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眩い光を浴びて  作者: 値千金


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第一話 プロローグ

第1章


第一話プロローグ


「お!今年はおなクラじゃねーか!」

こいつは俺の幼馴染の赤石あかいし みつる

「何だよそれ」

適当にあしらいつつ辺りを見回す。

「•••また美乃は別のクラスか。」

思っただけのつもりが声に出てたらしい。

「ドンマイ、優馬。」

冷やかし気味に充が言う。

「うるせー」


俺は速水優馬。17歳の高校2年生だ。正確には今年で17になる16歳だ。

そして美乃と言うのは俺の幼馴染、雨宮 美乃のことだ。

2人揃ってこの白坂高校に入学したわけだが、一度も同じクラスにはなっていない。

ただ俺は放課後、美乃がいる美術部に顔を出している。、、、と言ってもちょっかいかけてるだけだが。

俺は帰宅部だが、帰ってもやることと言ったら喫茶店でだべって時間を潰すか、ゲームに興じるのが関の山だ。

幸い美術部は居心地がいい。もっとも、入部する気は更々ないがな。

今日は始業式なので、授業は無い。よって早めに帰れる。


「よっしゃ、今日はいっちょ美術部に顔でも出してやるかな!」


春休み期間中は学校に行ってないから美術部に行くこともなかった。


「そんなに雨宮が好きなら春休みにデートでも行っとけば良かったのにな」


「うるせー、アイツの絵を見に行ってるだけだ」


「そんなこと言ってぇ」


完全に馬鹿にしきっている。

俺は足早に教室を後にして、美術室へと向かう。


「おーい、置いてくなよー」


「お前も来んのか?」


「おう!偶にはな」


〜美術室〜


静かにペンの音だけが響く…訳ではなく、ほぼ喋っているだけの溜まり場だ。

真面目に絵を描いてるのは美乃と部長くらいのもんだ。

驚かさないようにわざと足音を立てて近づく。

なんせ、この前脅かしたら筆が暴れてあわや絵が台無しになるところだったと怒られた。

油絵の具が乾いていたから何とかなったものの、流石に悪いことをしたので、以来気をつけている。

「ちょっとー優馬また来たの?」

ここまでドカドカ足音を立てたんだ。美乃は俺に気づいて声をかける。

「絵を見に来ただけだよ」


「何を偉そうに。今のアンタよりは上手い自信があるけど?」


「どうだかね…」


「…」


「相変わらず美乃は絵がうめーなあ」

「流石画家歴12年!」


「ちょっとやめてよー」

「本格的に始めたのは最近なんだからね」

「それに歴で言えば優馬の方が…」

「あ…」


「…そんなことより今日は鷲尾さんとこ行かねーか?」

俺は咄嗟に提案した。


「おっ!それアリだな!」


「アリアリ!」


「決まりだな」


鷲尾さんは俺たちがよく行く喫茶店、「バロック」のマスターのことだ。


〜道中〜


「さっきは、その…ごめんね。」

美乃が俺に謝る。

「…」

俺は何も言えない。

「どうしたんだよ2人とも、暗い顔して」

充が疑問に思うのも無理ない。

「…何でもない。」


「何でもないことねーだろ」

「教えてくれよ」

「俺にも言えねえって言うのか?」

「そりゃねーぜ」


「ごめん。」

俺は謝ることしかできない。

伝えたくない訳じゃない。

ただ心の準備ができていないだけなんだ。


「ちが、別にお前を傷つけたかったんじゃ」


「分かってる。話すよ。」


「え?」

美乃が驚いた声を上げる。


「ただ少し時間が欲しい。バロックに着いたらでいいか?」


「ああ、それはもう。話してくれるだけで十分だ。」


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