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精霊   作者: ケン
フォース  ハルピュイア
27/50

第26精霊

一体の精霊が遊園地で暴れまわっていた。

紫色の鎧に薄い紫色をした刀身の刀を振り回し飛ぶ斬撃で遊園地を襲撃していた。

「何故、エックス様はこのような遊園地の襲撃命令を」

――――――ボォォォ!

精霊に向かって火球が飛ばされるが精霊は火球を見ずに

状態を後ろに反らして火球をかわした。

「ハロ~精霊さん。最近はレーダーに引っ掛からなくて困るよ」

「我々精霊の技術力を舐めるな」

炎を纏った少年――――――神崎友春が目の前にいた。

以前の様な鎧ではなくほとんど生身に近い状態でファーブニルの力を行使していた。

手にはファーブニルの炎で刀身を作る刀を持っていた。

「ところで俺たちの仲間になんない?」

友春がそう言った瞬間、紫色の斬撃が友春の頬を掠って後ろにあった

観覧車を溶かし友春にぶつけようとしていた。

「NOだ」

しかし、友春の体から高出力で炎が吹き出し倒れてきていた観覧車を一瞬にして溶かした。

「そっか……じゃあ、悪いけど人間界から帰ってくれないか?」

友春は背中から炎を噴射して高速で精霊に近づき炎を纏った拳で

殴ろうとするが精霊が刀の刀身でこぶしを防ぐと辺りに衝撃波が飛び散り

地面を抉った。

「それも無理だな!」

精霊は刀を振って友春から距離を取った。

「我が名はエックス様に仕えし六柱の一人、トレース!

エックス様の命により貴様を殺す!」

「俺はファーブニルの宿主、神崎友春! よろしく!」

友春は刀の刀身部分に炎を集め短かった刀身を炎で巨大にして精霊に斬りかかっていった。








「おらおらおらおら!」

「はぁぁぁ!」

トレースと友春の切り合いを日下部は遠くの方からただ眺めていた。

加勢するわけでもなく逆に襲いかかる訳でもなく。

「ねえ、ファーブニルって戦闘狂なの?」

『そうだな……毎日誰かとやり合っていたのは覚えている』

目の前で口角を少し上げた友春は炎の巨大な剣を振り回している。

「……その力……見せてもらうわよ」

緑色のメモリを手首に触れさして日下部はハルピュイアを纏った。





「うらぁ!」

「くぅ!」

友春は足に炎を纏わせたまま回し蹴りを入れるとトレースは刀身で防ぐが

そのまま力づくに蹴り飛ばされた。

「ちっ! 馬鹿力だけは人間かぁ!?」

トレースは刀を振るい紫色の衝撃波を出すが友春はそれを避ける。

「なあ、さっきからその物を溶かす衝撃波みたいな奴。なんなんだよ」

「そのまんまじゃないか。全てを溶かすだけっ!」

「うおぉ!」

2人の間に突然何本もの落雷が落ち地面を抉った。

(ハモンか?)

友春はハモンの雷かと思い上を見上げるがそこには見知った顔はなかった。

そこにいたのは薄い緑色の鎧を身に纏い刀身が真っ赤に染まった刀を二つ持った精霊だった。

(眩しくて……顔が見えねえ)

「お前が……ファーブニルか」

「っ!」

友春は本能的に炎の刀身をした刀を構えると、友春が構えた直後に

真っ赤な色をした刀が炎の剣にぶつかり、あたりに火花を散らせた。

「い、いきなりなんなんだよ!」

「私と闘え!」

緑の鎧をまとった精霊は友春の意見などに耳すら貸さずにひたすら斬りかかってきた。

トレースはその様子を見て自分もファーブニルに襲いかかろうとしたが突然

遊園地の地面からエネルギーが放出された。

「このエネルギーは……そうか! だからエックス様は私にこの遊園地を襲えと」

トレースは宙に浮かびどこかへと行こうとした。





「させるかボケぇ!」

友春は刀を横に持つと刀身から炎が凄まじい勢いで噴射されていき

長さを増していくと同時に持ち手の部分からも炎が噴射され伸びていき横長い刀になった。

「うらあぁぁぁぁぁぁぁ!」

「くっ!」

「なっ!」

友春は緑色の装甲を身に纏う精霊ごと刀を振るうと横に長い炎の斬撃が放たれ

地面を抉りながら2人を吹き飛ばした。

「よっしゃ!」

『トレースはギリギリでロストしたようだ』

頭の中にファーブニルの声が響いてくる。

「あの緑色野郎」

そういいかけた瞬間に言いようのない悪寒を感じた友春は瞬間的に

伏せると友春の頭のあった場所に真っ赤な刀身をした刀が空を裂いた。

「ちっ!」

(危な! 死にかけたぞおい!)

友春は内心そう思っていたが冷や汗をダラダラとかいていた。

「止めだ!」

「お断りだ!」

友春は足に炎を纏わせて鎌の様な形を生成するとこちらに向かってくる

相手に後ろ回し蹴りを喰らわして蹴り飛ばした。

「うらぁ!」

「きゃっ!」

(きゃっ?)

そのまま蹴り飛ばされた相手はその蹴り飛ばされた勢いを利用してどこかへと飛び去った。

「………まさかな」

『友春、そろそろあいつらが来るぞ』

「……分かった……ん? あれは」

友春はファーブニルに言われてその場を立ち去ろうとした時に

ふと向こうの方に日光に照らされて輝いている物が見えた。

「これは……宝石?」

それは緑色をした宝石のような石だった。

日光に照らされてそれは美しい淡い緑色の輝きを辺りにはなっていた。

よく分からない友春はそのまま宝石をポケットにしまい日下部のもとに向かった。




「ハァ、ハァ、ハァ……」

肩から血を流して日下部は最初に隠れていた場所にまで帰って来ていた。

「……殺してやる。私に傷をつけたあいつは絶対に殺す!」

日下部は狂気に顔を染めて先程傷をつけた相手を憎んだ。

そのまま日下部は気を失い壁にもたれかかって眠った。




『ほう、調べてほしいもの?』

「はい、さっき遊園地で戦闘したときに見つけたんですが」

『……いいだろう。後で使いを寄こすからそいつに渡してくれたまえ』

「了解」

友春は今、日下部は眠っている病室にいた。

最初に見つけたときはすでに救急隊員らしき人物に担架に乗せられている場面だった。

「肩の裂傷だけか」

友春は不意に先程戦った精霊の事を思い出した。

(あの緑の精霊……妙に女ぽかった……考えすぎか)

一瞬だけ、友春の脳裏を日下部の顔がよぎったが

友春は頭を左右に振ってすぐにその考えを否定した。

うぃ~す。最近やる気が出ないケンです。

はぁ~頭がいたす。

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