1話.プロローグ
ドギュン ‼︎ ドギュン‼︎
ピ〜ポ〜 ピ〜ポ〜 ピ〜ポ〜
「おい、ゴロー!これ持ってちょっとサツまで行ってこいや!」
「えっ」
「テメエがヤりましたって自首すんだよ!帰ってきた暁にゃ金バッチやるからよ。」
「えっ」
「ヘタかましたら、ブっ殺してやるからな!わかったらサッサと行け‼︎」
「・・・ウッす」
「浦地 吾郎 懲役15年に処す。」
「・・・」
『もう二度と来るんじゃないぞ。』
「ヘイ」
俺は、浦地 吾郎 38歳、幼き頃からアニメやゲームが好きのいわゆるオタクみたいな少年だった。ある時ネットで古いヤ◯ザ映画を観て感化され、仁義、義理、人情、漢気などを夢を見てそんな渡世に足を踏み入れた。
しかし気がつけば堀の中、今日長いオツトメを終えて外に出てみると浦島太郎状態だった。
組はとっくの昔になくなっているし、家族、友人等の縁は切れているし、街並みも以前とは違いこれからどうやって生きていけばいいんだ。
まずは金だな、一発どこかで当ててガッツと・・・いやいや堅実に生きるんだった。ここはキチンと働き口探しすべきだよな。よし、がんばるか。
『申し訳ございませんが、当社では残念ながら採用を見送らさせて頂きました。』
「ハァ・」
『せっかく来て頂いたのですが、不採用となります。』
「ハァ・・」
『悪いけど、うちでは雇えねぇや。』
「ハァ・・・」
「失礼しやっす。面接に
『お帰りください。我が社は恐喝には応じません。け、警察を呼びますよ。』
・・・えっ」
厳しい、厳しすぎる、これが就職氷河期ってヤツか
『ニュースです。今期の有効求人倍率は1.5倍と好況で・・・』
・・・うん、違うな
しかし金も無くなってきたし、どないしようかと思いながらトボトボ歩いていると
ギィー ドンっ‼︎ ガッシャーン
ピ〜ポ〜 ピ〜ポ〜
うまいこと車にはねられました。
目を覚ますと
「・・・知らない天井だ。」
子供の頃のアニメのセリフはいいとして、けっこうヒドイ事故だったらしい。
医師の話では一週間昏睡状態だったらしい、全身打撲、両足複雑骨折、左腕骨折等、全治半年以上の大怪我だった。
順調に回復しているらしいが、ものすごくヒマでだ。
「先生よ、ヒマでいけねぇや。こんなんじぁ気が滅入ってまう。」
と医師先生に相談してみると、オドオドしながらもヘッドギアというヘルメットみたいなもんを貸してくれた。どうやらそれは、ヴァーチャルリアルつうよくわかんもんでネットを介して映画や読書、ゲームなんかが楽しめるらしい。
ゲームか、昔ガキの頃にモン◯ンやらF◯なんかやってたな。ヒマつぶしにはもってこいだいっちょやってみるか。
次の日やってみるのはいいが、どうやればいいか全くわからん。仕方ないので
「先生よ、どうやればいいんだ。」
と聞くと、医師先生はヒクついた笑顔でビクビクしながらも教えてくれ、どんなのがやってみたいかと聞かれたので
「ゲームがやってみたいんたが」
すると医師先生は目を輝かせ、次々といろんなゲームの話を話し始めた。ウンザリしながらも話を聞いていると最新のMMORPGを勧められ、いろいろと教えてくれ「わからないことがあったらいつでも聞いて」と楽し気に去っていった。
まず、ヘッドギアに個人IDつう外に出てきた時にもらったカードをスキャン入力して頭にかぶり寝っころがってスタートと言えば始まるらしい。ようわからんが言われた通りにすると、目の前にパソコン画面みたいなもんに読書、動画、ゲームなどと表示されて医師先生がオススメしていたゲームをやってみることにした。
この作品を読んで下さりありがとうございます。
処女作となります。多々至らないところがあると思いますがご了承ください。
感想、ご意見等いただけたら幸いです。
これからもよろしくお願いします。