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婚約破棄されたので下剋上することにしました  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して


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査問会で虐められましたが、後方でのうのうとしている者に余計な事は言われたくないと思いました

王宮までは本当にひとっ飛びだった。私はドラちゃんを王宮の中庭に着陸させた。

「レックス、着いたわよ」

「えっ?」

まだ半分寝ている、レックスをおいて私は先に降りた。


「姫様、凄まじい活躍でしたな」

飛竜騎士団長のエイブが手放しで褒めてくれた。

「ありがとう。でも、皆がちゃんと働いてくれたからよ。それに、多くの犠牲者が出たから、私としてはもう一つだったと思うわ」

私はエイブに考えながら答えた。

そうだ。死者も私の隣の兵士さんが死んだりで二桁も出たのだ。重症者は一割も出た。

本当に私の作戦ミスだったと思う。

「姫様、10万人を相手にして、それだけですんだのですよ。奇跡です」

エイブはそう言ってくれるけれど、私としては納得がいかなかった。

「うーん」

「リディは十分にやったって」

レックスがよろけながら降りてきて、慰めてくれたんだけど。


「その調子では、レックス殿も姫様の洗礼を受けたようですな」

レックスのふらふらしている様子を見てエイブが指摘した。


「3回転はきつかったですよ」

「なんともう3回転に挑戦できたということはさすがですな」

首を振って言うレックスをエイブが褒めてくれた。

まあ、確かにレックスは竜に乗りだしてまだ1ヶ月くらいだ。その間によくここまで上達したものだと私は感心した。

「1日でも早く、殿下と同じように飛びたいです」

レックスが言ってくれたが、

「姫様は竜姫様ですからな。中々普通の人が追いつくことは出来ないですよ」

そう言ってエイブは笑ってくれた。


「で、エイブ、私の仕置きは決まったの?」

私が聞くと

「姫様。仕置きとは何ですか。陛下は今回の大勝の立役者ですぞ。国民の受けも圧倒的です。そんな姫様に罰など与えられることは許されないと思います」

エイブは言ってくれるが、私は首を振ったのだ。


「お兄様達はそうは思っていないでしょ」

「ビリー様もいろいろとおありなのです」

エイブがお兄様を庇おうとしてくれたが、私は大きくため息をついた。

「姫様。我ら飛竜騎士団は姫様に忠誠を誓っております。それをよもやお忘れなきようよろしくお願いします」

エイブは頭を下げてきた。


私が会議室に行くと、

「リディ、良かったわ、無事で」

お母様が真っ先に抱きしめてくれた。

「よくやったな」

「さすが姫様です」

お父様も宰相のマトライまでも褒めてくれた。

「まあ、なんとか敵は追い返しました」

私は皆に答えた。


「では、席に着いてくれ」

お父様が真ん前の席を示してくれた。


私が座り、その横にレックスが座る。

その私たちの席を半円状で囲って皆が座った。

私の正面がお父様だ。私から見て右横がお母様、宰相のマトライ、続いて飛竜騎士団長のエイブだ。左側はお兄様、兄嫁、そして、その横は見たことのない男だった。


「誰か知っている?」

私はレックスに小声で聞いていた。

「えっ、ここはインスブルクじゃないか。リディが知らない者を俺が知るわけはないだろう」

「そうよね。でも、私も初めて見るんだけど」

「リディが知らないのか?」

レックスが驚いて聞いていたが、知らない者はしらないのだ。


「リディ、一番端に座っているのは、アバネシー殿で王宮に滞在しているギンガルメ王国の全権大使殿だ」

不思議がる私にお父様が教えてくれた。

「リディアーヌ様にはお初にお目にかかります。私、ギンガルメ国王の命によりこの王宮に滞在させて頂いているアバネシーと申します」

アバネシーが頭を下げた。

「リティアーヌです」

私が挨拶をした。

でも、なんでギンガルメの者がこの席にいるのだ。私はとても不安を感じた。


「同盟国のギンガルメ王国は今回の戦いをとても懸念されていてな。是非ともこの報告会に参加させたいとギンガルメ国王陛下の依頼もあって、参加して頂くことにしたのだ」

お父様はそう言ってくれたけれど、他国の人間の前で、何故、報告しなければいけないのか私は理解に苦しんだ。宰相とエイブを見たが、2人とも首を振ってくれたので、私は何も言わなかったけれど……


「では、報告会を始めます」

司会はお兄様みたいだった。

「では、最初に懸念事項から、リディ、いきなり5万人もの捕虜を得てどういうつもりだ」

お兄様はのっけからお怒りなんだけど……

「どういうつもりだと言われても、降伏してきたから仕方がないでしょ」

私は肩を竦めた。


「仕方がないでしょうという数じゃないんだぞ。5万人って我が国の人口の10%を占めるのだ。そんな食料がどこにあるというのだ」

「えっ、そんなこと言ったって、降伏してきたものは仕方がないでしょう。食べさせられないからって殺す訳にはいかないじゃない!」

私がお兄様に文句を言うと

「いや、捕まえなければ良かったのではないのか」

「そんなこと言ったって、そのまま攻撃されたらたまったものじゃないわよ。5万人よ。当時の我が軍の100倍なんだから」

「そうです。姫様の戦場での判断は良かったと思います」

横からエイブが援護してくれた。

「でも、どうやって食わしていくんだ。その食料にかかる費用を考えたことがあるのか?」

「ビリー様。とりあえず、食料は他国から輸入するか何かして、後は戦争が終わったら、シュタインから請求すれば良いと思いますが」

横からレックスが言ってくれた。

「さようでございます。シュタインから捕虜返還の折に損害賠償と同時に請求すれば問題はございません」

宰相も頷いてくれた。

「しかし、当方は大国に戦争をふっかけられている現状で、商人達からは足下を見られてふっかけられているのだぞ」

「でも、大勝したのでから、条件も変わって参りましょう。上手くいけば格安で仕入れられるはずです」

宰相が断言してくれた。


「まあ、そうなるだろう。ビリーは大変かもしれんが、そこは頑張ってくれ」

お父様がそう言ってくれた。

「他人事だと思って……」

お兄様はまだブツブツ言っているが、そこはなんとかしてほしい。


「それよりもリディ、今回の戦いにおいて、私が守ってほしいと頼んだことがあったな」

そらきた。私はお父様を嫌そうな目で見た。

「お父様。他国の方のいらっしゃる前でお話ししたくはありません」

私はアバネシーを睨んで言った。そうだ。これは機密事項なのだ。


「これはこれは殿下は同盟国であるギンガルメを他人事であると言われるのか?」

アバネシーが言い出した。同盟国であろうが、他国は他国だ。もっとも兄嫁がいるからすぐに伝わるとは思うが……

「リディ、ギンガルメ王国におかれては今回の戦いにおいて金貨5万枚の援助を頂いたのだ。一応報告する義務がある」

「えっ?」

お父様が言ってくれたけれど、私には信じられなかった。

「別にわざわざギンガルメから援助受ける必要はなかったのでは」

私がむっとして言うと、

「リディアーヌ様。私が父にお願いしたのです。大国相手に戦うのならばお金は多い方が良いと思いまして。どうやら余計なことだったみたいですね」

兄嫁が言ってくれた。本当に余計なことだったとはさすがの私も言えなかった。


「いや、コーデリアはよくやってくれたと思うぞ。どこかの金を使うだけの妹とは大違いだ」

お兄様の言葉に私はきれてしまった。だから今まで黙っていたことを話してしまったのだ。


「何ですって、マトライ、私あなたにいろいろ渡したわよね」

「はい、姫様からはたくさんの魔石や、ドラゴンスレーヤー、草薙剣などの遺物など時価総額金貨100万枚以上の価値のある物を何かあったら使ってくれとお預かりしております」

宰相が言ってくれた。そう、だから別にギンガルメの援助なんて要らなかったのだ。


「まあ、リディ、そう言うな。コーデリアもよかれと思ってやってくれたのだ」

「そうよ。リディ。そこは判ってあげなさい」

お父様とお母様に言われてしまった。

でも、それと他国の人間の前で報告するのは別だ。


私がむっとして黙ると、お父様は蒸し返してきた。

「リディ、今回俺はリディに3っつ守ってほしいとお願いしたはずだ」

「はい、ええと、民のことを常に想い、弱者を助け、強気をくじけです」

私は見当違いのことを答えてやったのだ。


「何だ、それは?」

「私の心得です」

聞いてきたお父様に私は胸を張って答えたのだ。


「そんなことは聞いておらんわ!」

「あっ、もう一つありました。将たる者、兵士とともに常にあり、寝食を共にし、共に戦え」

怒るお父様に今度は始祖の訓示を答えてあげた。


「さすが姫様、将の鑑でいらっしゃいますな」

エイブが感激してくれた。

まあ、当然のことだ。

私は戦場で兵士達とともに戦ったのだ。後方でのうのうとしていた者達に戦の場の事にグチグチ言われたくない。

私は兄嫁とアバネシーを睨み付けたのだった。



ここまで読んで頂いてありがとうございます。

長くなったので分けました。

続きは今夜です。

リデイはどうなる?

お楽しみに

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