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精霊   作者: ケン
ファースト 目覚めの炎
4/50

第3精霊

司令室に入った彩加は優からの現在の状況を聞いていた。

「優!状況は!?」

「精霊が一体こちらに出現した。先日現れたのと同一のものだろう」

「超解の動きは?」

彩加がそう聞くとオペレーターの一人が

彩加に現在の状況を伝え始めた。

「現在、超解の武装部隊が現場に到着しました!!」

「頭の固い奴らね、人間兵器で勝てる筈ないじゃない。

その様子をモニターに出せますか?」

「出来ます」

目の前に一つのモニターが映されるとそこには荒廃した街と

何人かの武装した人員と一体の剣を持った精霊が戦闘を行っていた。




「撃てー!!」

指揮官らしき女性からの叫び声とともに隊員たちが一斉に

体精霊用に開発された銃弾を撃ちだすが精霊は一本の刀を

一度振るだけですべての弾丸を切り刻んだ。

「こんなものか、人間の兵器は」

「怯むな!!A2!!閃光弾を撃ちなさい!!それ以外は

私と一緒に近接武器で一気にたたみかける!!」

そう言うと一人の隊員がマガジンに閃光弾を入れ

精霊に向かって一発放った瞬間に他の隊員たちはゴーグルを

装着し閃光に備えた。

「無駄だ」

精霊が剣を横なぎに一度振るうとその衝撃波で

切断はせずにそのまま衝撃で向こうに押し戻した。

地面に落ちた瞬間に眩しい閃光が辺りを包んだ。

「暇だ、何か暇つぶしはないのか?生き残り」

精霊の後ろには唯一立っていた隊員がいたがその容姿は

友春たちと同じくらいの年齢の少女だった。

「良い暇つぶしならあるわ。私と闘うの」

「それで暇つぶしになるのか?」

「なるわ、そこに倒れてる隊員とは比べ物にならないほどにね!!」

少女は一本の刀を右手に握りしめパワードスーツについてある巨大な

スラスターを吹かせると音速以上光速未満の速さで加速し精霊に

近づくと刀を振りかざすが精霊は眉ひとつ動かさず剣で防いだ。

「やるじゃない!!でも、まだまだ!!」

「所詮人間の兵器だ。邪魔だ、消え失せろ」

精霊が大きく刀を振るうとパワードスーツが悲鳴を上げるように

破壊されていくが少女は微笑を浮かべていた。



「何故笑っている?」

「楽しいからよ!!」

少女は衝撃波と同じ方向にスラスターをふかせ加速を

つけると先程とは比べ物にならない速さで動きはじめた。

「よっと!」

少女はそのまま無理やり体を捻って回転するとそのまま

コマのように精霊に近づいていき刀を何回も精霊の剣にあてると

火花が散った。

「確かに、クズとは違うな」

「そりゃどうも」

「だが…ぶあぁぁぁぁ!!」

突然、精霊の剣が青く輝いたかと思うと力強く剣を振りかざし

少女の回転を一回の斬撃で止めてしまった。

「くぅ!」

少女は凄まじい衝撃で腕を痛めたのか顔をしかめて

刀を地面に落してしまった。

「お終いだな」

「きゃぁ!」

精霊は少女に蹴りを加えて遠くにまで蹴り飛ばした。




「どうする?彩加」

「決まってるわ、私が行く」

「分かった。各員、転移の準備をしろ!!彩加を

精霊のもとへ飛ばす!!急げ!!」

『了解!!!!』

優が大きな声をあげて指示を飛ばすとさっきよりも速い動きで

オペレーター達が動き回りキーボードを叩いていった。

彩加は指令室の奥に設置されているトランスサーバーと呼ばれている

装置に立つと七色に輝きだし一瞬にして彩加が消えた。

「準備完了!!飛ばします!!」

「よし、ではこれより解析に入る!!解析班は

すぐさまモニターを分析しろ!!」

『了解!!!』




「暇だ……何かやることはないのか」

「だったらこの世界から出て言って頂戴な」

後ろから声が聞こえ精霊が振り返るとそこには、手に

USBメモリを持った彩加が立っていた。

「誰だ貴様」

「へ~いまどき私を知らない精霊っているのね。

ま、良いわ。見せてあげる」

彩加がメモリを手首に触れさせるとメモリが青く輝きだし

中に入っていたレヴィアタンが彩加に憑くと黒髪だったのが

青い髪色に変色し手には両側に刃がついたジャベリンを召喚した。

「そうか!お前レヴィアタンか!!」

「そ、さあ始めましょう」

「これは暇つぶし以上のものだな!!」

精霊は嬉しそうに表情を緩めながら剣を強く握りしめ

彩加に突っ込んでいった。




その頃優は友春が座り込んでいる場所にまで来ていた。

「友、今彩加が精霊と交戦を始めた」

「………」

「言い忘れていたが彩加にも精霊が憑いている。名前はレヴィアタン」

「なんで」

「ん?」

「なんで俺と彩加が選ばれたんですか?」

「それは……」

優がその事を話そうとすると耳につけてあったインカムから

オペレーターの声が響いてきた。

『副所長!!』

「どうした?」

『もう一体の精霊の出現を確認!!所長に近づいています!!』

「なんだと!?」




「肉片になれ!!」

「はぁ!!」

精霊は彩加に向けて斬撃を飛ばすが彩加はそれをジャベリンを

回してかき消すと水を集め龍の形にすると精霊に向けて飛ばした。

「喰らいなさい!!」

「くぅ!こんなものぉ!!」

精霊は剣で水の龍を防ぐが威力が上なのか水の龍が

徐々に精霊を押していくが精霊はどうにかして龍を叩き斬る

と辺りに水がぶちまけられた。

「はぁ、はぁ、はぁ」

「むぅ、やるわね。だったら…おぉ!」

彩加はもう一発放とうとすると後ろから殺気を感じて

姿勢を低くして伏せると一発の弓矢が飛んできた。

「ちっ!避けちゃったか」

「新たな精霊…今日はセールスでもあるのかしら?」

「おい貴様!!邪魔をするな!!こいつは私の獲物だ!!」

「知ったことじゃないわ!!殺す相手は誰も同じだ!!」



「分かった、すぐ行かせる」

優はインカムを切るともう一度友春に向くと胸倉を

掴んで壁に押し付けた。

「貴様はいつまでクヨクヨしている!!!」

先程までとは違う雰囲気に友春は驚いていた。

「今彩加は戦っているんだ!!それなのに貴様は戦う力が

あるのにも拘らず妹を見殺しにするのか!?え!?」

「そんな…そんないきなり言われて戦えるか!!」

友春も負けじと大声で言い返すがさらに大きな声で優が叫び出した。

「だから貴様は彩加にも相手にされないんだ!!彩加はその事実を

知ったとき自ら戦いに身を委ねた!!自分の運命を受け入れた!!

まだ、10歳の女の子がだぞ!?貴様は16になるにも拘らず

自分ひとりで何かを決めることすらできないのか!!甘ったれるな!」

「……どうすればいい」

「何をだ」

「どうすれば自分で決められるようになる」

「……これを受け取るか否かだ」

優はポケットからファーブニルの力が入っているUSBメモリの

様なものを友春の前に出すとファーブニルの声が響いてきた。

『なあ、いつまでお前は弱いままのお前なんだ』

「……俺は強くはなれない」

『なら弱くなるのか?少なくても俺は嫌だね。例え今の己が弱くても

今以上に弱くなるのはごめんだ。友春、俺を使え。力は俺が

てめえに貸してやる。でも、俺を使うか否かはてめえで決めろ』

「俺は……強くなってみせる!!」

友春は赤いメモリを優から受け取り指令室へと走っていった。

こんにちわ~ケンです。

面白かったと感じた方はぜひ!感想なり評価点をつけて下さい!!

作者の励みになりまっす!!それではーー!!!

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