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精霊   作者: ケン
フォース  ハルピュイア
31/50

第30精霊

「けほっ! やっベ、天井吹き飛ばしちまった」

「ファァァァァブニルゥゥゥゥゥゥゥ!」

戦いたくて仕方がなかったエルンストは黒色で統一されている鎌を持ち、

現れたファーブニルへと向かっていった。

「うらぁ!」

―――――キィィン!

友春が生み出した炎の刀身と鎌がぶつかり合い火花が散った。

「アハハハハハハハ! この前の続きと行こうじゃないかぁぁぁ!」

友春は一旦エルンストから距離を取ろうとするがエルンストが友春に向かって

何発もの黒い球体を放ってきた。

友春は刀で円を描くように動かし、そこから

火柱を伸ばして黒い球体ごとエルンストを貫いた。

「どうだ?」

――――――バサァ!

「甘いぜ!」

爆煙が何かで生み出された風によりかき消され、そこから黒い二対の翼を生やした

エルンストが狂喜の笑みを浮かべて立っていた。

「アヒャヒャヒャ! どんどん行くぜ!」

エルンストは狂気の笑みを浮かべながら友春に向かって鎌を振り回してきた。

「ヒャーッハハハハ!」

――――――キィィン! キィィン!

「こんの!」

友春は脚に炎を纏わせて回し蹴りをぶつけようとするがエルンストは

左腕でそれを防ぐと鎌を放り投げて右腕で殴ってくる。

「うらぁ!」

「ちっ!」

友春はエルンストの拳を右腕で防ぎでこに炎を集中させて顔面に頭突きをかました。

ゴォン!

「うおぉ!?」

「ふんぬ!」

負けじとエルンストも友春に頭突きをくらわしてきた。

それにより、対抗心に火がついた友春はもう一発エルンストに頭突きをかますと

それと同時にエルンストまでもが頭突きをかましてきた。

「おらあぁぁぁぁ!」

「アハハハハハハハハハハ!」

同時に頭突きをかましたあと、友春の拳とエルンストの拳が

マシンガンの様に連続で打ち出されていった。

「喰らえいやがれ!」

「イヤッハァァァァ!」

友春の炎を纏った拳とエルンストの黒いエネルギーを纏った拳が

ぶつかり凄まじい衝撃波が生まれ両者共々地面に吹き飛ばされた。




「ギャハハハハハ! 良いパンチだ! 流石はファーブニルが認めた人間だ!」

「イツツツ」

エルンストは今やっている殺し合いが最高に楽しいらしく狂喜の笑みを

浮かべながら、流れている血など気にも留めずに笑っていた。

「こりゃあ、解放しないとなぁ~」

(っ! まさか霊放(スピリットリース)か!?)

エルンストが空を見上げると徐々に彼女の周りに黒いエネルギーが渦を成していく。

それに伴いエルンストの力が増大していった。

「アハハハハハハ! 喰い尽くせ! エルンストォォォォ!」

「っ!」

エルンストから放たれた黒いエネルギーを見た瞬間、友春は本能的に

これは喰らったら死ぬと思い慌てて空へ上がると彼がいた場所にエネルギーが

直撃しぽっかりと何かに喰われたような大穴をあけた。

(そこの空間ごとごっそりと食ったみたいだ)

エルンストに視線を移すと、そこには闇と化したエルンストの姿があった。

「なんだ?」

「アハハハハハハ! この闇は全てを食いつくす! 精霊だろうがなんだろうがなぁ!」

エルンストの手の動きに伴い闇の波動が動き出して、友春に向かってきた。

「波には波だ!」

友春は両手を前に突き出し炎を大量に噴射し闇の波にぶつけた。

「言ったろうがぁ! なんでも喰うってよぉ!」

「っ!」

最初は均衡していたのだが、徐々に闇が友春が放った炎を徐々にくらっていく。

「アハハハハハハ! 遠慮はいらねえ! 喰い尽くせぇぇぇぇぇぇ!」

闇が炎を完全に食らいつくし、友春は闇に喰われた。



「あ~りゃりゃ、下半身喰われた」

エルンストは自分の眼前に落ちてきた、下半身のない友春を見て

ニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべていた。

―――――ボォ!

すると、突然、友春の上半身から炎が吹き出し、徐々にその噴き出した炎が

下半身の形を形作っていき、数秒もたたないうちに彼の下半身が復活した。

「よっと! あ~死ぬかと思った」

「あ~そういえばファーブニルは炎を使って再生できたっけ」

「ぶっつけ本番だったけど成功だな」

どうやら、友春が炎を用いて再生することはぶっつけ本番だったらしく

彼の額には少し、冷や汗のようなものが付着していた。

「ちっ! 相変わらず長生きしやがる」

エルンストはファーブニルの再生能力を目にして、忌々しそうに舌打ちをした。

「そりゃ、どうも。俺だって若くして死にたかねえし。

ま、良いもん見せさせてもらったお礼だ。いいもの見せてやる」

友春を中心にして周りに炎が円上に展開されていく。

炎の熱気があまりにも多く、友春が見えているエルンストが海中で

ゆらゆらしてるワカメみたいに見えていた。

「おぉ! ファーブニルのは初めて見るな」

エルンストはこれから何をやるのかが理解できたらしく笑みを浮かべていた。

「興味を抱いたが故に……死ぬってこともあるんだぜ? 燃やしつくせ! ファーブニル!」

辺りの炎が一気に弾け飛び第一支部の建物が炎で一瞬にして燃やしつくされた。



「暑!」

「ちょ! 皆、急いで装備外して! 桜も!」

「どういう意味だ?」

突然、副隊長が叫び始めたのを桜を含めた隊員たちは疑問を感じながらも

装備をすべて外した。

(あ~ちょっと火力下げた方がいいかな?)

「それとここから早く離れるわよ! 装備どころか

私達までスライムみたいになるわよ!」

桜たちはその叫びを聞いて、慌てて自分たちが脱ぎ捨てた武装をみると、

まるで、チョコレートを熱したときのようにドロドロに溶け始めていた。

(……俺、解放していいのか?)

『まあ、これでも向こうにいた時に比べれば9割抑えてる』

超解の装備を溶かすほどの熱量を放っている今の解放でさえ、

九割もの威力を抑えているらしい。

そういうエルンストも解放状態の威力を七割以上抑えていた。

彼らが発した、短い文はもともと威力を抑えたうえでの解放を意味している。

友春はそうとは知らされず、ファーブニルに教えられたのだが。

「ま、どんなに強くなろうがこの闇で食ってやるからよぉぉ!」

闇の波動が友春の腕を喰らい尽くすがまたすぐに炎で腕が再生された。

「っ! 早すぎるだろ!」

「今の俺は……炎だからな。こうやって」

友春は一瞬にしてエルンストの後ろに移動した。

まるで、エルンストの後ろで燃え盛っている炎に転移したかのように。

「なっ!」

「炎から炎へと移動できるんだよ!」

――――――バキィ!

「が、はぁ!」

友春はエルンストの脇腹に思いっきり裏拳を入れた瞬間、炎を

ジェット噴射させてエルンストを殴り飛ばした。

「どうだ? 効いたろ?」

「けっ! なんだこのヘナチョコパンチは!」

「っ!」

友春はエルンストの叫びを聞いた瞬間、怒りの沸点が一気に限界を超えた。

友春は炎を腕に集めて巨大な弓の一式を作り巨大な矢を引き絞った。

「これで終いにしてやるよ!」

エルンストも腕に闇を集めていき巨大な腕を作った。

「消えろ!」

「喰らいやがれぇ!」

巨大な暗黒の拳と大きな弓が直撃し凄まじい爆風が生み出された。



「………また異空間に消えやがった」

既に辺りにエルンストの気配はなくまたこの前の様に異空間に消えたようだった。

「……やりすぎちまった」

超解の第一支部は彼らの戦いで全壊に等しい被害をこうむり住民が

避難しているとはいえ多分、直径一km位は吹き飛んだと思われる。

「やりすぎだ!」

―――――ゴォォン!

「おうっふ!」

突然の痛みに友春は慌てて後ろを振り返ると、まだ溶けていない大きな銃を

友春の頭にたたきつけたであろう桜が立っていた。

「貴様にも復興作業を手伝ってもらおう」

「え、いや。俺ってエルンスト倒したから」

「手伝ってもらおう」

「……はい」

友春は渋々超解の方々の文句を一身に受けて平謝りしながら復興作業をお手伝いした。

こんばんわ~如何でした?

これからも頑張っていくぜ~

まずは目標は更新時にユニーク三桁、アクセス数4ケタ台を目指すぜ!

それでは!

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