けとばかりに

「いいからメシくれ。今日のはなんだ?」

「あっ今日はハンバーガーとフライドポテト、ドリンク付きよ」

 おいおいマッ◯かよ、とりあえずハンバーガー5つとフライドポテト2つ、ドリンクはコーヒーとオレンジジュースを頼んだ。屋台の隣にテーブルと椅子があったので腰かけて食べることにした。

 乙姫は遠慮しているのか、なかなか食べなかったが俺が食べるとやっと一口食べびっくりした表情をしていた。相変わらず美味いな。乙姫も小さな口を大きくあけて美味そうに食べていた。ハンバーガー1つとフライドポテトを半分食べたところでお腹いっぱいと言うので残りは俺が片付けた。食い終わったところにごリラがきたので支払いをすると

「あの…おネェさん?すっごくおいしかったです。ごちそうさまでした。」

「えっなに、この子本当にかわいい!アタシはリラっていうの。ヨロシクね〜、だいたいこの時間帯はこここにいるからいつでも食べにおいで〜」

「…わたし、乙姫。よろしくです。」

 なんかごリラがえらく乙姫を気に入ったらしくフレンド登録までしていた。帰り際に

「なにかあったらすぐ知らせなさい、おねえさんがすぐ助けに行くからね」

 おいおい、おネェさんと言われたのがそんなにうれしかったのか、ごリラよ。


 まだ夜だが狩りに行くことにした。いつもは夜だとほとんどプレイヤーはいないのに今日は結構いる、中には魔法だろうか杖の先を光らせている人もいた。

 俺たちも獲物を見つけ狩りを開始した。昨日と同じように俺が壁になって横から乙姫が叩く戦法をとったが、灰狼は俺の隙をついて乙姫に襲いかかる。マズいと思ったが乙姫は火の玉をぶつけ、怯んでいるところに俺が杖で叩いて倒した。

 なぜか周りのプレイヤーが「おー」と騒いでる。俺が見るとプレイヤーは一斉に目をそらす。なんなんだ、お前ら。

 その後も俺が叩き弱らせたところを乙姫が火の玉で仕留める、乙姫の火の玉で怯んだところを俺が叩き殺すといった感じに何匹か狩った。相変わらず他のプレイヤーからの視線がガンガンくるが俺が見ると皆視線をそらす。だから、なんなんだお前ら。

 乙姫が肩で息し疲れた様子だったので声をかけると「すこしつかれたー」とかえってきたのでごリラのところに行って休むことにした。

 ごリラに飲み物を売ってもらい腰かけて休憩していると、他のプレイヤー達がこっちに近づいてきてその中の一人が意を決した表情で話しかけてきた。

「あ、あの、すみませんちょっといいですか?」

「あ?」

「あの…その子に魔法のことを聞きたくて」

「わたしに?」

「そうなんだ、火とか光は出せても飛ばすことができないんだ。たのむ教えてくれ」

「え~と、………」

 説明できないのか乙姫は困った表情で俺を見てくる。俺もどうしたもんかと思っていると

「ちょっとアンタたち!マナー違反よ。」

 とリラが助け船を出してくれた。

「俺たちだっていろいろ試したんだ。でもできないからその子に教えてほしいと頼んでいるんだ。」

「この子に無理に聞くのはマナー違反だと言っているのよ」

 するとほかの連中が

「アンタには関係ないだろ、オイお前さっさと教えろ」

「そうよ、教えなさいよ」

 とさわぎだした。

 俺は頭にきたが暴れそうなリラをを止めて

「ぐだぐだいってんじゃねえぞコラ!!ちったぁだまとれー!」

 と連中をにらみ、「…でも」といったヤツに

「だまれっていってるだろが、これ以上ぬかすと埋めるぞコラ‼」

 といい連中を黙らせた。

「乙姫、教えたくないならきちんと言いな。なんかイチャモンつけてきたらおれがなしつけてやるから」

「え~とね、魔道書のさいごのほうに書いてあるの」

「「「えっ」」」

「せつめいできないからだまってたの」

 どうやら乙姫は説明できないから口ごもっていたらしい。俺は連中に

「魔道書さがして最後の方を読めばできるらしいぞ」

「あ、ああ、魔道書はあるから…」

「よし魔道書を調べよう」「最初の方しか読んでないもんね」「念願の魔法が…」「もうあんな苦行を…」

 好き勝手なこと言って去って行こうとしたので

「おい、わびの一つもないのか!」

「「「「「あ、ありがとうございました」」」」」

 と頭を下げて急いで去った行った。

 リラはまだ連中の態度が気にいらないらしく怒っていたがほかっておき、乙姫はさっきのことで動揺してるのか元気がない。夜明けが近いのでまた狩りに行くぞと誘って街が出た。

 街を出るとちょうど夜明けで草原は朝日が差し込み、朝露に反射して輝いていた。

「うわ〜すごい、すごくきれいだね、カメさん」

 満面の笑みを浮かべ先ほどのことなど忘れてキャッキャと喜んでいた。

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