第14精霊
「ん?……ここは」
ハモンが目覚めるとベッドに寝かされていた。
彼女がいる場所は友春の家ではなく医務室のような場所だった。
「やあ、目覚めたかな?」
「……誰ざんすか」
「そんなに睨まないでくれよ。私は友の上司だ」
「……そうざんすか」
「さて、君には話して欲しいことが山ほどあるんだが
その前にこれを渡しておこう」
優はハモンに黄色い色をしたメモリを渡した。
「これは?」
「君が眠っている間に君の力をそこに封印させてもらった。
それを手首にさすと力が戻る仕組みだ」
「……つまり今の私は人間だと」
「ん~。どちらかといえば人間よりの精霊だな」
「これから私はどうなるざんすか」
「君には友とともに暮らしてもらうさ」
「は?」
そう言われたハモンは一瞬優の言っている事が理解できなかった。
何故精霊である自分が友春と過ごすのか。
「君も嬉しいだろう?ではな」
そう言い残して優は部屋から出ていった。
「……嬉しい?……この気持が?」
ハモンは自分の中から溢れ出してくる未知の感情に疑問を抱いていた。
さっきから友春の事が頭から離れず会いたいとずっと思っている自分と
もう一度頭をなでてほしいと思う自分が存在している。
「わ、分からないざんす。この胸のドキドキも」
ハモンは胸に軽く手を当てると心臓がどくどくと激しく鼓動を打っていた。
その数日後、友春の家は修羅場になっていた。
彩加とハモンが睨みあっている。
結局あの日に拾った子猫を飼う事になったのだがその猫も
二人のただならぬ雰囲気を感じてどこかに隠れていた。
何故、こうなったかというと朝起きると居間にハモンが立っており
今日からここに住むざんす!!と宣言し友春に抱きついたところを
彩加に目撃され修羅場になっていた。
彩加に関しては単なる嫉妬である。
「あ、あの御二人さん」
「お兄ちゃんは黙ってて」
「これは私たちの問題ざんす。うんうん問題ざんす」
「……は~。これから大変だ」
友春はこれから大変な事になっていく様子が簡単に思い浮かべることができた。
一方その頃、超解の中でも幹部クラスの人間が会議室に集まり
一人の隊員から報告を受けていた。
「隊員コード1087結城桜。報告を」
「はい。先日、現出しましたコードネーム、ハモンの件についてです。
あれから辺りをくまなく探しましたが一切の痕跡を見つけることができませんでした」
「またか」
一人の幹部が頭を押さえてガックリと肩を落としていた。
「こんな事では国民からの不信を買ってしまう」
「いや、そんな事よりも精霊だ。何故警報が発令してない
にも拘らずこっちに現出したんだ」
「分からんよ。たっく現場は何をしてるんだ」
「申し訳ありません」
「もういい下がりたまえ」
「失礼いたしました」
桜が会議室から出ると幹部たちが口々に話し始めた。
最近の超解は精霊を撃破するどころか被害を全く食い止められておらず
国民からの不信感を買ってしまっていた。
「どうするんだ、この状況は」
「現場が悪いのだ!!精霊一匹狩れないとは!!あれでよく大佐になれたものだ!!」
「まあそう言うな。現場も現場で死にかけてるんだ」
「ところで例の件はどうなっている」
白髪の初老の男性が話題を変えると全員がその話題に喰いついてきた。
「例の件なら進んでいる。数日もすればこっちに来るさ」
「ならいい」
「何故あんな小童に力を借りる必要がある!!
奴は向こう側なんだぞ!!!!」
かっぷくの良い男性が机を叩きながら立ち上がるが周りの幹部たちに
落ち着くように言われ座りなおした。
「それは過去の話さ。今はこちら側の人間だ
奴ならば何も言わずにこちらに尽くしてくれるさ」
「お飲み物は如何なさいますか?」
「いらないわ。新聞を持って来て」
「畏まりました」
超解のロゴが入っている一機のジェット機が日本に向けて飛んでいた。
そこに乗っているのは腰に届きそうなくらいの長さの綺麗な黒髪を
ゴムで縛っている女性が乗っていた。
「日本ね~……何年ぶりかしら。くふふふ♡」
彼女はテーブルに緑色のメモリを傍に置いていた。
こんばんわ~!!!
あーーーー!!!早くスーパーヒーロー対戦見てーーーー!!!!!
ハイスクールD×Dの最新刊も見てぇぇぇぇぇぇ!!!!
後感想ください!!!!