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主人公には仲間がいる

久しぶりの投稿です。遅くなってすいませんでした。


これからはヒロインの見せ場にしていく予定です。

その前に番外をこの話の後に投稿します。

楽しんでいただけたらうれしいです。

交差する二人の影。

竜とチヅル。

そして、彼女の刃が彼の脇腹に突き刺さっている。

膠着状態が続いていく。

しかし。

片方が前のめりに崩れ、地面に倒れた。

そして片方の方も倒れた。


『どうやら。あなたはそうしましたか』

その様子を見ていた糸長は呟く。

『主人公は、ヒロインを救うために自らが犠牲になってヒロインを救う』

『そして、ヒロインは主人公の身を挺して行った行動によって呪いが解ける。そして、ヒロインはその行動に涙し、己の無力さを悔いる』

『そして、心に深い、深い、傷を負う』

街に響く糸長の声。

そして物語が語られていく。

『そして、その深い傷を負った少女達に語りかける。一人の男。その「男が、次の彼女の心の支えになるっていうのか」

糸長の語りは第三者によって後を繋がれた。


『何!?』

この声に糸長の驚きの声が街中に響いた。

声の場所には傷だらけの竜がチヅルに肩を貸して立ち上がる所だった。

「そう簡単にくたばらないよ」

不敵笑みを浮かべる竜。

『なぜ!?なぜ!?死ななかったんだ!?』

語りの口調を捨てて叫ぶ。

「言うと思うか」

不敵に笑う。

内心では。

(危機一髪だったぁ〜)

冷や汗ものだった。

咄嗟の機転だった。

種を明かせば・・・・・左腕と左脇腹でチヅルの刀身を白羽取りの要領で挟んであたかも糸長に刺さっているように見せかけていたのだ。


遠くから監視していた糸長には悟ることは無理だっただろう。


『方法はどうあれ、君は虫の息!再び彼女達が君の敵となる!それで物語はフィナーレだぁぁぁぁぁ!!!』


再び彼の手でチヅル達は起き上がり、竜を襲う・・・・・


ことはなかった。


『何故だぁ!何故!?』

状況が理解できずに叫んだ。


「糸長。お前は、僕とチヅルさんとの闘いに意識を向け過ぎた。だから、気づかなかった。彼女達を、そして、お前は考えつかなかったのか?この僕が、なんの考えもなく、一方的にやられていたとは、考えなかったのか」

言い聞かせるように今度は竜が彼に語りかける。


『何、グヘァ!?』

糸長の背中に突然、熱と衝撃。

彼はそのまま顔面から壁を突き破り、地面に転がった。

状況が飲み込めない糸長に

「糸長。お前は言った。主人公はヒロインを助けるために戦うと、そうだ。その通りだ。でも、もう一つ言えることがある。


糸長の背後に立つ者達に視線を向け


「ヒロインも、主人公のために戦うって」


糸長の背後には、悠然と立ち、さっきまでの虚ろだった瞳を生気に満ちた瞳で彼を見る。

仁美、レティシア、アーシャの三人の少女の姿があった。


「最後に一つ言っておく。女の恨みは、恐いぞ」


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