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勇者って呼んでっ!  作者: 未獅 メル
第三章 遊園地事件
12/23

一話 ……喧嘩売る。

 ――「第一回、ストーカーをおびき寄せる会in遊園地!」

「ちょっと待て!」

 どうしてなのか、という疑問が多々ある。僕と深月先輩とミユと葉也ようやといういつもの勇者伝説研究部のメンツでどうして電車に乗り駅三つ超えた隣町の遊園地に居るのかが謎だ。謎だらけだ。深月先輩はノリノリであんなことを言うがただの遊びだ。それと学校サボってまでも行く意味なんだが。

「はい、副部長どうした? ミユのメイド服でも期待したか? 甘い、甘いぞ青少年! 今日のミユは制服とニーハイソックスという誰でも考えそうな格好だ」

 いや、あんた、サラリと酷い事言わなかったか? それとミユはいつもどおりの格好と言う説明で良いかと。僕はまだ肌寒い春の季節なため、長袖の白と黒の薄着とジーパンにショルダーバックというごくごく平凡な格好。深月先輩も制服で葉也は何故か学ラン。どいつもこいつも適当だが僕の場合は琴音姉に決めてもらったので何とも言えないのがまた事実。

「ねぇ、蒼君……」

 ボソボソと僕のすぐ後ろで薄着を引っ張り頬をいつも以上に染めてミユが何か言いたがっている。耳を傾けるように「ん?」と言葉を返すと、

「いつも期待を外さないね!」

 とのこと。それは喧嘩を売っているのかと思う発言。

「何、いきなり」

 そこは似合うね、とかカッコいいねとか他にフォローする言葉は無かったことかという話。いや、待てよ。琴音姉に謎に対抗心を燃やすミユのことだ。きっとこの服装は琴音姉が選んだと思ったってことか。片手にぶら下げているスクールバックを降ろしてゴソゴソと何かを捜索するミユ。何をするんだ一体? 

「有った有った!」

 その”ブツ”を手に取り天真爛漫の笑みで近づいてくるが故に断ることも出来ない僕の苦悩は一体。ちなみにその”ブツ”について情報確認のために訊いてみようではないか。

「ねぇ、ミユ。それって……」

「コト先輩が蒼君が好きな物だから渡してあげてって言ってたから、えへへ。スクール水着だよ? 嬉しくないの蒼君?」

 ちなみにより深く説明するとここは遊園地の出入り口であって人通りが多い=ここで女の子から『好きな物』という言葉=僕は変態性癖な人間……。

「嬉しくない!」



 ――危ない危ない、一歩手前で危ない領域へと足を踏み入れるところだった。

「ちょっとトイレ行ってくるから先に回ってて。あとですぐ追いつく」

 そんな捨て台詞を吐いた物の僕の後を追うように(実際は深月先輩が追っかけろ、との命令であるが)ミユが男子女子トイレの狭間で待っているわけだ。別にかくれんぼをしているわけではないんだが「も~良いかい?」と何度もミユのか細い声が聞こえてくる。そして毎度毎度返答する僕の身を考えてくれ……みんな僕を注目をしていて恥ずかしいにもほどがあった。今は洗面所で手を洗い終わったんだがな。


ハンカチを取りだして手を拭って男子女子トイレの狭間で待っているミユへと手を振り、

「お待たせ」

 と、参上するものの……。


「……久しぶり、蒼汰そうた


 待っていたはずのミユはどこかへ姿を消して、その場所には、


「ア……ア、アリス」


 秋山ノビル……アリスが制服姿でそこには待っていたのであった。


「……喧嘩売る」

 彼女から発せられる言葉の数は混乱している僕に理解できるものではなかった――

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