表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄されたので下剋上することにしました  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

97/117

シュタイン王国元大使視点 叛徒共に降伏勧告を勧める使者になりました

 俺はシュタイン王国の元インスブルク王国駐在大使、ドラクエ男爵だ。


 俺様は大使だった時にインスブルクの奴らに呼び出されて散々な目に合わされた上に、書面を持たされてシュタインの王宮の傍の畑の肥だめに転移させられたのだ。

 もう散々だった。

 お陰でついたあだ名が肥だめ男爵とか本当にしゃれにもならないのだが……


 その上、

「貴様、こんな要求をおめおめと受けて帰ってきたのか!」

 と陛下と王妃様から御不興を買って、男爵に降爵されたのだ。

 もう本当に踏んだり蹴ったりだった。


 絶対にインスブルクの奴らに仕返ししてやる。

 俺は心に決めていた。



 そんな俺が久々に王宮に呼び出された。

 すわ、許して頂けるのかと喜んだ俺が連れ出された先は、竜娘に張り倒されて重傷を負わされた王太子殿下の御前だった。


 俺は不吉な予感がした。


「貴様がインスブルクから下らん要求をもらってきたドラクエ男爵か」

 開口一番王太子の声を聞いて、俺は予感が当たったのを知った。


「殿下がお呼びだ」

 側近に促されて

「はい」

 と俺は頷くしか出来なかった。本当はそんな要求は陛下と王妃様から聞いただけで俺は見る暇もなく転移させられただけだ。

 俺は余程そう言いたかった。

 それも転移させられたのは肥だめの中だ!

 それでもちゃんと書面を持って報告したことを褒めてほしかった。


 尤もこんな事になるのならば書面を肥だめの中にほっておけば良かった。

 書面を汚してはいけないと、とっさに自分の身よりも大切だと思った書面を肥だめの上に掲げたのだ。汚れないように!

でも、俺の行為は何一つ俺にとってプラスにならなかった。それどころか男爵位に降爵されることになったのだ。本当にこんな事になるのならば書面を捨てればよかったのだ。

 俺はその事をとても後悔していた。



「貴様に挽回の機会を与えてやろう」

「ほ、本当ですか?」

 俺は王太子殿下の言葉に食いついた。


「ああ、ここに反乱軍共に対する降伏勧告の文章を作った。これをもって奴らの元に行くのだ」

「えっ!」

 俺は王太子殿下の言葉に唖然とした。それって死にに行けというものではないんだろうか?

 奴らはシュタインの外交大使である俺にさえ、あんな酷いことを平気でしてくれたのだ。降伏勧告なんて持っていけば下手したら殺されるかもしれない。


「なんだ。挽回の機会は要らないのか? なんならここで叛徒共に内通した罪で処刑しても良いのだぞ」

 王太子はとんでもないことを言ってくれた。それは王太子が本気になれば内通のえん罪を着せるのは訳もないだろう。どちらにせよ生きていけないではないか……


 俺は何も考えられなくなった。


「ふんっ。心配するな。貴様は我が軍20万を背負っているのだ。貴様に何かあれば我が軍20万がその仇は取ってやる」

 王太子は自信を持って言ってくれた。やはり俺は殺されに行くしかないのか?

 俺は絶望した。


「なあに、そんなに心配するな。貴様は軍使として反乱軍共の所に行くのだ。いくら何でも殺されはしまい」

 王太子はそう言ってくれたが、あいつらにそう言う常識が通用するのだろうか?

 俺はとても不安だった。


「反乱軍共は所詮寄せ集めの集団だ。これは機密事項だが、すでに2、3の貴族からは内応の約束を取り付けておる。我が軍20万が攻めてくると知れば奴らは更に動揺するだろう」

 王太子は自信を持って言ってくれた。

「貴様が降伏勧告を持って行けば更に内応する貴族が出てくるはずだ。そこを我が軍20万が攻撃すれば敵は内部崩壊してくれよう。そのあと、いくら竜娘が頑張ろうが、もう収拾がつかなくなるはずだ。我が軍の圧勝は間違いないわ」

 王太子はそう言うと笑ってくれた。


「しかし、こんな書面を持っていっては、竜娘は怒り狂いましょう」

 俺は恐る恐る言ってみた。

「ふんっ。なんだ怖じ気づいたのか?」

 王太子は機嫌を悪くしたみたいだった。


「いえ、そういう訳ではございませんが……書面を渡しても投獄されれば復命できませんが」

「案ずるな。貴様が例え捕まったとしても、内応している奴らに手加減をするように伝えてある。我が軍が制圧した時には貴様の身分も元の子爵に戻してやるわ」

 王太子が子爵位に戻すと約束してくれた。

 俺はその言葉を信じることにした。


 まあ、殿下の言うように、この前も殺されはしなかった。されても肥だめに落とされる程度だ。一度も二度も同じだろう。本当に嫌だが、それで子爵位に戻してもらえるのならば、やる価値はあるだろう。

 俺は決心した。


 どのみち、インスブルクの奴らには前回煮え湯を飲まされたのだ。そして、絶対に仕返しをしてやると心に誓ってもいた。


 そのインスブルクの奴らが、内応されてうろたえる様を見るのはとても楽しみだった。

 そうなったら横で精一杯笑ってやるのだ。

 竜娘が捕まれば横で高笑いしてやる。許されるなら肥だめに落としてやっても良い。

 俺はその時、竜娘が驚き慌て泣き叫ぶ様が脳裏に浮かんでとても楽しみになった。



ここまで読んで頂いてありがとうございました。

少し遅くなりましたが、ついにシュタイン王国の反撃です。

内応者は本当に出るのか、お楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

私の次の作品はこちら

『もふもふ子犬の恩返し・獣人王子は子犬になっても愛しの王女を助けたい』https://ncode.syosetu.com/n9267kb/


私の今一番熱い人気の作品はこちら

『【電子書籍化】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【10/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【11/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【11/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【9/25シーモア先行配信はこちら、3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【10/19発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【10/19発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【8/26シーモア先行配信していたものは、3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】

https://www.cmoa.jp/title/1101429725/

■【9/20発売アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【9/20発売楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



このお話の前の話

『男爵令嬢に転生したら実は悪役令嬢でした! 伯爵家の養女になったヒロインよりも悲惨な目にあっているのに断罪なんてお断りです』https://ncode.syosetu.com/n7673jn/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ