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精霊   作者: ケン
フォース  ハルピュイア
26/50

第25精霊

午前11時50分、友春は普段着で校門前に行こうとしていた。

「んじゃ、行くか」

「行くか、じゃないでしょ!」

バシィィィン!!!

彩加はハリセンで思いっきり友春の頭をはたいた。

友春は何で叩かれたのか全く分からなかった。

「な、なんで叩く?」

「何でじゃなくて今のお兄ちゃんの服見てよ!」

「見てよってジャージだろ?」

友春の普段着と言えば下はジャージ、上は流石に暑いので

普通の半そでを着て、靴はサンダルである。

とても年頃でしかも女の子とデートに行く男の格好ではない。

「良いじゃん、別に。俺の普段着はこれだし」

「…はぁ~。こんな時の為に!」

彩加は家のクローゼットを開けると中には様々な服がいくつか入っていた。

ジャージなんていうものはなくジーパンやらアクセサリーやらワックス

などが結構入っていた。


「い、いつの間にこんなに買ったんだよ」

「ふっふ~。どうせお兄ちゃんの事だからめんどくさいとか言って

ジャージで行こうとするからお給料で少しづつ買ってたの」

友春は昔からあまり服に拘らずサイズが合ってて普通の服なら

何でも良いといいから普通の服しか買わずしかも何故か全て

ジャージである。校外学習もジャージで行く予定だとか。

「ひ・と・ま・ず!お兄ちゃんはそこそこ女の子には

評判がいいからオシャレしないと!!!」

「俺、評判いいのか?」

その発言を聞いて彩加は実の兄に呆れを感じていた。

「知ってる?お兄ちゃん?バレンタインデーの時なんか

二ケタを軽く超えるくらいに貰ってたよね?」

「ああ、でもそれ全部友チョコだろ?」

(あぁ、兄にチョコを贈った勇者様を表彰したいわ)

天然を通り越して鈍感と言ったところか。

「私がコーディネートしてあげるから!」

そう言い彩加は友春に服を着せたりジャージを脱がし

ジーパンをはかせ、ワックスで髪を立てたりなどして

友春をコーディネイトしていった。




一方その頃、校門前で待たされている日下部はというと。

「暑いわね」

「左様でございますな」

執事と一緒に校門前で待っていた。

集合時刻まであと4分と20秒である。

執事はこんな暑い時期でも燕尾服を着て日下部に日傘をさしていた。

日下部の服装はノースリーブにスカートといった涼しげな格好だった。

「今何時かしら」

「12時3分前でございます」

「そう……」

日下部の前方に何やら物陰に隠れてこそこそしている影が見えた。

(……どう見ても変人にしか見えない)

「……お、遅れましたか?」

「え、ええ……友春君…変人にしか見えないわ」

友春の格好はフードを深くかぶって見るからに暑そうな黒いコートを着ていた。

「脱いだらどう?」

「ぬ、脱げないです」

「良いから脱ぐの!」

「あっ!」

日下部は無理やり友春から黒いコートを剥ぐとそこにいたのは

恐らく20人くらいの女子に訊いてもカッコいいと

言うほどのイケメン君がいた。

実際にここに来る前に逆ナンを何回かされている。



「へぇ~。友春君も中々良い男ね」

「うぅ、こんな格好嫌です」

友春の今の格好は髪の毛は少しワックスで立たせ、ジーパンをはいて

半そで、そしてネックレスを付けていた。

「じゃあ、行きましょうか。少年」

「は、はい」

そんな訳で友春の初めてのデートが始まった。



「これなんかどう?」

「あ、似合ってますね」

かれこれ30分、このような会話が永遠とループしている。

今は女性ものの服が集まっているコーナーと言うかそこら辺に

いるのだが何か視線が凄かった。

(というか何なの?なんで俺たち以外にお客がいない)

そう、友春はその点に疑問を抱いていた。

何故か、友春と日下部会長の二人しか店にはいない。

店員さんは何故か向こうの方で一列に整列している。

(…気のせいだろうか…KUSAKABEって看板に合ったような)

「?どうかしたの?」

「あ、いえ…なんで俺たち以外にいないのかな~って」

「そりゃ、今日は貸し切りだからね」

「え?」

「貸し切りって言っても店が休みの日の今日を貸し切ってるだけだから」

(つまりあそこに並んでおられる店員さんは休日出勤すか?)

何故かこくこくと友春に向かって頭を上下に振っていた。

「あ、ついでに言うけどこの店のオーナー私だから」

「……O-NA-?」

「そんな変な言葉で言いなさんな。パパがね、直にお前は

私の地位を継ぐのだから店の一つや二つ経営してみろって」

「す、凄いじゃないですか!頭も良いし店のオーナーもしてるだなんて!」

「……そうね」

一瞬だけ日下部は表情を曇らせたがその一瞬はあまりに

間隔が短かったので友春は気付かなかった。



次に2人が向かったのは遊園地。

流石に遊園地は貸し切りはなかった。

「ひぇぇ~結構多いですね~」

「そうね、はい」

日下部は友春に一枚のパスポートを渡した。

そこには一日一日無料券と書かれていた。

「……なんすかこれ?」

「ん?一日無料券。パパがこの遊園地の…じゃなくて

遊園地を所有している会社の筆頭株主だから株主優待券が送られてくるのよ」

(筆頭株主でもこんな無料券くれるのか?)

「まあ、ひとまず」

ドオォォォォォォォンン!!!

その時突然遊園地のアトラクションの一つが爆発を起こし炎上した。

「ど、どうなってんだ!?」

その時友春のポケットに入っていた携帯がなった。

『お兄ちゃん!?今どこ!』

「遊園地だよ!」

『えぇ!?まあ、ひと先ずお兄ちゃんの所に精霊が出たわ!』

「ああ、任せろ!」

友春は携帯を切ると日下部の手を取り物陰に隠した。

「ここにいてください!後で迎えに来ます!」

そう言って友春は精霊がいるであろう場所に走っていった。

どうも~感想ください(泣)

今まで二次創作で感想稼いでたからトップページが赤くならない(泣)

悲しい~!

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